池上彰のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
世界を知ることは、日本をもっと知ることだ!
つい先日、知人が出張でマレーシアに行ってきたという話を聞いた。
『あ〜マレーシアね・・』
全く会話が続かなかった。
なぜならマレーシアがどこにあるのか、どんな国なのか全く知らなかったからである。
そこで他の国の事も知りたいと思い本書を手に取ったのである。
本書を読めば東南アジアの国々の事が11ヵ国それぞれ興味深いエピソードと一緒に歴史や文化を知ることができる。
中には日本人として知っておかなければならない暗い過去の事実もある。
(WWⅡにおけるシンガポール攻撃に伴う虐殺など)
このような事実は知らないでは済まされない。
グローバルな世界を生きる現代人として知っておかなければならない常識だと思った。
他にも、ふわっとしか知らない事が学べるので是非読んでみて欲しい。
⚪︎マレーシア・・マハティールという人物によって発展を遂げた国。マレー人を優遇している。
ルック・イースト政策を掲げ日本を成長のモデルとしていた
⚪︎ミャンマー・・アウンサンスーチーさんの光と影(いい人なんだなーでは終わらせない。ぜひ読んでください。面白いです!)
⚪︎タイ・・仏教国。朝夕に国家が流れ全員が立ち止まる。東南アジアで唯一植民地とされなかった国。
⚪︎カンボジア・・アンコールワットが有名。ポル・ポトという独裁者により大虐殺が行われた歴史をもつ。
⚪︎ベトナム・・ベトナム戦争。(指導者ホー・チミン)アメリカ唯一の敗戦。社会主義国家。ベトナム共産党の一党独裁。バイク多い。コーヒー豆の生産量世界2位。
⚪︎フィリピン・・キリスト教の国。治安は随分良くなってきているとの事
⚪︎シンガポール・・初代首相リー・クアンユー。
マレーシアから独立したビジネス大国。法人税率が最高22パーセントと日本の半分以下。面積は東京都23区と同じ大きさ。徹底した監視社会である事から明るい北朝鮮と呼ばれる事もある。 -
Posted by ブクログ
池上さん佐藤さんの対談はかみ合っている。
理路整然とした語り口で感情的な発言もないので、考えていることが素直に頭に入ってくる。
池上の「いかがなものか?」的な振りに、佐藤が池上に迎合することなく自分の意見を述べる。
お互い、発言内容を補足する情報を加えたり、反対意見を紹介したりと、読者が聞きたいことの答えが的確に返って来る。
右にも左にも寄り過ぎず、どちらの意見も否定せず、視点の違いと共に共通認識の部分も示してくれる。
政治や社会問題については、「権力者のご機嫌を伺いながらの発言しかしない」か「何でも批判しかしない」有識者・評論家が多い。
池上さんや佐藤さんも、気に食わない制度や人間に攻撃的な発言をするが、事実を言っているので否定できない。
佐藤さんは逮捕された恨みもあるのか、検察を「正義の味方」とは見ていない。
近年検察は不起訴の理由を明らかにしないことが多く、政権に忖度しているとも言っている。
検察には何らかの策略があって、(見せしめの)人を選んで処罰するという倫理観を疑う品性が見えるのも確かである。
池上さんも、安倍晋三の思想や人間性を皮肉る発言が目立つ。
安倍晋三にかぎらず、最近の政治家や組織のトップが、
「五輪が開催される東京の夏は温暖で、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候です」
「福島第一原発の汚染水は「アンダーコントロール(管理下にある)」状況にある」
「人類が新型コロナウイルス感染症に打ち勝った証しとして、完全な形で東京五輪・パラリンピックを開催する」
など、誰が聞いても嘘だとわかることを国民や全世界に平然と発信してしまう羞恥心のなさに呆れている。
政治や行政で嘘ばっかり聞かされ、指摘すれば下手な言い分けばかり聞かされ、次第に情報発信もしなくなっている。
政治家や評論家の嘘八百も「また言ってるよ」とスルーして終わりにする風潮が出来上がっている。
特に近年の日本は、政治に限らず議論を尽くし、理解し合う努力が足りないように感じる。
「開かれた民主主義のもとでは、政治において下される決定は透明性を確保し、説明を尽くし理解してもらうことが必要です。」
これは、コロナ禍での演説で当時ドイツのメルケル首相が国民に向けて発した言葉です。
この発言の数日後に「ガースーです」発言で叩かれた日本の菅総理は、コロナ禍での対策や意思決定のあり方が不健全でした。
行動の自粛を呼びかけながら「Go To」を推進する。要するに自己責任で行動せよという対策を国民に押し付けた。
真面目に国民に向き合った政治をしない態度に頭に来てましたよ!
この本で、「ポピュリズム」の精神を知った。
民主主義は話し合いを通じて物事を決める。その根本精神には個々の人間の尊重がある。
どの意見に従うかを決める手段として多数決という方法がある。
民主主義では少数意見も尊重する。
多数決で51%とったら「総取り」で、49%の反対者は無視していいという考え方がポピュリズム。
小泉純一郎、安倍晋三、橋本徹やトランプがポピュリストの代表。
橋下徹は大阪都構想をめぐる住民投票で反対が50.4%で否決されると、賛成の49.6%の民意をあっさり捨てて政界を引退した。
小泉政権以来、自民党の政治は民主主義ではなくポピュリズム路線になった。
池上さんと佐藤さんの共通認識は、
「投票率の低下に民主主義の危機を感じる。」
「政治への無関心は「深刻」のレベルにある。」
だ。
投票率が50%では、25%+1人の支持を得れば過半数で、残りの75%弱の意見は無視できる。
民意との乖離がかなりある、民意に背く政治が行われているのが今の日本。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2000年代
ロシア :プーチン政権下 安定化した保守的な社会
ウクライナ:破綻
ロシアへの恨み バルト三国、ウクライナ、ポーランド
現在
欧州 :ジャーナリズムという信仰 抽象的な自由 嫌ロシア
アメリカ:ドイツをロシアから引き離す? 戦争への嫌悪感なし
中国 :「平和」で中心に近寄る
ウクライナ戦争で西側は「現実=リアリティー」と直面
親族システム
アングロサクソン、フランス、北欧 :核家族
ロシア、中国、アラブ他 75%の国 :父系、共同体家族
日本、ドイツ :中間的 男子長子以外が自由な個人
世界は多様化
西側 :リベラルな価値観の押し付け
ロシア :権威主義だが、他国の国家主義を容認
アメリカ一強へのロシア、中国の異議
グローバルサウスはロシアに近い
アメリカ:寡頭制の台頭 民主主義の衰退
アメリカが脱落するかが真の問題
無責任な行動の終息が 世界の平和へ -
Posted by ブクログ
新しい世界の資源地図や普段新聞を読んでいて中東に関する知識がまだまだ不足していると思い読んだ本。
中東は元々混成を極めている国、そして危険な印象があったが実際にはアメリカ、ロシアといった大国の代理戦争の面があることが分かった。アメリカがロシアを弱体化させるために陰で支援をしていたり、自分達のエネルギーの安定化を図るといった側面が裏に隠れていることが分かった。上記に加えて宗教の対立が絡んでおり、複雑化している理由を理解することが出来た。
中東に関するニュースを見る際には背景にあることをもう少し深く読み取ることが出来るようになると思う。
改めて中東に関して理解が不足していると感じた際には読み返したい。
中東と一口に言ってもサウジアラビア、イラク、イランといった国々によって全然状況は異なる。中東を理解するにはオススメの本。 -
Posted by ブクログ
内容は、E.トッド氏が、以前からその著書(『第三次世界大戦はもう始まっている』)で言っていたことだ。その主旨は、
「いま起きている戦争の責任は、プーチンやロシアではなく、アメリカとNATOにある」ということです。」
前著が2022年6月のこと。1年を経て、ようやくその意見を、日本でも、一般に知られていて、メジャーな池上彰氏が取り上げ、対談をし、その内容が上梓されるようになった。
もとより、専門家でなくても、多くの知識人はその意見を理解してはいただろう。ただ、それを公に発言することがハバカレルか、あるいは聞いてもらえない時合いだったのだろう。ここに来て、少し風向きが変わってきたのかな?
「反ロシア感情、ロシア嫌いの感情というのは政治家の間ではなくて、ジャーナリストたちの間で始まっている」
と、サンフランシスコ州立大学教授アンドレ・ツィガンコフの意見を紹介しつつ、今の世論を形成するメディアも批判している。冷静に情報を分析した報道ではなく、ウケるニュースを垂れ流している責任は重い。
とはいえ、そんな耳障りの良い、自分の欲する情報しか耳に入れない国民にも非はあるとも思う。
ロシアの危機、プーチンの凋落という、西側の大半が求める方向の報道ばかりに耳を傾けていると、今後の判断を誤るだろう。
池上氏も、「実は一番の危機は、アメリカの危機ではないのか。」と。
さらには、
「ウクライナでは大変な苦戦をしている。つい私たちはそこだけを見てしまうんだけど、もっと広い、長いスパンで見ると、実はロシアの世界戦略が成功しつつあるのかもしれないということですね。」
お茶の間の人気者の池上氏にこう言わしめた、トッド氏との対談は価値がある。 -
Posted by ブクログ
〈本から〉
想像力は無限だ
岡野雅行
(「痛くない注射針」等を開発)
大切な「症状」
「症状はその人にとって大切なものです。
簡単にとってしまっていいはずはないのです」
田中茂樹
「学ぶことをやめたら、教えることをやめなければならない」ロジェ・ルメール 元フランス代表サッカー監督 山口香
中学・高校生に願うこと
一番大切なことは、好きなことを見つける
(略)、そして、好きなことを見つけるために必要なのは、「自由」であることです。
(略)生徒の自由を保障するもう一つの重要な要素は、多様性です 柳沢幸雄
「抗うこと」
カンボジアには虐殺の歴史の爪痕、貧困、子どもたちを取り巻く理不尽な環境など、多くの不条理がある。参加した高校生たちはこの状況に「憤り」、大きな影響を受けている。今の教育現場の多くは、何かに従うことはいつも教えてくれる。そしてほとんど教えてくれないのは、何かに「抗う」ということだ。(略)安田菜津紀
詩が開いた心の扉
振り返りまた振り返る遠花火
夏祭り胸の高まり懐かしむ
くも
空が青いから白を選んだのです
寮美千子
-
Posted by ブクログ
よくニュースなどに登場する話題を、数ページでまとめ、報道の背景や私たちとの関わりを分かりやすく説明してくれる。
さすが「子どもニュース」でブレークした方だけはあります。
政治、制度、教育、女性、働く、経済、グローバルの7つの章に42.の質問と回答がある。
特に日本の政治の劣化や、既得権益に走る官僚の劣化を改めて感じさせてくれ、暗たんたる気持ちになる。
最後の項目が、日本はなぜ「核兵器禁止条約」に批准しない?
折しも昨日は「広島原爆の日」。
78年も経ち、被爆地広島選出の首相が、「核抑止は必要」って何かしら?
被爆者の意見を取り入れようとする気配すら見えないことは残念です と締めくくられていました。