池上彰のレビュー一覧
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新左翼の時代について振り返る対談。
「新左翼の離合集散に関する細かい経緯を理解する必要は全くありません。」
と佐藤氏がいきなり述べているので、私としては拍子抜けであった。全体の流れを把握すれば十分、ということであれば本書に新たな知見を期待する必要が(個人的には)なくなってしまう。
「閉ざされた空間、人間関係の中で同じ理論集団が議論していれば、より過激なことを言うやつが勝つに決まっている。」
という池上氏の総括が新左翼の過激化を一言で言い表していて(ただし、ナショナリズムも同様であると述べている)、ほぼそれで済んでしまう。
そもそも新左翼自体が左翼活動の先鋭化の表れであるわけなのだし。
そういう意味では、前巻「真説」で述べられた戦後から50年代の左翼運動からの連続性でとらえるべきだ。序章でまとめられた「前巻のまとめ」がとても整っていて、理解しやすい。
佐藤氏が述べている「左翼というのは始まりの時点では非常に知的でありながらも、ある地点まで行ってしまうと思考が止まる仕組みがどこかに内包されていると思います。そしてその仕組みは、リベラルではなく左翼の思想の中のどこかにあるはず」というのは、その通りだと思う。
ただし、左翼というよりは「革新」(保守との相対的な位置づけ)の性質ではないかと思う。
現実社会のドロドロした因縁を捨象して、理論的な正しさを追求しようとする以上、理論面で先頭を走る人間が現れるのは当然だろう。そして、全員が先端理論を理解できるわけでもないし意見を異にする者も現れるから、立ち止まって理論を整理したり理解を放棄する者が現れるのだろう(本書の語彙でいうならば「外部注入論」が生まれる背景はこれだろう)。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ池上彰氏によるスパイに焦点を当てた近現代史の解説書です。
第二次世界大戦からウクライナ戦争に至るまで、現在までに明らかになっているKGBやCIA等の活躍やその背景を分かりやすく解説してます。
スパイの活躍についての解説書ではあるものの、科学技術の発展によりスパイという情報収集手段が、サイバー空間を活用した情報収集やインターネット上のSNS等、個人が発信しているものを含む一般に公開されている情報の収集•分析に置き換わりつつあるという指摘が印象的でした。
なお、実話を元にしたスパイにまつわる映画の紹介もあったので、興味が湧いたものは見てみようと思いました。 -
Posted by ブクログ
あんまり学校でも習わず、よく知らなかった戦後の経済史をしっかり学べる本。日本だけでなく、社会主義など世界の経済の歴史もよく分かります。
日本は、高度経済成長やバブル経済で、環境問題や融資のやりすぎなど、後々大問題となったこともありました。また、中国・ソ連など、社会主義国家は、生産性低下や大飢饉など、いろいろな問題が噴出しました。そのような失敗談をそのまま語ったり、批判したりするだけでなく、そこから学べる教訓や生かせることなども、同時に話されており、池上さんらしい解説で、学びが深まった感じがしました。
今までの経済学は合理的にしか考えていませんでしたが、実際は人間の心理までしっかり考えないと、成功しないことを感じました。 -
Posted by ブクログ
おもしろい。留学へのモチベーションを高めようと思って軽く読んでみた。昔世界史が好きだったなーというのを思い出した。高校生向けに話しているので、とても読みやすいしポイントを抑えている。わかりやすく説明しようとするあまり一方的で根拠のない部分もあるように思えるが、とにかく読みやすくてイギリスという国をイメージしやすかった。
議会制民主主義、二大政党制、健康保険制度など、日本がマネした部分も多い。大英帝国、植民地、軍事大国、保守党と労働党、ビートルズ、シェイクスピア。スコットランド、北アイルランド、ウェールズ、イングランド。オックスフォード、ケンブリッジ、イートン校、ノブレスオブリージュ。ヘンリー8世、イギリス国教会、ピューリタン、クロムウェル、名誉革命、産業革命。シェンゲン協定、ブレグジット。