池上彰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
衝撃的な内容。読んでいてなぜ誘拐がなくならないのかがよく分かる。私の周りではシリア近辺へ行きたがる人はおらず、自身も望んだことは一度もない。そのため欧米人のシリアに対する思いというか憧れが理解に苦しい。無邪気に訪れ、バンバン誘拐されていく様子が読んでいて怖い。しかもただのインタビュー本ではなく、誘拐がいかにしてビジネスとして成り立っているか解説しているため余計に恐怖感が増す。誘拐組織にとって、人質は拉致した瞬間から毎日毎日コストのかかる投資対象となるそうだ。外国人は国籍と職業に応じて値付けされ取引される。日本は全くの無関係とは言えないが、主にヨーロッパと中東の闇を覗いた気持ちになった。
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Posted by ブクログ
歴史を見るときは、現代のモラルの尺度ではなく、その時代背景を踏まえて考えないといけない。と以前出口治明さんの本から学んだ。池上さんも似たようなことを言われており、歴史の正しい見方とはこうあるべきなのだと改めて感じた。ひとつの衝突から始まった出来事が、どんどん他の場所にも影響して波紋のように広がっていく様子を分かりやすく解説してくれている。
以下、本書より抜粋
「どちらの国から見るかによって、同じひとりの人物が英雄になったり、テロリストになったりする。世界の歴史はそういう視点を持って読み解かないといけない場合もある。ということを知っておいてください。」 -
Posted by ブクログ
世の中に、いかに「左翼」や「右翼」という言葉が本来の意味とかけ離れて使われていることか。以前、この用語を使っている者(まあまあ著名な法律学者)対し、それはどういう意味で使っているのか、あなたがそこで意図している定義はなんであるのかと尋ねたことがあったが、さしたる考えもなく使っていることが分かり、法律学者であってもこんな程度の理解なのかとがっかりしつつも、まあそんなもん(=他方を批判するための文脈で適当に使うことが多いよね)だろうと妙に納得したのであるが、そういう鬱屈した気持ちを晴らしてくれる説明がされているのが本書。とはいえ、ここに書かれている内容が事実かどうか、論評されている登場人物の評が正
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Posted by ブクログ
面白かった。
家庭教育、学校教育、生涯学習という3つの教育の中で最も(?)大きな位置を占める学校教育がメイン。
先生の役職は役割であって上下関係でなく、先生同士が「先生」と呼び合うことで、対等であったり(これは場所によるだろうけれど)、年齢や経験がバラバラの通信過程の生徒でも「先生と生徒」の関係であることで生徒同士は対等であったり、とても興味深い内容だった。
一対全、という図式は良くも悪くも染み込んでいるのだろうなあ。
学校の先生、私塾の先生、医師、刑務所の教官、私個人だが学校の授業で「先生」と呼ばれたことがある方、小説の登場人物など、色々な先生が登場する。
保育士の先生はチラリと登場し -
Posted by ブクログ
ネタバレ新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方 (文春新書)2014/11/20
池上彰氏の見解が読めるのが本書の もっとも貴重な点
2016年4月25日記述
池上彰氏と佐藤優氏による対談本。
対談本であるのである程度の基礎知識はないと興味が沸かないかもしれない。
こういうどこどこの国はああだこうだという話が
好きな人同士の会話のレベル高いバージョンという感じだ。
普段わかりやすい解説に終始する池上彰氏の見解が読めるのが本書のもっとも貴重な点だろうか。
本書内の北朝鮮、尖閣諸島に対する分析、対応策に関しては正直疑問もあったが・・
ケソン工業団地は閉鎖になったし。
日本人の大量帰還も起こっ -
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