池上彰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
池上彰の、高校生に向けた授業を編集したシリーズ。もっと知らなければいけないこと、自分で考えるべきことがあるんだなと思った。
①地図
普段見ている地図は日本が中心に描かれている。海外に旅行に行った際にはその土地の地図を見ることで多くの発見があるということ。未だに、国境線は容易に引けない場所もある。
②お金
お金が生まれ流通するまで。世界経済がアメリカドルを中心にするようになった理由。実態を持たない仮想通貨について。
③宗教
世界でも特殊な日本人の宗教観、無宗教という文化。ユダヤ教、イスラム教、キリスト教の関係。ヒンドゥー教と仏教の関係。カースト制のこと。
④資源
セブンシスターズやオイルショックのこと。国際政治を動かす(第二次世界大戦の原因ともなった)石油のこと。シェール革命で生じたパワーバランスの変化。地球温暖化とエネルギー政策。
⑤文化
日本のアニメや漫画が海外で大人気であり世界文化交流の架け橋となっている。共産主義と表現の不自由、ジャーナリズムの精神。
⑥情報
インターネットは東西冷戦により生まれた産物であり技術の公開により世界中で使用されるようになった。情報化時代を生きる上でメディアリテラシーが重要。
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Posted by ブクログ
2021年現在の最新情報をもとにアメリカの情勢を高校生向けに講義したものをまとめた一冊。
政治面だけでなく、差別の歴史、司法制度、教育制度など様々な観点からアメリカを取り上げている。
正直知らない情報も多かったし、漫然とニュース番組を見るくらいなら、この本を読んだ方が体系的に学べると思う。
どこまでも個人主義が強いアメリカ、集団の和を重んじる日本とは対処的である。
本書の末尾にも書かれていたが、アメリカという国は広大すぎて、一口に「アメリカは」と言い切れない状況にある。アメリカのどの辺りのことを言っているのか、今後ニュースを見るときなどにも頭の片隅に置いておきたい。 -
Posted by ブクログ
ロシアによるウクライナ侵攻が続く今だからこそ、あらためて生徒にも紹介したいと思います。
「戦争は悪いことだ」「平和は尊い」ということは自明の理ですが、また戦争が始まってしまいました。それはなぜなのか。
「始まってしまったのであれば、勝たなければしょうがない」と国民の中で戦争を推進する雰囲気が醸成されることや、戦争によってもたらされる「利益」のために戦争へと世論を誘導する者がいることが、中学生にもわかりやすく解説されています。
とくに後半の、ドイツで行われている歴史教育(戦争責任の自覚)やメディアのあり方への検証は、これからの国際社会の中で日本がどのように歩むべきなのか、一人一人がどのように考え、行動すべきなのかを考えるきっかけになると思います。
いざ戦争(戦闘行為)が始まると、自軍を応援するような愛国心を鼓舞する報道が心地よく感じられ、そのまま国全体が戦争継続の方向に流れてしまうということはこれまでの歴史が証明しています(アメリカのCNNによる湾岸戦争のニュース報道や、FOXニュースが米軍に帯同して「我が軍」の活躍を紹介することで視聴率を上昇させたことなど)。一方で、本書の最期に紹介されているフォークランド紛争の際のBBCのように、客観的な立場を保つ報道もありました。
政治家やマスメディアが発信するメッセージにどのような意味が込められて(隠されて)いるのか、そこを読み解くことが必要ですし、そのためには世界全体の動きを正確に把握し、自分の頭で考えることが不可欠なのだと改めて感じます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ目的:最近インドが経済的にのみあらず、政治的にも重要な役割を果たし始めているから、そんなインドの知識を高めようと思った
要約:
インドが建国される経緯とそれに伴う第一次印パ戦争について。
インドはもともとイギリスの植民地であった。
独立する時に、イスラム教徒が多いパキスタンと、ヒンドゥー教徒の多いインドに分裂した、ガンディーは統一国家として独立させたかったが、その運動の最中にヒンドゥー教徒に暗殺された。
第一次印パ戦争はカシミール地方を巡っておきた。植民地時代のカシミール地方のトップがインドとパキスタンを選ばず独立国家になろうとしたが、そこのパキスタンが攻め込んできた。カシミール地方のトップはヒンドゥー教徒だったため、パキスタンには入りたくなく、インドに応援を求めたことがきっかけであった。
カースト制度について
カースト制度とは、ヴァルナという身分制度とジャーティという職業区分制度が合わさったものである。ヴァルナはヒンドゥー教の前身であるバラモン教で制定された身分制度である。ジャーティによって、代々同じ職業にしかつけず、結婚も同じジャーティ内でしかできない。
ジャーティは社会保障の一面も持っている。ジャーティによって仕事が決められている、というのは少なくとも仕事はあるということだからである。しかし、IT化によって仕事が失われた時にどうするのかを対処するにはインドにとって重要な課題である。
インドの学力について。
インド人が数学に強いというのは間違いらしい。OECD(経済開発協力機構)の学習到達度調査(PISA)の結果ではインドはほぼ最下位。インド人が賢い、というイメージはIITが大本にあると考えられる。IITは相対評価で学生にすごく勉強させる。そういった一部の人が世界に出ていくことでインドは賢いというイメージにつながるのだと考えられる。ITという区分はジャーティには含まれず、低いヴァルナの人々はインディアン・ドリームのために必死に勉強するんだとか。また、インド工科大学(IIT)は、低いジャーティの人を優先的に入学させる「枠」があり、全体の半分を占める。
Act:インドのことに知識が深まった。こういった読書の仕方を続けていこう。インドが高額紙幣廃止によってキャッシュレスが進んだというのは興味深い話だった。そういったことを何かビジネスや仕組みを考える時に参考にしょう。 -
Posted by ブクログ
●占領初期のGHQの政策がルーズ・ベネディクトの「菊と刀」を参考にし、ルーズ・ベネディクトはアメリカ共産党の日系人のインタビューを基に「菊と刀」を書き、アメリカ共産党日系人の思考は、日本共産党講座派の理論に寄っている。
●スターリン批判とハンガリー動乱のあった55~56年の世界情勢が、社会党の躍進、新左翼のゆりかごとなった。
●いわゆる共産党の黒歴史など、今まで読んだ左翼関連の書籍ではあまり触れられていない面からの話が面白かった。
池上彰と佐藤優の対談だが、お互いの知識を程よく出し合い、知識の自慢合戦にならなかったのが良かった。次回作も楽しみである。