石田衣良のレビュー一覧

  • 坂の下の湖

    Posted by ブクログ

    石田衣良のエッセイ集。同じ世代なので、いつも痛感する事が同じ事が良くある。若い世代の人が出会いが無いと言っているのに対し、自分も石田衣良と同じ事を思っていて、若者に伝えている。何事もチャレンジや努力をしなければ幸運は掴めない。待っているだけではだめなのだよ。

    0
    2021年09月07日
  • 北斗 ある殺人者の回心

    Posted by ブクログ

    ずっと気になっていて、やっと読めた本。
    分厚く濃厚な内容、そしてひたすら重い。
    果てしなく重い。

    家は安らげる場所ではなく、愛を与えられず、抱き締めてもらう事もなく、父からも母からも激しい虐待を受け続けた彼の壮絶な人生は、目を背けたくなり、胸を締めつけられる。
    でも、知らないでいる事が一番罪だとも思った。
    知らないといけない、知ろうとしなければならないと思った。
    人の不幸を目の当たりにして自分を振り返り、なんて幸福なのかとおこがましく思う自分が恥ずかしい。

    無条件に受け入れ認めてもらえる事が、誰かに愛された記憶が、その後の人生をいかに豊かにするのか。
    不幸の連鎖が取り返しのつかない所までい

    0
    2021年09月02日
  • 約束

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    目次
    ・約束
    ・青いエグジット
    ・天国のベル
    ・冬のライダー
    ・夕日へ続く道
    ・ひとり桜
    ・ハートストーン

    どの短編も誰かとの約束がテーマになっている。
    それは事故や病気で亡くなった人との約束だったり、けがや病気で歩くにも事欠くような人との約束だったり。
    つまり、下手な人が書けば、ベタなお涙ちょうだい小説になるものばかり。

    ところが悔しいことに石田衣良は上手いんだな。

    池田小事件のニュースを見て、理不尽に巻き込まれた事件の被害者たちが、苦しみから立ち上がり人生に帰ってくるために、何事かを救い出すことができればと書かれた『約束』は、設定を読むだけでも胸がふさがってしまうほどの苦しみが押し寄

    0
    2021年08月24日
  • オネスティ

    Posted by ブクログ

    石田衣良さんの作品で見かけないプラトニックな恋愛小説だった。
    「オネスティ」というタイトル通り、誠実にお互いに愛する男女。
    かつての少年と少女が、諍いの絶えない両親のように、恋愛せず性交をせず、結婚をせず、お互いを傷つけない関係を築き上げていく。
    その代わりに、他人に不誠実で、傷をつけ続ける。

    他人を傷付けることで、カイとミノリは、誠実な愛を手に入れることができた。
    彼らにとってそれは、おそらく幸せなことなのだろう。

    0
    2021年08月12日
  • 爽年

    Posted by ブクログ

    三部作の最終章。
    前作をだいぶ前に読んだので内容が薄らいでいますが、今回の作品もとても面白く読めました。
    性に対して様々な感情はあると思うけど、こんなに優しい気持ちで読める本はあまり無いと思います。

    0
    2021年08月08日
  • 爽年

    Posted by ブクログ

    ★4.5
    前作たちのように大きな波はないが、静かで柔らかな終わり方が心地良い。
    題材だけを見て手に取ることをためらう人もいるかもしれないが、
    それはとても勿体ないことだと思う。

    0
    2021年08月01日
  • 爽年

    Posted by ブクログ

    娼年シリーズの最後になるのかな。
    集大成ともいえる作品。
    主人公のリョウが娼年として様々女性とセックスを通して、
    女性の内側を解剖していく感じがします。

    しかし、作中にあるように世の男性が性への欲望を失くしたというのは
    同意できず。
    女性の方がその傾向が強いように思えます。

    0
    2021年07月31日
  • 少年計数機 池袋ウエストゲートパークII

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    おもしろーい。
    読み出すと止まらない〜

    このテンポが好き。
    やっぱりドラマの役者をなぞって読んでしまう。
    だから余計に楽しいんだな。

    マコト、やっちゃうんだー…

    これにはビックリだわ。

    0
    2021年07月26日
  • 傷つきやすくなった世界で

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    毎日の中で、がんばりすぎず自分の楽しみを見つけたり、社会の変なところに疑問をもったり、仕事を頑張ったり、気持ちに正直になって勇気をだすことなど、もうすこし頑張ろうと思えた。

    0
    2021年07月19日
  • 1ポンドの悲しみ

    Posted by ブクログ

    スローグッバイに続く続編の短編集。30代女性の切ない恋の物語。恋愛モノを描かせても作者はよく捉えられてると思う。ハッピーエンドも割とあったかな?

    0
    2021年07月16日
  • コンカツ?

    Posted by ブクログ

    面白かった!年齢とともに相手に対するハードルも掛け金も上がっていく反面、若さという圧倒的な武器は消費期限付き。結婚って大変だなと思った、改めて。
    それと、やっぱり自分のなんとなくの違和感や悪い方の直感は信じた方がいい、難しいけど。

    シングルマザーで子供を産む人や、熟年離婚する人、とりあえず結婚したい人、色んな考えを持った人が出てきた。主人公の世間一般的にいう「女として」の魅力だけではなくて、人間としての魅力(仕事の能力なんかも含めて)を総合的に評価されたいという気持ち、とってもわかるし同感だ、これって贅沢なのか?

    0
    2021年07月05日
  • MILK

    Posted by ブクログ

    久しぶりに石田衣良作品に手を取った。IWGPのストリートを舞台にしつつ読み手に伝わる文章は石田衣良の醍醐味と思い込んでいたが「MILK」は男女、性と切っても切り離せない関係性を色んなシチュエーションに合わせた1話完結形の構成。1話1話にドラマがあり、確かにこう言う状況になれば再度盛り上がる事できそうなど腹落ちしながら一気に読み終えた名作。年齢を重ねる事でみえてくる世界観が素晴らしかったです。

    0
    2021年07月03日
  • うつくしい子ども

    Posted by ブクログ

    弟を知るための理由が、スーパー大人だった。今から20年前の作品でも色褪せず、読み終わるまで最近の作品かと思っていた。語りや思考が中2には思えなかった点がなかなか物語に入れなかったかなと。
    解説に五十嵐律人さんを招かれて読みたくて購入。石田衣良さんの作品は初めて。

    0
    2021年06月29日
  • コンカツ?

    Posted by ブクログ

    女性のリアルの生き方に、なんとなくふれたくなって選んだ一冊。

    個性的で魅力的な仲良しアラサー女性4人が、理想の結婚を求め、苦悩し、でもそれぞれの幸せのあり方を描いて物語。

    そして女性視点での、男の見定め方が怖い!?

    この物語には、結婚に対して2つの問題提起が。

    コンカツで重要なのは、男は「収入」女は「若さ」?

    結婚に必要なのは「経済的安定」か「ロマンス」か

    こんなに難しく考えたら、自分はたぶん結婚できなかった‥

    0
    2021年06月20日
  • 爽年

    Posted by ブクログ

    よかった!と思える結末でした
    幸せになって欲しいなと思います
    3部作を通して、女性の性の奥深さに共感出来たことと
    主人公の女性に対する誠実さや性に対する真摯的な態度に感動します

    0
    2021年06月13日
  • 波のうえの魔術師

    Posted by ブクログ

    分からない用語が多々あり、調べつつ読んでいたけれど話のテンポ感が良くてスラスラと読めた。
    最後のどんでん返しが面白い。

    0
    2021年06月12日
  • スイングアウト・ブラザース

    Posted by ブクログ

    同時期に彼女に振られたホリブとヤノッチとコバに美紗子先輩はモテ男講座で1年間育成する話
    3人とも個性的で、女性の心を掴むために必要な講座が次々展開されてあっという間に読み終えた(^^)面白かった

    0
    2021年06月04日
  • うつくしい子ども

    Posted by ブクログ

    中学2年のジャガことミキオには、CMタレントで小学生の妹ミズハと、引きこもりで中学生のカズシがいる。そんな中、ミズハの同級生の女の子が山の中で殺され、そこには「夜の王子」というメッセージが残されていた…。

    ジュブナイルチックな設定に、子供視点では柔らかめの表現ではあるものの、序盤からハードな展開になるため、子供向けとは言い難いストーリーである。

    「ぼく」という一人称視点のミキオのストーリーと、三人称視点の新聞記者の山崎のストーリーを交互に進めていくのだが、途中でほぼミキオの話だけになる。山崎に何かをやらせたかったのだろうが、少々そのあたりは企画倒れであったか。

    ミキオの周辺は、弟に妹だけ

    0
    2021年06月02日
  • スローグッドバイ

    Posted by ブクログ

    石田衣良さんの初めての短編集で、初めての恋愛作品集。これから始まる恋話は当然ハッピーエンドですが、別れ話でも前向きでバッドエンドではありません。

    0
    2021年05月28日
  • うつくしい子ども

    Posted by ブクログ

    ジャガというあだ名を付けられたボク。弟はハンサムで妹は可愛くて母の愛情は弟にそして妹に。
    静かに生きているお兄ちゃんは事件にも静かにそして深く対応していく。

    「うつくしい子ども」ってどんな子だろう。
    今、私は「うつくしいおとな」になっているだろうか……

    0
    2021年05月25日