葉室麟のレビュー一覧

  • 実朝の首

    Posted by ブクログ

    期待して読んだ葉室さん、見事に肩透かしです。
    歴史・時代小説の質の高さを決めるものの一つとして、「主人公の生き様」が描けていることが挙げられると思うのですが、この小説には「生き様」と言えるものが殆どありません。次から次に事件が起こるばかりで、なんだか単純な娯楽歴史時代小説のようです。
    もし、私が始めて取った作品がこれだったら、二度と葉室さんの本には手を出さなかったろうと思います。もっとも司馬遼太郎でさえ「城をとる話」のような、あるいは白石一郎の「鳴門血風記」のような作品も有るので、時々はこうした外れ作品があるものなのでしょう(あくまで私にとってですが・・・)
    葉室さんには是非、単純に娯楽に流さ

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    2016年07月31日
  • 刀伊入寇 藤原隆家の闘い

    購入済み

    歴史的認識に差異がある

    小説としては読みやすいかもしれない。昔の歴史ものは肩がこる者が多かったゆえに。しかし刀伊が渤海の後継者というのはいささか史実と異なると思う。そもそもこの黒幕は高麗なのだがその点が十分に描かれていないように思えた。

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    2020年04月25日