石田衣良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
IWGP 8作目。
初版が2008年なので読んでるかも、と思いつつ手に取る。
非正規雇用。
その悲惨さが短くまとめられている。
東京じゃなければ、ネカフェに寝泊まりしてまで東京にしがみつかなければ、とかそういう問題じゃない。
働く気があって真面目に働く人のその意欲を掠め取るようなこの制度がクソなんだよ。
当時もニュースでネカフェで寝泊まりする若者が取り上げられていたけど、2008年から現在の2026年。
状況は良くなったか?
賃上げ賃上げ!と、なぜかその権利のない政府が減税も社会保険料も下げる事なく声高に叫び、企業に「人間の価値」を丸投げした挙句、外国人の雇用に前のめり。
そうまでして働く人にその対価を払う事が嫌なんか。
超氷河期世代でもある自身を振り返っても、引く手数多と言われる現在の求人内容への期待値が持てず、子供をこの国で育てる不安ばかりが煽られる。
石田衣良さんの書かれる小説のように、マコトが、キングが真っ直ぐに、時に暗躍しながら壁をぶち壊してくれないもんかな。 -
Posted by ブクログ
追い詰められた人達の最後の一手。ピリオドのその先。
ラストライド→車と妻をかけてるのかなってすごい気になる。自分が助かる道を捨てる事ができるくらい強いのに、なんでここまで追い詰められたのか。
ラストジョブ→確かに犯罪ではあるんだけど…救いっていうのとはまた少し違う気がする。足が悪いから何かが変わるっていうのは偏見だし、誰でも快楽を追う権利はある。彼女は、その権利その物になったのかなって思う。
ラストコール→すごいホラーだった。いきなりノリが変わってびっくり。読み終わってから気付くけど、彼女にとってもラストコール、僕にとってもラストコールになったんだな。一つ思うのは、そういう仕事してたんだから仕方なくない?っていう。
ラストホーム→見える価値ではないものの話。ホームレスになって本当のホームを見つける。フリの爺さんの呼び方が、老人から彼になって、最後彼女になるのがすごい良かった。
ラストドロー→内臓みたいな子いたよね。エンターテインメント性があった。一発逆転の一人勝ち。
ラストシュート→すごい胸糞悪い。途中可哀想な人だな、みたいな同情誘ってるけど全然同情できない。フィリピンっていう地のリアリティ。
ラストバトル→底辺なりの世界があって、底辺なりの光が見える。切ないハッピーエンド。
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Posted by ブクログ
ネタバレ「愛情なんて、別にむずかしいことではまったくない。相手の最期まで、ただいっしょにいればそれでいい。それだけで、愛の最高の境地に達しているのだ。ぼくたちはそれに気づかないから、いつまでも自分が人を愛せる人間かどうか不安に感じるだけなのである。」
好きな人と長く付き合うと、愛せているか、これからずっと愛することができるのかと考えてしまうことがある。このフレーズを読んでいたら、自分の選択も違っていたかもしれない。
自分がもし最愛の人を失ったら、太一と同じように心の中で想い続けるだろう。しかし、太一のような過去を持つ人を不安なく愛することはできないと思う。一生をかけてもその人に劣るのだろうな、と感じてしまうのは私だけだろうか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【2026年24冊目】
所有を分けるカップルが初めてわかちあった命、出会いのないウエディングプランナー、ときめきに迷う既婚者の花屋、声が出なくなったOL、ボーイフレンドとの再会、緩やかな女性に惹かれるプレイボーイ、遠距離カップルの一夜、本好き同士の初デート、歳の差夫婦のかたち、三人が始める新たな旅立ち――恋愛を描いた短編集。
まず、まずですね、あらすじを書いた人に物申したいんですが、表題作について「幸せな時間を過ごした後に、胸の奥をえぐり取られるような悲しみが待っていた」なんて書いてあったら「一体どんな秘密が…!」って思うじゃないですか。ない、秘密なかった。遠距離カップルが離れ離れになってまた会えるのが一ヶ月後っていうそれだけ!いや、悲しいよ、わかるよ、実際作中で「死んじゃいそうになるほど悲しい(意訳)」みたいなこと言ってるけどあらすじが匂わせすぎてる!あと16歳の歳の差に悩む夫婦って書いてあるけど、悩んでるの夫だけだしな!微妙に本筋とちょっと違ってるあらすじの書き方、解せない!
と、かなり勢い込んで書いてしまいましたが、石田衣良さんの短編集です。どれもこれも「わかる」と思ったり思わなかったりで、さらっと読めるのがいいですね。いろんな恋愛や恋人、夫婦のかたちがあるよなぁと。30代をテーマにしてるのもいいですね、次はぜひ40代ならではの話も書いていただきたい。
作家買いしてしまう方の一人です。次は何を読もうかな。