葉室麟のレビュー一覧

  • 風の軍師 黒田官兵衛

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    葉室さんは「蜩の記」を最初に読んだから本作は戸惑うばかりでした。トンデモ設定満載の異説関ヶ原なんですね。写実的で静かな時代小説を書く人だと思ってました。まぁ方向転換して正解ではないでしょうか。

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    2013年08月02日
  • いのちなりけり

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    清廉な印象のお話、好きな感じです。それにしても水戸光圀が、テレビの黄門様のイメージを超えていました(いや、このお話は光圀は主人公ではありませんが!)冲方丁の光圀本も読んで見たくなったり。

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    2013年07月25日
  • 秋月記

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    時代小説好きにはたまらないと思う。さらに、どちらかと言えば男性向けかなぁ。

    藩のために捨て石になり、憎まれ役を引き受け…そんな男の生き方。

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    2013年07月03日
  • 乾山晩愁

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    尾形光琳の弟、乾山を主人公にした1編からはじまって、歴代狩野派、長谷川等伯らの物語を勧め、井原西鶴なんかを狂言回しにして、最後に再び初めの作品の時代に戻る。

    その構成は良いし、文章も美しいし、あの歴史的事件を隠れたメインテーマにしてる当たりもすげえし、さすが葉室さんやわぁと感心する短編集なんだが

    いかんせん、なんとも地味。日本画に興味がない俺がアカンのかも知れんけど、もうちょっとこうエンターテイメント性が欲しいなぁ。

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    2013年06月30日
  • 実朝の首

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    葉室は、歴史小説好きに人気が高いと聞く。
    北条ものには、そんなに食傷していないし、確かに面白くて最後まで読ませる。しかし、やや散らかった講談物の印象が否めないし、和田の役割、政子の役割造形も類型的で、他の先達の作品とあまり変わらない印象だ。実朝の首を象徴に京と鎌倉の関係を描いた、というところなのだが、スケールがあまり大きいとは感じられない。

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    2018年10月14日
  • 風渡る

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    黒田官兵衛を主人公に、戦乱の世におけるクリスチャンとしての武将の生き様を描いた作品。史実に則った展開なのだろうが、乱世に生きる人々の葛藤と宗教が織りなす内なる揺らぎが全編にわたって響きドラマを盛り上げる

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    2013年06月09日
  • 風渡る

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     秀吉の懐刀・黒田官兵衛と、日本人修道士・ジョアン。2人は、未曾有の変革の時を、時代の風を受けて生き抜いた。居場所を求めて駆け抜けた2人。信長から、キリシタン禁止令の時期を、折々にかかわりあいながら生きてきた2人。お互いの心にあるものを察しながら、時代を体現した黒田官兵衛とジョアンの交歓を、さわやかに描く。

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    2013年06月02日
  • 風の軍師 黒田官兵衛

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    官兵衛が活躍する中盤まではおもしろい。
    でも、官兵衛が亡くなった以降、謎が次から次へと明かされていく後半は、若干食傷気味。

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    2013年05月27日
  • 花や散るらん

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    水戸光圀の隠居と赤穂浪士事件の裏側に潜む一つの思惑。朝廷、幕府の暗闘に絡む大奥の権力闘争。「いのちなりけり」よりミステリー要素が強めの作品。

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    2013年05月26日
  • 風の軍師 黒田官兵衛

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    黒田官兵衛の話だが、官兵衛が登場するのは全体の半分くらい。
    関ヶ原以外見せどころがないのも残念。
    どっちかというとガラシャと織田秀信主体のキリシタンの題目にした方が合っている感じ。

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    2013年05月02日
  • いのちなりけり

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    良質の大衆小説。
    ただ巻末解説者が吠えるほどの出来ではないんでは?
    別に直木賞を崇め奉る訳ではないが、少々輪郭が弱い感がある。
    良い娯楽小説というのは骨太で分かり易い(決して単純という意味ではない)ストーリーに加えて、その輪郭の鮮明さを併せ持っているものと思うのだが、この作品は特に後者が弱いかな?
    その結果、ストーリー展開が少々脇甘になってる気がする。
    とまぁ少々辛口になりましたが、面白いので一服したい時には悪くないと思う。

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    2013年04月14日
  • 風の軍師 黒田官兵衛

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    直木賞作家、葉室麟の初めて読む小説。来年の大河ドラマの主人公でもあり、期待して読んだのだが、少し違うという感じ。何か深みがないのだ。黒田官兵衛の後半生を描いており、魅力があるのは、中国から大返しの辺りだと思うのだが、何故その辺を描かないのかと不思議に思っていたら、解説を読んで漸く理解できた。この小説は続編なのである。最初の小説を読まないと、この小説の魅力はよくわからないのである。こういう失敗は今まで2度している。続編ならば、はっきり続編と分かるタイトルにしてほしいものだ。

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    2013年04月01日
  • 花や散るらん

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     京の郊外に居を構え静かに暮らしていた雨宮蔵人と咲弥だったが、将軍綱吉の生母桂昌院の叙任のため、上京してきた吉良上野介と関わり、幕府と朝廷の暗闘に巻き込まれてしまう。そして二人は良き相棒である片腕の僧、清厳とともに江戸におもむき、赤穂・浅野家の吉良邸討ち入りを目の当たりにする事となるのだが。

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    2013年01月04日
  • 秋月記

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    見知った土地で起きた昔の出来事を知ることができたのがとても良かった。誰がどう腹の中で考えて動いているかと言うものはなかなか分からないもの、でも命を賭しても今の政治を変えようと思う気持ちで動く人々は、諦めが蔓延した今とは違ってキラキラしてるな。
    子どもの頃からの仲間たちが時代に翻弄され大人になり立場の違いからギクシャクしながらも変わらぬ友情で・・・っていうところは好きだけれど、そして確かにわくわくしたけどその一番の盛り上がりのシーンがあんまりにもありきたり過ぎて、とはいえそこが盛り上がりがあっただけに物語の終息が、小四郎一人の話だけになってしまったのが何とも物足りなく。
    小四郎の最後の頃のほかの

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    2012年12月12日
  • 秋月記

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    全体を覆う暗いトーンは当方好みであるが、その起因が何となく作家の消化不良にあるような気もしなくはない。
    清濁併せ呑むまでの必然性が上手く提示されていないと思われるが、この作家の限界なのかどうかは次作以降により詳らかになろう。
    (この作品後、直木賞を受賞しているあたり、賞を獲ることが全てではないが、期待は持てるというもの。)

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    2012年12月02日
  • 風渡る

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    黒田官兵衛を主人公にした長編には、司馬遼太郎の「播磨灘物語」があるが、葉室氏のこの作品は、虚構の主人公ジョアンを絡ませ、キリシタンにして智謀の軍師、黒田官兵衛の活躍を違った視点から描いており、興味深く読んだ。読み始めは、取り付きにくかったが、読み進むにつれ物語に引き込まれていった。「本能寺の変」の黒幕には、諸説あるが、葉室氏は、官兵衛黒幕説を採る。そして、さらにその後ろに、半兵衛を介した秀吉を見据えている。戦国末期から、信長、光秀、秀吉、そして家康へとたどる歴史には、様々な形で、キリスト教および宣教師が、時代の流れに関わっていることが読み取れる。

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    2012年09月24日
  • 実朝の首

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    「御首の在所を知らず」甥の公暁に暗殺された実朝の首をめぐる朝廷と幕府、北条氏と源氏の対立と人間模様。
    歴史に対する丹念な調査と真摯な姿勢は感じさせるが、次作の「銀漢の賦」「いのちなりけり」の爽快感や「秋月記」「橘花抄」「散り椿」「蜩ノ記」に続く葉室文学とも言える坦々とした世界観と余韻までは感じさせない。

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    2012年08月22日
  • 柚子の花咲く

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    主人公である恭平は、ちょっと流され易いところがあるのかな、と思いました。
    いや、要所要所では事件を解決(というのも違いますが)しようという奮闘の気配はありますが、結構いろんなことをいろんな人に助けて貰っていますよね……。
    せめて恋愛くらいは自分で奪い取るくらいの気概があってもよかったのではなかろうか!
    周囲がお膳立てしてくれてなければ、絶対に一生独身か、あるいは宛がわれた女性と結婚していたのだろうなあ、というのが伺えました。
    何にせよ、主人公にスポットをあてている感じがして、もうすこし他の人の人柄だとか死にいたるまでの経緯とかがあったら面白かったのだろうになあ、と思いました。
    時代モノミステリ

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    2012年07月21日
  • 風渡る

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    手を出すべきか、最初は一寸迷ったのです。
    安土・桃山時代を舞台とした小説は司馬遼太郎さんが多く手がけ、私はそのほとんど読んでいます。司馬さんの人物造形は秀逸で、時代背景の中で生き生きと行動し、いかにも「見て来た様な」リアリティを感じてしまうのです。ですから、他の人が同じ主人公で作品を描くと、読みながら何故か「ウソだろう」なんて気持ちになってしまうのです。
    この本はと言うと。。。  さほど違和感を感じませんでした。
    ただ、逆になんだか主人公の人物像がぼんやりしている気がします。基本的にはキリシタンとしての官兵衛を描こうとしているのですが、どうも信仰心が曖昧と言うか。。。
    中で出てくる歴史の新解釈

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    2016年07月23日
  • 風渡る

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    全1巻。
    黒田勘兵衛とキリシタンの通訳の2人生き方を通して、
    戦国時代をキリシタンの視点から見るお話。

    きちんと書くタイプの著者だし、
    史実ベースなので、
    背景説明などが多く、堅い。
    ぐあっとした盛り上がりはあんま無く、
    手に汗握る展開も無い。
    けっこう淡々と事実を重ねていく印象。
    終わり方もホワッとしてる。

    ただ、信長の神観や、目指した国の形、
    竹中半兵衛の造形などは
    個人的に目新しく、おっと思った。


    大枠はきちんとまとまり、
    きちんと目新しいんだけど、
    盛り上がりとメリハリに欠ける。
    黒田勘兵衛の歴史ミステリーなのか
    キリシタンから見た戦国史なのか、
    少しボンヤリした印象の物語。

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    2012年05月18日