作品一覧

ユーザーレビュー

  • ハイパーインフレの悪夢―ドイツ「国家破綻の歴史」は警告する―

    Posted by ブクログ

    新政権による財政支出の方針が固まり、10年、20年、30年の国債金利がヒストリカルなターニングポイントを超える水準まで上昇し始めたことは、日本のデフレがついに収束し、インフレの扉が開いたことを意味する。

    現在の日本の財務官僚や政治家たちは、ドイツのハイパーインフレの推移を知り尽くしているはずだろうし、自国通貨の価値を保全することの重要性は承知しているはず。一方で、インフレは巨額の債務価値を一気に減少させることも事実であり、「コントロールした形のインフレ」は望んでいるのかもしれない。

    今後の日本の数十年間という時間軸では、デフレに戻る可能性よりも、インフレが恒常化する可能性のほうが高く思える

    0
    2025年11月22日
  • ハイパーインフレの悪夢―ドイツ「国家破綻の歴史」は警告する―

    Posted by ブクログ

    継続的に増税をしても、根本的な解決には結びつかない。新たに税率を上げるたび、自動的に物価は上がり、通貨の購買力は下がるので、その結果一層のインフレと財政の不安定化がもたらされる/インフレのせいで、あらゆる悪が助長された。急進主義者によって対立があおられやすくなった。インフレには差別意識を駆り立てる性質があり、そのせいで誰もが自分の最も悪い部分を引き出された。インフレによって外国人を毛嫌いする感情も芽生えた。法と秩序を破壊しようとする行為も増えた。インフレは大恐慌とそのあとの最悪の展開の前触れでもあった

    0
    2025年02月06日
  • ハイパーインフレの悪夢―ドイツ「国家破綻の歴史」は警告する―

    Posted by ブクログ

    「国を打ち倒したかったら、まずは通貨を破壊せよ」
    想像を絶するハイパーインフレの実態。。。というか、ほとんどどのページを見てもパンが一日で30%値上がりした、とかそういう話ばかりで逆に眠たくなるくらいだ。

    1914年に50%程度だったドイツのエンゲル係数は、1919年には75%になっていたという。1913年から1923年までに、丸くは実に1兆分の1の価値にまで暴落(というか微小すぎて無視していいレベル)

    WW1:軍部:戦争したい→政府:戦費調達→インフレ
    (兵士の戦意をある程度くじくくらいのインフレだったようだ)
    ベルサイユ条約(フランスがありったけの恨みを込めて創り上げた条約)
    マルク安

    0
    2011年12月05日
  • ハイパーインフレの悪夢―ドイツ「国家破綻の歴史」は警告する―

    Posted by ブクログ

    アダム・ファーガソン著『ハイパーインフレの悪夢――ドイツ「国家破綻の歴史」は警告する』は、1923年ワイマール共和国で起きたハイパーインフレの地獄を、生々しい資料と証言で再現した迫真の記録です。パンやシャンパンの値段が1日単位で桁違いに高騰する中、市民がどう生き抜こうとしたのか、リアルすぎる描写に背筋が凍りました。

    著者はジャーナリストかつ歴史家として、外交資料・日記・新聞を縦横に活用し、学問の厳密さと読み物としての引力を見事に融合しています。インフレによって日常が崩れ、信頼さえ奪われる様子は、現代の私たちにも多くの示唆を与えてくれます。

    この本は単なる経済史ではなく、「お金とは何か」「価

    0
    2025年09月10日
  • ハイパーインフレの悪夢―ドイツ「国家破綻の歴史」は警告する―

    Posted by ブクログ

    第一次世界大戦後のドイツ。お金を大量にばらまきインフレを起こした。インフレは人々の生活を貧しくし、結果としてドイツがヒトラーによって戦争に進む要因になった。お金のばらまきという観点では、今の日本によく似ている。お金のばらまくことによって、お金の価値が減少し物価が高くなる。つまりインフレが起こる。ドイツの歴史をたどると今後の日本が朧気ながら見えてくる。もしかするとインフレによってハイパーインフレが起こり、日銀はなくなり、新しい円が生まれるのかもしれない。

    0
    2022年12月18日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!