葉室麟のレビュー一覧

  • 刀伊入寇 藤原隆家の闘い

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    ネタバレ

    大陸の人が日本に攻め込んだという話では元寇が有名。が、それより200年ほど前の平安時代に壱岐・対馬・博多湾に攻め込んだ刀伊という集団がいる。大陸北方にいる女真族がルーツといわれる。その集団を撃退したのが貴族の藤原隆家。名門貴族の出ながら相当暴れ者だったようだ。刀伊というのは昔うっすら聞いたことがあったが、こういう事件だったのかとあらましがわかる。

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    2016年11月26日
  • 紫匂う

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    一度契りを交わした過去の想い人が
    突然主人公の澪の前に現れ過去の思いと
    共に心が揺れる。
    誰もが過去を美化し一度はあの時別な人生があったのではないかと考えてしまう。
    過去の恋人を匿い危うい橋を渡る澪を
    寡黙ながらもすべて受け入れ、二人を救おうと
    する蔵太は懐が深い。
    この物語は過去を美化し、今ある幸せを
    見失わない様に澪に試練を与え自分の今ある
    本当の幸せを気付く物語だ。

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    2016年11月19日
  • 陽炎の門

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    しがらみを絶ちきり、信を成し得る…くぐる潮見櫓の門の先で、桜の花が待ちうける者、門自体が陽炎と化す者、、ラストの謎解きは切なさを残す♪。

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    2016年10月29日
  • 冬姫

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    ネタバレ

    信長の二女、冬姫を描いた作品。
    蒲生氏郷の妻としてしか知らなかったので、
    展開が新鮮でした。

    物語の争点を、市や茶々、五徳、鍋の方、濃姫やまつなど女の同士の争いを描いています。

    最後に織田家ゆかりの女性が揃うのはよかった。
    真田丸で茶々を見る目が変わりそうな描かれ方でした。

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    2016年10月23日
  • 橘花抄(新潮文庫)

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    筑前黒田藩のお家騒動に巻き込まれた人々を描いた作品
    これ、事実が下敷きになってるお話しなんですね

    信じる道をゆく男
    運命に翻弄されながらも必死に生きる女

    凛とした人物たちが魅力的です

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    2016年10月05日
  • 霖雨

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    ネタバレ

    モヤモヤしてた気持ちをすっきりさせる読書として、ストイックに自分を鍛える登場人物が出てくる小説を読むってのがある。ダラダラしてたりウジウジしてたりする自分に対してカツを入れる処方薬みたいなもんなんだけど。
    典型的なのはスペンサーシリーズ。ミステリー要素とかアクションも素晴らしいが、それらは全てカツ本(?)を引き立てる要素にすぎないというと言い過ぎか…

    葉室麟の小説も、読後自分がすっきりしてるのが分かる。スペンサーシリーズとはまた違ったすっきりの仕方。スペンサーシリーズのそれよりももっと日本人にマッチしたストイックさと言えばいいか。無理なく心地よさが沁みてくる感じ。

    本作もそういう葉室小説の

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    2016年10月05日
  • おもかげ橋

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    9月-9。3.0点。
    幼馴染みふたりが脱藩したが、旧藩の後継争いに
    巻き込まれる。ふたりが憧れていた女性もふたりの近くに。
    思わせぶりな女性、揺れるふたり。

    うーん、女性のいやな面ばかりがクローズアップ。

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    2016年09月20日
  • いのちなりけり

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    ネタバレ

    人はなぜ死に、次々に生まれてくるのか。人が僅かなことをやり遂げ、さらに次の一人がそれに積み重ねていく。こうして、ひとは山をも動かしていく。人は己の天命に従う限り、永遠に生き続けのです。そう思えば死は恐れるに足らず、生もまた然りです

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    2016年09月01日
  • 花や散るらん

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    8月-4。3.5点。
    忠臣蔵のストーリーに絡め、ある武士の家族を
    描いた物語。
    ラストは感涙。

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    2016年08月17日
  • 橘花抄(新潮文庫)

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    6月-10。3.5点。
    藩の要職兄弟と、若い女性。
    清さを貫く人生。政治に翻弄される兄弟と女性。

    まあまあ面白い。

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    2016年06月24日
  • 霖雨

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    奢りなく、己を戒めながら…様々な雨が降りしきる中を、地道に一歩一歩進む兄弟。地味な展開ながらも教育者としての慈愛に満ちた一冊♪。

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    2016年06月22日
  • 実朝の首

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    鎌倉幕府第3代将軍実朝の暗殺事件を題材に、エンタメ要素多めで描かれた歴史小説。当該時代についての知識が浅薄のため、時代や事件の背景を調べ調べ読書進める。不勉強は恥ずかしい限りだが、それはそれで楽しみを増やしてくれた。
    題材や構想は良かったが、調理が追いつかず荒削りなのが惜しまれる。

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    2016年06月20日
  • 霖雨

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    6月-2。3.0点。
    儒学学校主催の主人公。弟が大きな商家、また学校の
    主催後継。
    地場の代官が、評判の良い学校を支配下に入れようと、
    いろんな嫌がらせを。スパイも学校にいるし。
    そこへ他藩からいわくありげな姉弟が。

    まあまあ。

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    2016年06月06日
  • 風の軍師 黒田官兵衛

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    風渡るの続編。関ヶ原ではこれまでの徳川対石田の決戦だけではなくキリシタンとしての如水が第三勢力として天下を狙い毛利輝元も凡将ではなく策略家として描かれているので新しい関ヶ原として楽しめた。短編の伽羅奢では細川家の為に犠牲になったガラシャが秀信、咲庵に出会い激動の時代にあって唯一心の安らぎを得られたのではと思わずにはいられない。

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    2016年06月06日
  • さわらびの譜

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    いつもの沁み入る奥深さと感動の度合いは今一つ、、エンタメ感が強いかなぁ。潔癖さと美しさを求めた極上のラブストーリーかつファンタジー、、葉室版♪。

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    2016年06月02日
  • 風渡る

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    この方の作品は初めて読みました。人物描写が素晴らしくキリシタンの目線から描く戦国時代モノはとても新鮮でした。

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    2016年05月25日
  • 陽炎の門

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    多少ミステリー仕立てのストーリーに曖昧さを感じるものの、半ばまではまだ良かったのです。
    でも、エンディングはいただけません。特に殿の言動が、あまりに浅いというか。
    主人公にも、ヒロインにもあまり魅力は感じられませんし。

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    2016年05月11日
  • 乾山晩愁

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    戦国時代から江戸時代までの、絵師と呼ばれる人たちの物語。権力者と天才が出会う時、芸術が花開く。苦悩はつきものだけどね。

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    2016年02月09日
  • 霖雨

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    ネタバレ

    大塩平八郎の乱は知っていたけれど、それはあくまで歴史上の事実で、勉強で覚えただけでした。
    その時代や、同じ時代の九州にある咸宜園が中心に描かれることで、リアルな人の心を見ることができました。
    乱を起こした当人にとっては、それが義であるが、外側から見るとただの狂である。ということ。
    千世の視点からも見ることができたので、女性の生き方や今の女性とも通じる部分、いろいろな感じ方ができました。
    淡窓という実際に存在したけれども、よく知らなかった人を知ることができたのはとてもよかったです。

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    2016年01月28日
  • 冬姫

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    ネタバレ

    同じ作家葉室さんの「蛍草」も読みましたが、これはもっと面白かったです。戦国の世を女性の立場から読み解くと、こんな物語が鮮明に見えるものなんだと。とかく、力学的に、戦力が、戦法がと、戦場から見える歴史がおもてに出がちですが、日本統一という大きな望みに向かい出自さえ隠されていた信長の次女「冬」のその行動、心情。そこに歴史賑わす時の武将たちが戦国の世の人の心の光と闇が女性たちの運命を変える。歴史好きにも読み応え十分の一冊。

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    2016年01月25日