石田衣良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズ第20弾
シリーズの一作目を呼んだのは90年代後半
まだ、高校生の頃でした
スマホ無き時代、インターネットが電話回線に繋いでいた時代
長期シリーズとなった池袋ウエストゲートパークだが、二期からは主人公のマコト、タカシは歳を取らなくなる
二期からはより社会問題が色濃くなってゆくが、令和の世相が何とも言えない
本作では闇バイトの盗品ビジネス、フェイクニュース、コンカフェの闇、フェミニスト、ミソジニーが描かれるが、そのどれもがネットが介在する事案である
節目のシリーズ20弾を迎え、次なる21作目が楽しみでなりません
本作品中、マコトとタカシがかつての事件を回想する場面があるが、同様に非常に懐かしを覚える
30年近く続くシリーズ物、素晴らしいに尽きる -
Posted by ブクログ
なにかの記事で、石田衣良さんはIWGPを「そこそこおいしいそば」と表現していたけれど、久しぶりにIWGPを読んで確かにその通りだなと思った。
そこそこおいしい、とちょっと下げつつも、自身の作品をラーメンじゃなくて「そば」と形容するあたり、石田衣良さんの作品に対するプライドみたいなものを感じた。実際、作品のクオリティとしてはとても高く、そこそこおいしいどころか結構おいしいそばだと思う。ただシリーズがこれだけ続いているので、「たまに読む」くらいのスタンスがちょうどいいかな。
今作は表題作の男女最終戦争がよかった。
ちょっと前に男性リスナーからお金を借りまくって、あげくに返さないというスタンスをとった女性ライバーが配信中に殺害されるという事件がおきたけど、それくらいの時期から「弱者男性」という言葉を耳にするようになったように思う。
今作のキーワードは「弱者男性」で、女性に恨みをつのらせた男性が女性の顔に硫酸をかけるという事件が発生する。
男性優位社会と呼ばれる一方、「弱者男性」というワードが生まれる社会背景はなかなかに興味深い。
結局犯人は悪者として罰せられるわけだけど、そういった人間が自分たちが暮らす社会から出てしまったという事実はしっかり見据えていかなければならないと思った。
ちょっと真面目なことをかいたけど、こんな感じで小説を通じて「社会のいま」を考える機会をくれるので、IWGPはすばらしい作品だと思う。 -
Posted by ブクログ
まちがえてシリーズ21の「キング失格」を単行本で買って先に読んでしまい、20は待望の文庫化
Xに、ヤフコメに、文豪ストレイドッグスに、五条悟
ストリートでヤンチャしてたマコトとキングが大人になって時代や世相を反映させる
はじまりではマコトと同年代だったのに今やずいぶんと超えてしまい、自分の年齢のせいなのか時代のせいなのか、息苦しく感じる事件が多い
シリーズものだからパターン化は仕方ないんだけど、前はもうちょっと爽快な気分で読み終えられたんだよな
いろんなことを時代のせいにしてもよいのかどうか…
最初から読み直そうかな
作者が66歳でこの感覚を持ち続けてるいるのはすごいと思う反面、今の若者たちがどう読んでいるのかはちょっと気になっている
説教くさく感じたりするのだろうか
私はマコトがぽろっと漏らす政治や世間に対する言葉はとても共感するんだよな -
Posted by ブクログ
【2026年104冊目】
バーテンダーと高騰するウイスキー、行き過ぎた推し活、強盗とヴィンテージショップ、新興宗教と二世の闇、トラブルシューターとキングが池袋を駆け抜ける――IWGP第19弾。
新刊出たことに気づいてなくて、慌てて購入して読みました!久々のIWGP、相変わらず起承転結のテンポが良くて、するする読めますね。今回はキングがフル出演、結構珍しいんじゃないですかね。そろそろ年齢とか、Gボーイズの資金源どうなってるんだっけ、みたいなところが気になってしまったりしますが、それは触るべき話題ではないのでしょう(資金源に関しては過去作に言及があったかも…?)
やはり表題作が一番話として残りました。子どもは親の道具ではないけれど、親権が一番強いし、子どもは親の愛情を得ようしますからね。とはいえ、親に売られようとしたという事実が心に見えない傷をつけたんじゃないかなぁ、ルカには強く行きていって欲しい。
世情と上手く結びつけて展開される本シリーズ、次作も既にGET済なので続けて読みたいと思います。 -
Posted by ブクログ
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直木賞受賞作
14歳の一瞬に、いつでも戻れる一冊
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石田衣良さんの本はずっと読んでみたいなと思いつつ、シリーズものは単独の関係上無理だなと思っていたら。
いつも立ち寄る本屋さんでこちらを見つけました。
初めての石田衣良さんなら直木賞受賞作はぴったりなのではと。
主人公は中学2年の男子4人。
短編集です。
日常の出来事というか時間というか。
主要な4人は変わらないし、
もちろん学校も変わらないけど、
物語のキーになる人物がそれぞれの話に登場して。
暴力、不倫、恋愛、性自認、病気、死…
と書き出すと重たそうなテーマで
中学生にはハードかと思いきや、
茶目っ気あり、ときには勇敢に立ち向かい、
引き際も見極められる4人が頼もしいことこの上なしです!
読後も良かったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大学生の男が大人の女性に買われて、デートしたり体を売ったりする
いままで読んできた本のなかで1番官能的だったけど、題材が題材だからそりゃそうだよねん
気持ち悪い系(褒めてる)の小説だと、唾の表現とか、汗とか匂いの表現がめっちゃ気持ち悪いけど、中高年の女性の表現が爽やかで、だけど美しく作りすぎない感じがリアルだった
体を売るとかは、わたしは今までもこれからも関わらないことだからよくわかんない世界ではあって、現実世界の感じとはだいぶ違うのかな?
キャバとか風俗とかやっている人は、お金が欲しいって理由のひとが大半だろうけど、どこかでこの主人公みたいに、やりがいとかホスピタリティ的な所で続けてる人もいるのかなー? -
Posted by ブクログ
本作を読んで、映画『ゴースト/ニューヨークの幻』を連想しない人はいないのではないか――そう思わされるほど、両者の骨格は酷似しています。
不慮の死を遂げ、幽霊となり、限られた能力のなかで愛する人を守りながら自らの死の真相を追う……大まかなプロットを抽出してしまえば、本質的には同じ物語だと言わざるを得ません。
確かに、石田衣良ならではの洗練された筆致や、緻密に練り上げられたストーリー展開には確かな読み応えがありました。
それでも、最後まで既視感というノイズを拭いきれないまま読み終えることとなったのは、少し残念でもあります。
あまりの類似ぶりに、これは意図的なオマージュなのだろうか?と勘繰ってしまったのも事実です。
とは言いつつも、それでもなお物語に引き込まれてしまう魅力はありました。
特にプロローグから前半の「フラッシュバック」の章は、『ゴースト』のような(言葉を選ばなければ)通俗的なエンタメ感とは明らかに一線を画しています。
むしろ高貴で格調高い文体による圧倒的な美しさを放っており、文学作品ならではの醍醐味を感じました。