塩野七生のレビュー一覧

  • ユリウス・カエサル ルビコン以後──ローマ人の物語[電子版]V

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    ルビコンを渡ったカエサルはあれよあれよとローマを制圧。

    正直、著者のカエサル萌えがひどすぎる。批判されない完全無欠のスーパースターとして、カエサルを描くなら、小説でやってくれ。

    カエサルの陰の部分を書かないおかげで、カエサル暗殺シーンが非常に薄っぺらい。シェークスピアによるフィクションなのはわかってるけど、名言「ブルータスよ、おまえもか」の暗殺シーンに期待したほどの感動・迫力はない。

    この巻ではこのシーンこそ、一番力を入れるとこだろう。

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    2011年04月26日
  • 絵で見る十字軍物語

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    大別すると2種類の本がある。わかりやすくイメージが伝わる本と伝わらない本。
    本書は前者である。

    見開き半分がモノクロームの精緻な版画、半分が塩野七生氏の文、そして版画の描かれた場面の地図で構成されている。
    500年に渡る十字軍遠征の歴史が、切り取られた時間の積み重ねで版画と文で表現されている。
    版画の選択、対応する地図、そして適切な解説。塩野七生氏のすばらしい労作である。
    キリスト教徒が必ずしも十字軍の味方ではなかった。何が正義か?
    それぞれの異なる正義が現代にも延々と引きつがれる。

    大別すると2種類の本がある。歴史から現代を振り返えることができる本とそうでない本。
    本書は前者である。

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    2011年04月09日
  • 日本人へ 国家と歴史篇

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    日本の政治にローマ帝国の皇帝たちを当てはめている。
    それぞれの皇帝の個性が簡潔にまとめられていて分かりやすい。ローマ人の物語を改めて読破したくなった。
    天狗舞は私も大好きな日本酒なので嬉しかった。

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    2011年02月14日
  • レパントの海戦

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    ~裏表紙より~

    西暦1571年、スペイン王フェリペ二世率いる西欧連合艦隊は、
    無敵トルコをついに破った。

    コンスタンティノープルの攻略から118年にして、
    トルコの地中海世界制覇の野望は潰えたのだ。

    しかし、同時に、この戦いを契機に、海洋国家ヴェネチアにも、
    歴史の主要舞台だった地中海にも、
    落日の陽が差し始めようとしていた。。。

    文明の交代期に生きた男たちを壮大に描く三部作、ここに完結!


    ~感想~

    第二部の『ロードス島攻防記』を読み終えたのが、
    実に10数年前、やっと完結できました(*`д´)b

    最近イタリア住みの人と仲良くなったせいか、
    イタリア人に対しての評価が著しく落

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    2011年03月06日
  • 日本人へ 国家と歴史篇

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    作者がニヒルで面白いおばちゃんなので、サクサク読める。
    面白いのだが、あまり、残るものがなかった。

    もう少しこの人の本と、歴史本を読むべし。

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    2011年01月10日
  • ローマ世界の終焉──ローマ人の物語[電子版]XV

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    直接的原因を見つけることの出来ない、ローマ帝国の滅亡。
    形在るものいつかは滅ぶと形容するしかないのであろうか。
    打ち続く国内外での危機に、十分対応出来た時期とそうでない時期との差とは何であろうか。
    ローマは敗者を自国に取り込む名人であり、行政機構と法制度とを的確に機能させていた、
    ローマの”失敗”をあげつらうのは困難な気がする。

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    2010年12月30日
  • キリストの勝利──ローマ人の物語[電子版]XIV

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    ローマ帝国、キリスト国教化が進む。
    ギリシア・ローマ世界の終焉を迎える。
    廃仏毀釈ではないが、多くの美術品、記録を残した書物が散逸する。
    ルネサンス待ち遠し。

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    2010年12月26日
  • 日本人へ 国家と歴史篇

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    この本を読んでいると、面白い話をするおばちゃんとお話しをしているような気分になる(悪い意味ではない)
    この本のおかげで、改めて世界史を勉強してみようと思うことができたのは、きっと自分にとって有益なことだとおもう。
    早速お正月の課題図書として、面白いと評判のマクニールの世界史を買っちゃいました(塩野さんが勧めているわけではない)。間違って上巻を2冊買っちゃって、ちょっとヘコんだけど(´・_・`)

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    2010年12月21日
  • 生き方の演習 : 若者たちへ

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    塩野七生さんの、若者に向けたメッセージ。
    好き、嫌いがはっきりしていて、自分の生き方がちゃんと持っていて、まっすぐ。
    私がなりたい女性が、また一人増えた。

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    2010年12月05日
  • 日本人へ 国家と歴史篇

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    どうやれば日本は、二度と負け戦をしないで済むか。
    自国のことは自国で解決する、で行くしかない。
    自分で自分を守ろうとしない者を、誰が助ける気になるか。

    日本的な秀才は、予期していた事態への対処は上手いが、予期していなかった事態への対処は下手なのが特質らしい。
    真正面から答えるか、それともすり抜けるかのちがいはあっても、予期しなかった質問に対処して初めて、頭脳の出来の良し悪しが計れるのである。

    天下りに関して、五十を過ぎてしかも他より優秀な人たちに、なぜ国が再就職を世話してやらねばならないのか。

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    2010年11月21日
  • わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡―塩野七生ルネサンス著作集7―

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    2010.11.10 めまぐるしく移り変わる時代のなかで、変化に翻弄されながら官僚として、そして作家として生きるマキアヴェッリの生涯。作家として、名声を得たあとも、最後まで政治への思いは潰えなかった。母国フィレンツェを愛した偉人の一生。

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    2011年09月26日
  • 生き方の演習 : 若者たちへ

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    「ローマ人の物語」の著者。
    受験勉強をとても嫌っているが、いい側面もあると思う。ただ日本の受験・就職はただ自分の意見を持たず、考えず素直に受け入れる人が成功するというのはそのとおりだと思う。
    母国語をしっかり学び、考えて自分の意見を持つ。外国語を道具として学ぶ。論理的に話す能力を身につけることを述べている。

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    2010年10月31日
  • パクス・ロマーナ──ローマ人の物語[電子版]VI

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    アウグストゥスの治世。
    スキピオ、カエサルのドラマチックな業績に比べるとどうしても後継者、引かれたレールを上手に辿った感は否めない。

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    2010年10月29日
  • サイレント・マイノリティ

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    週刊誌での連載をまとめたものかな? 政治とかを説教くさくなく小気味よく語るから好き。文章は若干まわりくどいけども。

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    2012年03月06日
  • ユリウス・カエサル ルビコン以後──ローマ人の物語[電子版]V

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    前巻ほどリアリティをもって書かれているわけではないけれど、当時の生活様式と歴史的な変遷を知るには良書だと思う。

    第一回三頭政治が終わりを告げ、Caesarが独裁官になるところからスタートする。本書の中盤でCaesarが暗殺され、後継者のAugustusへとバトンを渡し、第二回三頭政治そして帝政ローマ帝国を誕生させるところまでが後半。

    歴史的事実とそれに対する筆者の考察のバランスが良い。読み手を飽きさせない文章は流石です。

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    2010年08月06日
  • 勝者の混迷──ローマ人の物語[電子版]III

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    表紙に使われている彫刻がすごく男前だった。
    歴史から彫像を見るって発想がいままでなくて
    これから美術館でも楽しめそうだ。

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    2010年06月20日
  • レパントの海戦

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    歴史の転換点だなー。もっと船団の配置とか図であればよかったけど。昔の人物をいきいきと描いていて、面白く読めた。

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    2010年04月13日
  • サロメの乳母の話

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    ローマ人の物語の作者による、歴史人物考察・・・とでも言えばいいのでしょうか。能書きはともかく、面白い。誰もが知ってるサロメ、ではなく、その乳母がサロメを語る。あのイエス・キリスト、ではなくその弟がキリストを語る。なんて面白いんだ!世の中に知られている有名人の、知られざる一面が読める本です。

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    2009年11月28日
  • サイレント・マイノリティ

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    塩野七海さんのエッセイ。
    少数派であることに誇りを持たなくてはならない。
    堂々とそれでいて慎重に丁寧に生き抜くしたたかさを身に付けよう。
    てんこ盛りで質感溢れるエッセイです。

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    2009年10月07日
  • 迷走する帝国──ローマ人の物語[電子版]XII

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    3世紀の危機を描いている。
    元老院は力を失い、軍団から支持されて皇帝になってもすぐに殺され、
    蛮族の侵入は激化し、まさに満身創痍といった雰囲気。
    拡大期と衰退期では国民性から違ってきてしまうんかなぁ。
    今の日本も衰退期にある気がするから、この先心配。

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    2009年10月04日