塩野七生のレビュー一覧

  • 日本人へ 国家と歴史篇

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    ネタバレ

    あえて外国の海辺で読んでみました
    なんかとってもしんみりしました
    「仕分け」の話のところがなんかガツンときた
    私は本を「愉しみ」で読み続けたいと思った

    伊坂幸太郎のエッセイを読んだ時も思ったけど
    その人の考えが面白いなとか、すごいなって思える人は
    それ以外の本業がしっかりしているからその人自身の考えが
    あつかましくなったりしないんだなぁと思った

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    2011年02月20日
  • イタリアからの手紙

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    さすが塩野七生。イタリアの生活で出会った人々や事件や食べ物を、とてもコミカルに描いている。人間観察とか好きなんだろうなー。ところどころからチラリと見える教養の高さとか、あちこちに散りばめられてるシニカルで鋭い着眼点とか、もう本当に、塩野さんの感性がキラリ。あっという間に読めます。

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    2011年02月02日
  • 最後の努力──ローマ人の物語[電子版]XIII

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    愚帝、内乱の読みづらい数冊を経て、ついにとどめの一撃となるキリスト教が台頭。
    その時、良かれと思ってしたことでも、トップの決断は時にかくも長く歴史を左右する。

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    2011年01月13日
  • 絵で見る十字軍物語

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    塩野七生さん十字軍四部作の第一作目。絵と地図の分かりやすい入門書との触れ込みだが、塩野さん自身はこの第一作をオペラでいうところの序曲と考えている。「幕が降りている前で演奏される序曲が終わると幕がするすると上がり、第一幕が始まると言う具合だ」。その通り次の幕をわくわくしながら楽しめる作品となっている。

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    2011年01月07日
  • 日本人へ 国家と歴史篇

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    今回も折り目がいっぱい。歴史を知ると,人間の本質が見えてくるのでしょうか。外(海外)から見ると日本は不思議な国のようです。一度,日本の常識ということを疑ってみる必要があると感じました。

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    2011年01月04日
  • 日本人へ 国家と歴史篇

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    外から見た日本という視点の持ち方と、著者のバックグラウンドを前面に押し出して様々なテーマについて著者なりの持論を展開している。展開というよりつぶやきにも似た主観に基づく意見であり、説教という類ではなく「こう思うんだけどなぁ」的な短い文章につづられた一つ一つが印象的だった。
    特に印象に残ったのは、今の出版界について、短期的な投資回収に走りがちな傾向と、それに追従するための出版物が跋扈していることに対しての不安を綴っている。著者曰く「不安解消の為の本」が現代ではよく売れるそうなのだが、たとえば自己啓発本の類は将来や自分の能力に対する不安を解消する為の手段の本である、と考えると、たしかにそのような本

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    2010年12月25日
  • キリストの勝利──ローマ人の物語[電子版]XIV

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     ユリアヌスは、辻邦生の著書によって大学時代の僕のアイドルであった。実を言うと、このシリーズを読み始めたのも、元はといえばユリアヌスとカエサルのおかげであるといってもいい。辻邦生とシェイクスピアである。

     だから僕にとってのこの巻は、いよいよ真打ち登場!とでも言うべきところなのだけど、読み終わってみればユリアヌスよりも、むしろその後に活躍した司教アンブロシウスのほうが印象に残った。

     まさにキリストの勝利を決定づけたこの司教の物語を読んでいると、宗教よりもむしろ、官僚のシステムとその中での出世について考える。そして、全く異なることではあるのだけれど、たとえば親密な共感で暖かい暮らしを送って

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    2010年12月23日
  • マキアヴェッリ語録

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    「マキャベリ」や「マキャベリズム」と言うと、冷酷な印象を受けますが、この本を読むとマキャベリは「冷静な歴史の観察者」であるような気がします。

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    2019年01月16日
  • 生き方の演習 : 若者たちへ

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    ネタバレ

    ・自分というものは一生分からない-考え過ぎると一歩も前に進めない
    ・勉強も仕事もリズムが大事
    ・価値の多様化とは-例えば、サッカーが好きという価値観は一つ。
    プロ:試合に勝ちたい アマ:日曜日に試合を楽しむ
    どちらも方法は違えど、サッカーを好むという目標は一緒だということ。
    ・現実をクールに俯瞰する。情報の棒をたくさんたて、選択肢を増やす。一部の情報を丸のみするのではなく、疑ったり、考えたりする。現実は一つじゃない、その人が見たい現実だけ見てしまうものだ。
    ・若者の特権-1.好奇心を持つ 2.大胆になる(傷つくことを恐れない)
    ・ツェンツァ=サイエンス 観察、考える、伝える。
    ・論理的に、きち

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    2010年12月08日
  • おとな二人の午後

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    私のようなお子さまとは、一世代、二世代隔たった、午後のひと時。古本屋で見かけて購入したまま、時々開いて読むと、面白い。そして真似できない。引用したくなるやりとりが随所にあります。

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    2010年11月23日
  • 生き方の演習 : 若者たちへ

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    日本歴史小説なら司馬遼太郎、ヨーロッパの歴史小説(小説としていいのか分かりませんが)といえば、塩野七生、というイメージ。

    でも、実はまだ手を出したことがありません。
    その量が膨大すぎて、果てしない感じ。

    その塩野さんが、10年ほど前に高校生に向けて行った講演などを書籍化した一冊。
    10年前にお話された内容でも、全く古さを感じない内容。
    これから進学・就職など将来を考える中高生にはもちろん、
    息子との接し方や、女性としての働き方、社会に対する姿勢とか、
    アラサーの自分でも得るものがたくさんある本だった。
    短くて薄いので、読書嫌いの人でも手に取りやすいのでは。

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    2010年11月13日
  • 日本人へ 国家と歴史篇

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    マキャベリストということが分かる本。国家は、暴力と脅しが原則とわかる。現在の日本人にとっては、勢いづけられる本。歴史の主人になるためには、戦争をやるっきゃ無い、と。まぁ、ほどほどに。

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    2010年11月10日
  • 終わりの始まり──ローマ人の物語[電子版]XI

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    13巻「最後の努力」を読んだ後、11巻の「終わりの始まり」に戻ってみた。

    時代はまだローマ全盛期とされる五賢帝の時代。しかし塩野さんは五人目のマルクス・アウレリウスを「賢帝」とは評価していないようで、この前の時代にあたる「賢帝の世紀」とは別巻にしている。ただ3世紀から2世紀に戻ってくると、まだローマ社会にもローマ軍にも随所にローマらしさ、ローマらしい強さやしなやかさがちゃんと残っていることに気付く。

    ゲルマン民族大移動の予兆ともいえる動きが始まり、東方ではパルティアが衰退していったこの時代、マルクス・アウレリウスは弱き心を叱咤しながらドナウ河畔で戦い、そして夜には一人自省する。現代で言えば

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    2010年11月07日
  • 絵で見る十字軍物語

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    これ意外なことに、塩野さんの作品に関する挿絵とかじゃなくて、十字軍の絵本を翻訳したものだった。全部絵で少し説明と、その出来事のあった所の地図がついてるから、十字軍がざっとどんなものかイメージするのに良い資料。面白かったし、文だけではわからないイメージしにくい部分の補充になった。

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    2012年06月26日
  • レパントの海戦

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    最後のガレー船艦隊対ガレー船艦隊の海戦となったレパントの海戦を、西洋側の視点、特にヴェネツィアを中心とした視点から描く。海戦以前の様々な政治情勢から、実際の戦闘に及ぶまでを、鮮明な描写で丹念に再構成している。平易な文章で読みやすく、かといって情報量が少ないわけではない。一気に読んで余韻に浸れる。

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    2010年12月05日
  • ロードス島攻防記

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    ロードス島における聖ヨハネ騎士団とオスマン・トルコの攻防戦。東地中海の一島における局地戦ではなく、キリスト教世界とイスラム教世界の間での重要な戦いとして捉え、長期に渡る攻城・篭城戦を活写する。

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    2010年12月05日
  • 絵で見る十字軍物語

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    ギュスターヴ・ドレの絵に簡潔な解説と地図で構成された『十字軍物語』の序章。
    絵と解説でこれからの『十字軍物語』に対する期待が高まると同時にドレが挿絵を書いた元本であるミショーの『十字軍の歴史』も読んでみたくなります。
    他のレビューにも書いてありますが年表が無いのが残念なところです。

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    2010年10月18日
  • わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡―塩野七生ルネサンス著作集7―

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    この本の狙い通り、「君主論」により目的のためには手段を選ばない冷徹な人間像からはかけ離れた人間ということがわかった。むしろ人間味のあふれた、俗っぽさが伺えた。残念ながら時代には翻弄されたがその中で「君主論」等を表すに至った洞察力で、指導者に下記の者を望んだのである。
    ヴィルトゥ(才能、力量、能力)、フォルトゥーな(運、幸運)、ネチェンタ(時代性、時代の要求に合致する)
    この本を読んで彼の生きた時代を考慮するとこれらを選ぶ理由が分かった。

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    2010年10月09日
  • 最後の努力──ローマ人の物語[電子版]XIII

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    久しぶりに、塩野さんのローマ人の物語を手にとってみた。千年近くを旅する物語も既に全15巻のうち13巻目。時代は3世紀末から4世紀になる頃で、同じく古代文明が花開いた中国では秦漢王朝も後継の三国も滅び、西晋が異民族の侵入で滅ぼされる時期に当たる。理性が花開いた古代は終わりに近づき、「暗黒の」とも形容される中世が近づいている。

    今回はそんなローマの本質が変わりゆく時代に、帝国を立て直そうとしたディオクレティアヌスとコンスタンティヌスを採り上げる。強くしなやかだったローマは既に過去のものになった。皇帝と軍隊は内紛を繰り返し、国の主導権は辺境の守護者であるバルカン人たちに委ねられる。しかしローマは分

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    2010年10月03日
  • サロメの乳母の話

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    歴史上の有名人の身近にいた人たちから語られる人間像。
    「ユダの母親」は文字通りイスカリオエテのユダの母が語るユダ像。こんな母親だったらユダも可哀想に・・と思ってしまいました。また「キリストの弟」も興味深い話。
    これまでと違った視点で楽しめる短編集です。さすが塩野さん!! ぜひ一読下さい。

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    2010年10月02日