石田衣良のレビュー一覧
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夏だし、前から気になっていたから良い機会だと思い手をつけた。石田衣良さんと東京大空襲というテーマが結びつかなくて、ドキドキしながら読み進めた。そして絶対忘れられない読書体験となった。もう一度読み返す元気はまだない。主人公・タケシと級友たちの暮らしが、戦争の中でも中学生らしくまぶしく輝いていた三月九日までを思い返すと、なんともやるせない気持ちになる。このテーマで日系人の少年が登場する物語を読むのは初めてだったのでかなり衝撃を受けた。銃後の戦争、みんなが生きていくのに必死だったのだと改めて気付かされた。この読書体験を通して、戦争と空襲の残酷さと平和の尊さをまた学ぶことができた。もし、主人公と同じ十
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ネタバレ積読6冊目。
灰色のピーターパン
家計を支えるために犯罪に手を染めて金を得る小学生をジャンキーから救う話。
この頃からマコトを兄貴分として慕うキャラが増えてきたような。
サルと共闘して小芝居を打つところもユニークでした。
野獣とリユニオン
アニメでも放送していた話。
虐められ恐喝された弱き野獣が青年の夢を潰し、その青年の妹が復讐しようとマコトに依頼。
最終的にタカシの救いもあって、人間らしさを取り戻しハッピーエンド。まさにリユニオン。
諸所、マコトが感傷に浸る描写を示す文章が切なくも、ポジティブな面があり印象的でした。
(おれはゆっくりと待つ。 誰かが真剣に考えている時間をともにすごし、た -
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石田衣良の若干の変態性が入った官能短編小説集
石田衣良の描写するセックスは相変わらずな感じ
収録は8編
・七回目のデート
・ひとつになるまでの時間
・遠花火
・ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア
・チェリー
・黒髪クラブ
・初めて彼を買った日
・あの静かで特別な夏
個人的な好みとしては
・叔母と甥
・ノッキンオンヘブンズドア
・チェリー
・初めて彼を買った日
・あの静かで特別な夏
あたりでしょうか
甥っ子を長年に渡って惑わす叔母
恐ろしや……
経験の少ない男や初めての男にとって、相手の女性がどんなかはけっこう大事な気がする
「初めて彼を買った日」は「娼年」シリーズのプレストーリーな -
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ネタバレ振り返り読みです。
東口ラーメンライン
元Gボーイズメンバーの店に嫌がらせをする敵対店舗を撃退する話。
ストーリーの中で、東口の外れにあったラーメン屋(無敵家、ばんから、光麺(光麺は既に閉店済み))も出てきて、親近感が湧きました。
ドラマのスープの回とはほとんど内容は異なっているので、少し新鮮な感覚で読めました。
ワルツ・フォー・ベイビー
これはアニメでもそのまま放送された話。
自分の息子が亡くなった事件の真相が、かつての息子の恋人によるものであり、最後にその真相を本人から明かされる少しナイーブな話。
最後はすべてを受け入れた親父さんの優しさにほっこり。
黒いフードの夜
海外からやってき -
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石田衣良は特別好きな作家ではないが、直木賞受賞作って事で続けて読んでしまった。
14歳、中学校2年の男の子4人の物語である。
ただし、大人が書く中学生なのでまったくリアリティはない。
早老症、過食症、DV、人妻と不倫、同性愛・・・
こんな重たい題材が、中学生の身の回りに次々と起こるはずはなく、それらにたいして、こんな格好良く立ち回れる中学生なんて居るはずもなく、話題性のある内容を計算しながら書いてるような感じが垣間見えてしまう。
まあ、石田衣良は純粋で単純な娯楽小説だな。
これで直木賞、貰えるんだ。
真剣に書いている作家さんに対してちょっと失礼ではないかな。
と思うような小説だった。
ガ