塩野七生のレビュー一覧
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読み終わりました!読み始めたときは1冊ずつでしたが、居住地移動で購入が難しくなり、10年後に一気読みになってしまいました。
ポイントは「キリスト教信者」「キリスト教界で生まれ育った者」でないという視点。中盤までの興隆期から安定期までの中ですら、ものの見方に違いが見られる。資料を見るときの観点がちがうのだろう。それに衰退期にかかって、キリスト教がローマ帝国の滅亡の原因であるとはっきり言い切ることができるのは強味だ。
ユリウス・カエサルがローマ帝国の長命の基盤を作ったのは確かで、彼女がカエサルの大ファンだということは周知である。しかしもう少し他の人たちと同じくらい冷静に見つめて欲しかった。カエサ -
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夏休みに塩野七生久々のシリーズもの「十字軍物語」を読み始めたこともあり、以前、途中で読むのをやめてしまった第11巻を再度読み始めた。前回読んだときは、ローマ全盛期のダイナミズムが失われ、あまりおもしろさを感じず、読み切ることができなかったが、今回は一気に読み込んだ。
というのも、ローマの「終わりの始まり」は、成長期を終え、成熟期に入った日本の状況に酷似している点があったからだ。拡大した領土(日本でいえば成長した経済)を維持する難しさ、実戦経験がなく現場をしらない統治者(特に2世、3世)、骨肉の争いなどなど。「成長、反映している時に、次の課題に向けた対策を考え、講ずるのが真の指導者」という言葉は -
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いつか読もうと思っていた塩野七生の本を初めて読んだ。
マキャベリズムという言葉で知られる、君主論を執筆したマキャベリについて徹底的に深く描かれている。マキャベリはどういう時代に育ち、書記官時代に何をして、そしてフィレンツェ追放後、物書きとして何を考えていたのか。
マキャベリは誠心誠意祖国のために尽くしてきたが、不当に祖国を追放された、そこにはどのような怒りがあったのか。活かされなかった天才の姿と、天才を活かさなかった時代が圧倒的な質量で書かれていてとても面白かった。
経営層に塩野七生が好まれるのが分かる気がする。交渉のやり方、それぞれのひとの立場の想い、攻略方法、経営戦略にも繋がりそうな -
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ネタバレ[ 内容 ]
夢の内閣をつくってみた。
大臣たちは、私が慣れ親しんできたローマの皇帝にする―治者とは?
戦略とは何か?
現代日本が突き当たる問題の答えは、歴史が雄弁に物語っている。
大好評『日本人へ リーダー篇』につづく21世紀の「考えるヒント」。
[ 目次 ]
1(後継人事について;葡萄酒三昧;『ローマ人の物語』を書き終えて;女には冷たいという非難に答えて;世界史が未履修と知って;遺跡と語る;『硫黄島からの手紙』を観て;戦争の本質;靖國に行ってきました;読者に助けられて;夏の夜のおしゃべり;安倍首相擁護論;美神のいる場所;歴史ことはじめ―葡萄酒篇;歴史ことはじめ―チーズ篇)
2(滞日三題噺 -
Posted by ブクログ
2006年から2010年までの文藝春秋の連載を掲載。
その時々の日本の政治問題等について切り込んでいます。
40年以上もイタリアに住んでローマ史やルネサンスを書いている著者の目線は、そこいらの批評家顔負けの洞察力です。
この著作では「オールスター夢の内閣」が白眉。
歴代皇帝で日本の内閣を構成したら??という贅沢なテーマで進め、いきなりアウグスティヌスを●●大臣、ユリウス=カエサルを●●大臣に!えっ大臣にそんな最高クラスを出していいの?と思い、真打ちの総理大臣は誰かなと思いきや・・・誰でもいい感じでびっくり。
リーダーは人を使いこなせる人だと言う論にはうなずくばかり。自分が前に出るばか