石田衣良のレビュー一覧
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本シリーズ積読3冊目。
骨音はドラマスペシャルの原作をシンプルにした感じでしょうか。
4話目は友人のエディを救えなかったマコトが、自身への無念に駆られている様子もありますが、どこかその無念がエディへの憐れみにシフトしていった感じがあり、少しばかりマコトが切り替えの速い大人になったようにも感じました。
成長を一端を見せられた気がします。
個人的には2話目でマコトの母親がついにセリフ付きで活躍する話が印象的でした。
ドラマでもアニメでも、強い女性でしたが、原作もそのまま。
子どもを救うため、ヤクザだろうがたじろぐことなく面と向かう姿勢。マコトの母親って感じが言葉でも態度でも示されていました。
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Posted by ブクログ
自分が若かった頃読んだ本の再読ブームが来ている。
当然ながら昔と受ける印象はかなり違うと感じた。
最初に読んだときはくすぶっている若者の成長譚、あるいは悪事を働いた巨大な銀行を知恵とスキルで手玉にとるクライムサスペンスとして楽しんだものだった。
同じ小説でも時を経て読んでみると依然面白いのだが、なんともやりきれない感じが残った。
「罪と罰の非対称性」とでも云うべきか。
確かこの小説が原作のドラマ「ビッグマネー」では融資つき変額保険を作った張本人(確か原田泰造さんが演じてた気がする)が罰を受けた記憶がある。それがテレビの大衆性ってことなんだろうが、現実はそうは行かない。
大体罪を犯す者と罰せられる人間は別である。
白戸もその辺りは理解していて、今の行員に同情はしているが、まつば銀行をはめるディールの手を緩めることはしない。
またディールの成果を得るのも一部の人間であるし、失われた命が戻ることもない。
資本主義が続く限り我々に逃げ場はなく、否応なくプレイヤーにさせられる。
せめて我が身と、手の届く範囲の人位は守れるようにしたいものだ。
これ聴きながら読んだ
ELLEGARDEN『Fire Cracker』
併せて読みたい
伊坂幸太郎『SOSの猿』 -
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“性の理想と現実と+α”
「セックス」。この言葉に、あなたはどんなイメージがあるでしょう。快感、恐怖、理想、羨望、見栄、羞恥、、、。世の中には童貞の男がいて、忘れられない相手を持つ人がいて、特殊な癖を持った人がいて、欲望を満たしたことがない人がいて、、、。そんな人たちを集めた短編集。セックスにまつわる八つの物語。
ここだから綴れるけど、
共感することがいっぱいあった。
セックスに対する恐怖感に近い気持ち。
経験が少ない人が思うこと。
逆に経験が豊富でもさらに高みがあること。
私は、俊介の恐怖心に共感し、
和也のシチュエーションに憧れ、
瑞穂の行為をゴールにして進みたいと思った。
経験が少ない人、距離がある人に読んでほしい。
きっと何かプラスに変わることがある。
最初から最後まで、親近感がわくというか、
身近に感じることが多かった。
その中にも夢物語があって楽しかった。
寝る前に読むには、刺激が強すぎたみたいだ。。
『恋には始まりも終わりも、ひとつとして同じパターンはないし、パソコンのように再起動もできない』
『わたしを、よろしくね』
『大人になるって淋しいことだね』 -
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人物描写がとても魅力的な本だった。美丘以外は主人公も含め凡庸で、特に直美なんて空気レベルで数合わせのようで可哀想だが、美丘は確かにいきいきとしており頁を進めるごとに彼女に惹かれていく太一に共感できる。
あらすじは、美丘に太一が惹かれていき交際を始めるも、彼女は不治の病に侵されているというありきたりなもの。しかし、ありきたりな設定でこそ著者の力量が試されるもの。結末は予想できても涙が溢れた。戸田恵梨香が出てた若年性アルツハイマーのドラマを観ていた時も感じたが、どんどん自分が自分でなくなっていく恐怖は計り知れない。ちゃんと約束を果たした太一の深い愛情に胸を打たれた。 -
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ネタバレどの作品もラストは続きが気になる終わり方。「この後の主人公の行動や人生はどうなるんだ!?」と想像を掻き立てられた。
主人公たちに共通してるのは、多額の借金を抱えていること。人間どん底まで追い込まれたら、なんでも出来るのだと勇気を与えてくれる。
売春、テレクラ、障害者の性、ホームレスなど、ふつうに生活してたらなかなか接触することのない人間の生活を見れたのも新鮮だった。
印象に残った作品は、『ラストジョブ』『ラストシュート』『ラストバトル』の3つだ。
【ラストジョブ】
官能小説みたいでドキドキした。歳上女性好きの私からしたらたまりませんなぁ。歳下男歳上女性の人妻ってシチュエーションだけで燃える。
援交をラストジョブって言うだけでカッコよく聞こえる不思議。よくよく考えたら、援交=仕事って認識も間違ってないもんね。身体売ってキモい男とヤるわけだから、ある意味ふつうの仕事よりもキツいかも。
【ラストシュート】
とにかく不快で気持ち悪い。不快さで言えば今まで読んできた小説の中でも上位に入るレベル。
おっさんと幼女が交わるだけでもキツいのに、5歳の男の子の穴に指出し入れするシーンでトドメを刺してくる。
最後グッドボーイ君が反撃してくれずに終わってたらトラウマになってたかも。
【ラストバトル】
看板持ちを主人公にした着眼点がすごい。底辺のおっさん同士の交流にほっこりする。トントロと酎ハイで1杯やりたくなった。
ナカさんの息子が最後助けに来たのが熱かった。口ではボロクソ言うけど、やっぱクズ親父でも血の繋がった親子なんだね。全編の中で唯一決着がつくスッキリした終わり方。この話をラストに持って来たのは良かった。 -
Posted by ブクログ
主人公のぼくは大学2年生の橋本太一、ある日峰岸美丘という自由奔放な女性に出逢う。太一は麻理という誰が見ても素敵だと思うであろう女性とつきあってみて、はじめて美丘へ抱く恋心に気づく…。太一は麻理に別れを告げ美丘と結ばれるが、子供のころ交通事故で移植手術を受けたことにより、クロイツフェルト・ヤコブ病を発症する可能性がある…もし発症した場合は脳がスポンジのようになり歩行障害からはじまり記憶障害、日常生活が送れなくなり、最期には食事もとれず息もすることもできなくなるという…。どうあろうとも2人でこれからも過ごしていこうと決意したが、不幸にも美丘が発症してしまう…。
「…生きていることは奇跡で永遠に続くものではない。…命には終わりがあるって頭ではわかっている。でも心と身体の底から限界を感じているのはわたしだけ。…この世界ってきれいだね。」この美丘の言葉…美丘だからこその感じ方なんでしょうね!
美丘を支える太一が健気で献身的…美丘も当たり前なんだけれど発症前と発症後では全く違う印象が異なる…ラストが切なすぎて、心が震えました(泣けはしなかったけど)…。