石田衣良のレビュー一覧
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官能小説の表現を学んだのだろうか?
うまいのはやっぱり、女が立ちがちな場所に少年を立たせて、立場を逆転させてしまうこと。
主人公リョウがとても繊細な少年なので、成り立ってしまう。
何人かの女性客のエピソードを集めているのだが、しっかりとした筋の物語に仕上げている。
「寄せ木細工のように首が集まる胸の中央から首筋にかけて」とか「ゴーギャンが描く水浴するタヒチの少女のよう」とか、中年や高齢女性の体の表現とか、そういうのも上手いけど、学んでいるのだと思う。
石田衣良さんは「この作品で直木賞とりたかったなあ」とは言っていた。
でもなにか、ちょっと足りない感じなのかな?
リョウが繊細キャラじゃなく、な -
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石田衣良の官能小説!
新しい!そうかぁ。石田衣良がそういう本書くとこうなるのか!!
年齢的にも割と年齢が近くて、わかるような気がする内容でこれはなかなか楽しめました!
セクシーの種類もねぇ、
確かになぁ。っていうのもあれば、
そうなのかなぁ。
と、男性目線の官能小説ってのはやはり旦那から見る女性像になるんだよね、
あぁ、そんなふうにみてるのか、そういうところを見るのか!
と、新たな発見でした。
女性バージョンで、江國香織あたりにも描いてほほしいなぁ。
#石田衣良
#4年ぶりに読んだ!
#相変わらず読みやすい
#石平さん
#官能小説
#読んでから知った
#そんな本も書くんだ
#男女の違 -
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どの職業でもとくに偏見を持たないため、
とくにこの主人公リョウの仕事っぷりには
リスペクトを覚えるものが多くあった。
一般的な思考では、
自分より遥か年上の異性と行為をすることは
かなり抵抗があるかとは思うが、
それをこの主人公は一言も嫌とは言わずに、
更なる発見を見出していく。
周りの友人や、自分に好意を抱いている同世代の女の子などから、娼夫の仕事は辞めてくれと言われてもなお、主人公は娼夫という仕事にやりがいを感じていく。
労働というのは、人間にとって、
必要不可欠であり、もちろんお金を稼ぐために、
生きるために、誰かを守るために、それぞれ理由はあるのだが、この物語の中で
労働というの -
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【2025年77冊目】
好きな人とたくさん――。
夫婦、学生、病人、トラウマ、デリへル、異国、夢の中、年の差、最後、禁断、都会の邂逅、子ども。キーワードを書き出しただけでも多彩な物語が散りばめられていることがわかる、セックスと性と生を題材にした12編の短編集。
セックスを題材にした小説は結構好きだったりします。かといって、官能小説が好き、という訳ではなく、性を題材にした人の感情の揺れを読むのが好きなのです。
もっとも動物的で、本能に従う行為でありながらも、ただ腰を振れば、振らせれればいいというわけでもない。そこには計り知れないほどの深い感情が蠢いているような気がしています。
ただ快楽を求 -
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感想
時事ネタなので話題に尽きることはないが、パターンが決まってきている。また、マコトのロマンスも遠ざかってるな。
あらすじ
自転車のバッテリー泥棒を始めたマコトの後輩を助けるために元締めをGボーイとしめる。
フェイクニュースを発信しているブロガーの脅迫者を特定して守る。
メンズ・コンセプトカフェにハマる姉を助けるためにマコトに依頼がくる。
男性至上主義と女性至上主義がぶつかり合う。フェミニズムの団体の有名人が硫酸をかけられる事件が起きた。犯人は、お笑い芸人が主催する男性至上主義のクラブに所属していると表明する。マコトたちは犯人を捕まえるために動き出す。 -
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ネタバレアキハバラ常連の6人のオタクたちが巨大悪徳IT企業と対決し、盗まれたサーチエンジンのプログラムを奪い返し、世界初の人工知能を誕生させる話。
悪の帝王に大切なものを奪われてから徐々に仲間を増やし、帝王の居城に侵入して撃退する、という流れが古き良きRPGゲームの構図そのもの。そういう点で分かりやすくテンポよく読めたが、知的な仲間を集めながら最後に暴力がものをいう展開とラストの飛躍がいまいち納得できず、残念な終わり方だった。設定はSFだが展開はファンタジーという印象。
そして、秋葉原が電脳オタクの聖地だったりITの中心がサーチエンジンだったりするところに時代を感じる。 -
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◎メモ
・「おすすめの本」や「おすすめの仕事」など、みんな正解を選ぼうとし過ぎている。失敗しないように行動しているけど、それが1番失敗。失敗というか上手くいかないこと、寄り道に面白さがあるし、上手くいかないことを乗り越えるからこそ、楽しい。ショートカットし過ぎても、人生トータルで退屈になると思った。効率を求めすぎると、結局大事なことは手に入らない。
・子供を持つことは、合理的に考えたらデメリット。だけど、子供を育てることで感じる成長や育っていく過程が見えるのは面白いのかも。見返りを求めない楽しさもあるはず。そう思うと、結婚していない若者が言ってる幸福って薄いし、その場しのぎだなと思う。
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ネタバレ幸せについて考えさせられる本だった。
物語としては非正規で働くカップルが人生の中で大きな選択を選ばざる得ない状況が同時にきて、二人の関係が変化するそんな内容だった。
全部を読んでみて、主人公の立場だったら最後のチャンスと思い自分だったら彼女を諦めて大企業に挑戦していたと思う。確かに彼女も大切な人である事は変わりはないが、新卒就活の出来事をかなり引きずっているからここで変わらないと一生逃げた思いをさらに重く考えながら生きていくことになると思う。自分にとってはそっちの方が恐ろしい。
作中の仕事が人を傷つけるのは将来の希望が見えないときなのかもしれないという言葉は、自分にとってとても響いた言葉だった