葉室麟のレビュー一覧

  • あおなり道場始末

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    人情物として楽しい作品なのだけれど自分に染み付いている葉室麟作品の感覚から一歩横にズレて読む事になれるのに手間取った。
    血縁でない弟が藩主の落とし胤とわかり、このままでは城中に上がらねばならず兄弟がバラバラになってしまう。
    これを避けるため兄弟は江戸に出て剣術道場を開いて今まで通り兄弟3人で暮らす道を選ぶという大団円だけれど、それはどういうことなのだろう?
    脱藩?なのだろうか。
    江戸に出るだけで後継問題に手を焼く藩主が手を出さなくなるのだろうか。
    わからない。

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    2020年01月27日
  • 無双の花

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    面白かった
    実在の人物、立花宗茂の半生を下敷きとした物語。

    ストーリとしては、
    秀吉によって筑後柳川十三万石の大名に取り立てられながらも、関ヶ原の戦いで西軍に加担したことにより、家臣とともに浪人の身に。
    そこから、さまざまな苦労・苦難を乗り越え、ついに十数年後、領地に返り咲くという展開です。

    Wikiによると関ヶ原の戦いで改易後、旧領を回復した武将は宗茂ただ一人とのこと。

    本作のテーマは、自らの「義」を貫き通す姿。
    立花の義は「決して裏切らない」ということ。
    戦国から江戸の初期で、逆境に耐えながらもその義を貫き通す姿に引き込まれます。
    また、それを支える家臣たち。

    そして、本作では様々

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    2019年12月21日
  • 辛夷の花

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    志桜里と半五郎の距離が、近付くようでなかなか縮まらないのがもどかしく、まさに“辛夷の花”のような似た者同士の二人ですね。
    理不尽で横暴な家老三家に立ち向かう、澤井家の人々とそれを支援する、半五郎や幸四郎の姿がカッコいいです。

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    2019年12月09日
  • この君なくば

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    時代恋愛小説
    激動の幕末の時代を下地にした恋愛小説です。
    「この君なくば」は「この君なくば一日もあらじ」の想い。

    ストーリとしては、
    勤皇佐幕で揺れ動く九州・日向の伍代藩で軽格の家に生まれた楠瀬譲。その恩師の娘・栞と惹かれ合います。藩主の密命で京の政情を探るべく京に赴任しますが、そんな中、譲に思いを寄せる気丈な娘・五十鈴が栞のもとへ。

    この三角関係がどうなる?っていうのが一般的な恋愛小説の鉄板ですが、時代小説では、その清冽な思いがすがすがしい。
    栞や五十鈴の想い、そして譲の志が幕末の勤皇佐幕で大混乱の中、浮かび上がります。
    清廉で凛とした純愛の物語です。

    特に、五十鈴の想い・振る舞いが全

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    2019年12月07日
  • 鬼神の如く―黒田叛臣伝―(新潮文庫)

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    12月-5。3.5点。
    徳川家光の時代、黒田藩の物語。
    黒田家の家臣、大膳は殿に説教する等で、疎まれている。
    長崎奉行から、兄妹の監視役を送り込まれるが。

    面白い。大膳の幾重にも張った伏線が、ラストに向けて回収される。

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    2019年12月05日
  • 冬姫

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    信長の次女が主人公。蒲生家に嫁いだんだ。茶々との関係性が想像を掻き立てる。忍びのことも随所に盛り込んでてエンターテイメントとしても面白かった。

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    2019年11月25日
  • あおなり道場始末

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    葉室麟というと、もっとこう、骨太で固く・・言いかえるとちょっと地味なお話を書く時代小説の作家さんという印象が強かったんですが、こういうちょっと軽めのお話もあったんですね。そのあたり葉室さんをずっと好きな方とかだと酷評されたりするんでしょうか?そこまで御作を読んでない自分からしたら普段の読み応えのある重厚なお話もとても面白いですがたまにはこういうのも悪くないなあ、と。
    ただまあ、長男・権平さんの「とても弱くて周りからバカにされてる」というのはどうなんでしょうね?結局のところ作中では無敗のとんでもない強さなわけで。ポンコツ感があんまりないよな。千草勘六の二人ももっとこう見せ場があっても・・・・いや

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    2019年11月21日
  • 刀伊入寇 藤原隆家の闘い

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    刀伊入寇です
    葉室鱗です(蜩ノ記)
    面白いことうけあう
    こういう主人公を描く作者は力がある
    運命的な描き方…伝奇小説・半村良か?

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    2019年11月15日
  • 葉室麟 洛中洛外をゆく。

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    ネタバレ

    海北友松:山深い早春の景色を、優美に、雅やかに、そして本当にみずみずしく描いています。光と影が柔らかく溶け合う静寂の世界。それでいて寂しさや孤独はなく、暖かな上司に包まれている。なによりも明るく、温かな情趣に溢れていること、そこで僕は深い感銘を覚えました

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    2019年11月01日
  • 柚子の花咲く

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    恩師と友を続けて殺害され、その真相を探る主人公の恭平。
    師の意外な過去や背景が明らかになると共に、そこに藩の思惑が絡んできて・・・。

    ラストの青葉堂村塾の子供達が、健気で心打たれます。
    かけがえのない思い出と仲間ができる、素敵な村塾だと思いました。

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    2019年10月23日
  • 緋の天空

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    奈良時代の光明皇后を主人公に、長屋王の変をメインに据えた時の政争とひとびとの生きざまを描く。

    葉室作品らしいまっすぐさを、殆どの人物が備えて描かれています。貫きたいものがそれぞれにあり、その為に手を汚すこともある……というような。
    その中で光明皇后がつねに光たらんと生きる姿は、まさに葉室作品の女性像という感じです。
    妖術使いがいたり、ややエンタメに寄っている印象を受けましたが、それは中世以降の時代物には出てくる殺陣のシーン等が描けない時代で、どう盛り上げるかのバランスだったのでしょうか。

    それぞれの人物像の解釈の違い等で、もしかしたら好みは分かれるかもと思われますが、この作品において個人的

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    2019年10月11日
  • 決戦!関ヶ原2

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    とても好きなシリーズだ。
    でも回を重ねていくうちにクオリティーが下がっている気がする。それでも秀作に会えると次回も是非読みたいと思ってしまう。
    「名だけを残して」、「蜻蛉切」は秀作。

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    2019年10月08日
  • 風花帖

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    “印南新六の献身”という副題をつけたい。と思ってしまう本書。
    好きな女性・吉乃の為に、身を捧げるかのように生きる新六の姿は確かに清く、純粋さを感じます。
    ただ、あまりの献身ぶりに、個人的には吉乃の夫・源太郎が呟いた「印南殿のようには生きられない」という台詞に共感してしまいました。

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    2019年10月07日
  • 墨龍賦

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    ネタバレ

    この本を読む前に京都・建仁寺本坊方丈にある「雲竜図」その他を見てきた。
    かなりの迫力に圧倒された。
    この本を読んで、海北友松の作品の力強さの背景がよく理解できた。

    本書では、春日局、安国寺恵瓊、明智光秀、斎藤利三(明智光秀の家臣)、織田信長、豊臣秀吉、狩野永徳等々歴史上の著名人が次々と出てくる。最後は宮本武蔵まで登場したのには驚いた。
    Wikipediaで調べてみると、経歴・作品の詳細はあまりはっきりしないようだが、上記に名前を挙げた人物とは何らかの関係があったようだ。

    海北友松のような戦う武士というか不満や怒りのエネルギーに満ち満ちている人物は、葉室麟の作品としては、そぐわないような感じ

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    2019年10月01日
  • 暁天の星

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    20190926
    不平等条約改正のために、他国と渡り合った陸奥宗光を主人公とした話。葉室さんの遺作のひとつであり、未完。
    これから面白くなりそうなところで終わってしまうが、そこまででも面白い場面は多い。戦争も駆け引きの道具であったのか、と感心するが、府に落ちる。しかし、葉室さんが作家になったのが、50歳の頃とは知らなかった。

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    2019年09月29日
  • いのちなりけり

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    8月-18。3.0点。
    水戸光圀が歴史編纂した時代の物語。
    大男と、夫を亡くした女性の恋物語。夫婦となるが、妻の宿題に答えられず、且つ別々に暮らすことになった主人公。

    政治とか、説明文章が多く、本筋が進まない印象。
    面白いのに惜しい気がした。

    3部作。次作に期待。

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    2019年08月29日
  • 暁天の星

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    葉室麟の本は江戸時代物が多かったが、初の明治維新後の本で知らなかった外相:陸奥宗光を描いた本。陸奥は坂本龍馬の門下生で龍馬が死しても師と仰ぎ江戸末期に押し寄せた諸外国と結んだ不平等条約の改正に尽力したとの事でその時代はイマイチ把握していなかったので色々と学べた。
    当時の政治の表舞台には、渋沢栄一、通信大臣:榎本武揚、内部大臣:山縣有朋、大隈重信を追い落とした初代総理:伊藤博文らが鎮座している。井上馨は当時西洋かぶれで社交場として(鹿銘館)舞踏会を催し要人らは夫婦共々募って参加していた。陸奥も美貌を誇る妻:亮子を伴い参加するも伊藤博文は、岩倉具視の娘人妻極子に熱を上げる。この行為は伊藤自身が裏で

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    2019年08月09日
  • はだれ雪 下

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    8月-5。3.5点。
    いよいよ吉良邸への討ち入り。大石内蔵助が再訪する。
    主人公、妻の運命は。

    忠臣蔵のアナザーサイドという感じ。おもしろい。
    ラストもさすが。

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    2019年08月07日
  • はだれ雪 上

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    8月-4。3.5点。
    忠臣蔵が題材。浅野内匠頭の切腹時に、最後の言葉を聞いた旗本の主人公。将軍から咎められ、流罪となる。
    流罪先で主人公の世話を命じられた、後家。
    浅野内匠頭の最後の言葉とは。

    流石に上手い。読ませる。
    主人公と女人の関係が面白い。下巻も楽しみ。

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    2019年08月07日
  • 陽炎の門

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    ネタバレ

    前半孤立していた桐谷主水が、後半過去の事情が明らかになり、反撃をしていくところが見どころです。
    鬼畜な藩主に向かって「それがしは、不忠、不義の悪臣、桐谷主水でござる」と言い放つシーンはスキッとしました。

    早瀬与十郎の言動が不可解でしたが、ラストの手紙で彼の“複雑すぎる”心境がそうさせていたのだな、と納得しました。

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    2019年08月03日