塩野七生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレローマ法王をテーマにした一冊。「ローマ人の物語」以来、新作の文庫本が出ると必ず手に取ってしまうことが続いている。それくらい、クセになる塩野氏の小説。
この時代は、昨日のヒーローが一転して今日の悪魔になってしまうようだ。民衆に教養がないので、感情で動いてしまう。それを操るのがローマ法王だったりするのだ。法王が本当に『神の代理人』かどうかは疑わしいが、世間を動かすと言った意味で『神の代理人』であったことは間違いない。
これは1972年に出された作品という。関係者の日記だけで構成された章もあり、初期作品の試行錯誤っぷりを垣間見ることができて面白かった。 -
Posted by ブクログ
初めての塩野七生。前書きでご本人も認めているように、若いときの作品で「若書き」であると。
文章が固いのは年齢ではなく作家の特徴かも知れないが、所々、ものすごく読むのに疲れた。
題材は興味深く、その点はでは面白いのだが、まるで教科書を読んでいるか、講義を聴いているときのような退屈感との戦いだった。学生ではない身からすると、もう少しこなれた文章で読みたいものだ。
そんな中、ジュリオ二世かヴェネチア大使ピサーノと釣りをしながら、ヴェネチアの考え方を探るシーンがある。お互い背中合わせで釣糸をたれながらの会話で、振り向きながら相手に声をかける。法王の問いに対し、ピサーノが、振り向いて『冷ややかに』答える