塩野七生のレビュー一覧
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【本の内容】
「天国へ行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである」「いかなる手段もその目的にとって有効ならば正当化される」「人間は必要に迫られなければ善を行わない」…。
浅薄な倫理や道徳を排し、ひたすら現実の社会のみを直視した、中世イタリアの思想家・マキアヴェッリ。
「マキアヴェッリズム」という言葉で知られる彼の思想の真髄を、塩野七生が一冊にまとめた箴言集。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個 -
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ネタバレ塩野氏の本はこれまでもいくつか読んでますが、ごく簡単に言ってしまうと「詳しい割に読みやすくて面白い」という評に尽きると思います。
史実やディテールを詳しく描写することで、ともすると難しい話になって拒否反応を起こす可能性もある中、塩野氏はちょうどいいバランスで「説明のための」記述を終え、次の舞台へと進めてくれます。各所に散りばめられた知識を拾い集めて読み進めていくうちに、いつの間にか全体的な知識と世界観が読み手の頭の中に作られている文章の運び方はまさに職人芸、といったところ。
作品の舞台は16世紀初頭、地中海に浮かぶロードス島。イスラム教勢力がキリスト教勢力を脅かし、西欧世界に侵略の手を伸ばそ -
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イタリア在住の立場から3・11後の日本を見て、エールを送る連載エッセイ。
著者が記録したローマ帝国は1000年以上続いたが、その期間、内乱も外部侵入もあったし、政治システムも君主制や民主制、独裁制、共和制とコロコロと変わった。そんな困難のたびにローマ人はリーダーを信じて、解決の努力を続けた。日本人が見習うべきはそんなローマ人の粘り強さとリーダーへの信頼だと、著者は説き、震災復興と復活した自民党政権に期待する。
ただし、著者はこうも言っている。民主制とは完璧ではない。優れた民衆が多く出れば、まとまった決断ができないリスクがある。それは衆愚政治であり、古代ギリシャが没落した原因でもある。日本人 -
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文藝春秋で連載されている,塩野さんの「日本人へ」というエッセイをまとめた3冊目の作品です。東日本大震災前後の時期の作品がおさめられているので,地震の前後で変わった日本を取り巻く状況に思いを巡らせながら読んでいました。
イタリアや日本を取り巻く状況は変わっているのですが,その変化の中でも,塩野さんが主張されている内容は過去から大きくは変わっていないなと思って読んでいました。「ローマ人の物語」でのローマや,「海の都の物語」でのヴェネツィアのように,総合力をいかにして発揮するかということと,大きな問題に対しては,安定した基盤が必要という塩野さんの基本的な考え方は,いつの時代でも変わらないと思いま -
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いちばん格好イイお姉様のひとり、塩野七生氏による文藝春秋のコラム集第3弾。2010年5月号から2013年10月号までというから、ずいぶん最近のものが収められている。
イタリアの多くの歴史を俯瞰し、どっぷり浸かって書き進めた著作が示す通り、彼女の現代を見る目は、冷徹で鋭く、それでいて熱い。イタリアと日本をただ比較するのとは違い、特質にあった対処法や指針を明確に示しているところに多くの共感が集まるのだろう。
そして、ここに彼女の作家としての特質が見て取れる。
すなわち、小説家ではない、というところに尽きるように思う。
塩野氏の評価と讃辞を集めてあまりあるカエサルを主人公とした小説を、なぜ彼女は書 -
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下巻はコンスタンティノープルの陥落後、いよいよオスマントルコの勢力が地上でも海上でも西欧の脅威となっていた時代。オスマントルコ軍は赤ひげというギリシャ人海賊の頭目を海軍の司令官にしし、以後有力な海賊たちを利用することで、対西欧の海上での戦力としていた。一方西欧側もジェノバ人アンドレア・ドーリアなど、海上戦術に優れた指揮官を登用することで対イスラムの海上防衛を組織的に行うかに見えたが・・・。 当時の強国スペイン、フランス、そして交易国家のヴェネチア、さらにローマ法王庁のそれぞれの利権とキリスト教国としての立場が錯綜していて、まあ統制のとれないこと!よく500年後の今現在EUというひとつの共同体を
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トルコが西欧に負けたという程度の知識しかなかったレパントの海戦。戦争の発端がキプロスを巡るトルコとヴェネチアの争いであったが、ヴェネチアがローマ法王とスペイン王フェリペ2世を味方にした事で、戦いの姿はキリスト教VSイスラム教という宗教戦争の様相を呈してくる。
この作品は主にヴェネチアの視点で描かれている。バルバリーゴ、ヴェニエル、ソランツォ、ベルバロといった人物を中心に話が展開する。 スペインとヴェネチア、法王の間で「誰が総裁となるか」で意見がまとまらなかったが、最終的に総裁に決まった、若きドン・ホアンという人物の事もとても気になるところだ。 -
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ネタバレこのシリーズでは異質な一巻です。人物中心ではなく、テーマはローマ帝国を支えたインフラである道、橋、水道などのハード、そして医術、教育などのソフト面のインフラ。ローマ人は子供の時から母国語のラテン語と世界共通語としてのギリシャ語を話したと言う。特に道の建設は当時としても土地の接収から始まる公共事業の大変さの記述など、現代にも通じる記述は迫力があります。ローマが世界帝国として現代に至るまで圧倒的な存在感を持っているもの凄さに圧倒されます。ローマ人とギリシャ人の違い、ローマがいかにインフラを重視し、清潔さを望んだか、ギリシャは美を求める割には、清潔さはあまり求めなかった!永年の繁栄、異常に少ない疫病