池上彰のレビュー一覧
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格差の拡大や貧困という問題が無視できず、今後も改善する見込みも感じられない昨今の状況の中で左翼の思想が広まっていくだろうという予想は間違いないものと思う。
現在「親ガチャ」という言葉が注目されているが、この状況に格差の問題が与えている影響は小さくないと思う。
格差とは普通経済格差のことを指すが「親ガチャ」という言葉が指摘する問題点はもはや経済格差だけではない。親の知識・教養、子育て方針、世の中に関する考え方の差が子供にとって覆いし得ない甚大な影響を与えるのであって、それは最終的には子の人間性の問題として顕在化する。
すなわち、経済格差がもはや人間性格差にまで進行しつつあるということを端的 -
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本書はオリンピック前、菅さんが総裁選に立候補しないと宣言した以前に書かれた一冊。
今回も分かりやすく、未来に対して希望を持てる一冊だったと思います。
今回もコロナ禍を中心に、アメリカや中国、中東、ヨーロッパの情勢が書かれています。米中対立、中国包囲網、TPPなど、そして、アメリカや中国の歴史を通じて、その国の今を知る。歴史って、やはり大切なのですね。
印象に残ったのは、巻末の方で女性の活躍する社会の到来や女性総理が誕生してもらいたいと言うお話の部分でした。本の話題が映画の「総理の夫」や総裁選の女性候補の動向とも重なるので、偶然かもしれませんが、池上さんも、まさかこの様な展開になると思わなか -
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ネタバレ池上さんと佐藤さんの、中学校教科書12社54冊を読み比べた後の対談集。
自分自身では、絶対に読まないようなものを、読んで重要店だけ解説してくれるなんて、なんて面白くてありがたい。企画として、とても親切で良い。
特に社会科の個所が興味深かった。昔と今で、中身もだいぶ変わっているようで、今の中学生はこんなことも勉強しているのか!と感心した。
ジェネレーションギャップがあったのは英語。筆記体、今、学校では教えないのね。現役中学生の息子に聞いてみたら、ホントに教えられないみたいで、ビックリだわ。
道徳については、出版社ごとの特徴を解説してくれていて良かった。「リアルな現実」を問う学校図書、「愛国心 -
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2021.13th
毎年恒例の「知らないと恥をかく」シリーズ。
今回の重要なテーマは…
・アメリカでトランプ大統領→バイデン大統領
トランプ政権の政策(メキシコ国境の壁やTPP離脱)は次々に転換
・イギリスのEU離脱が完了、但し、関税ゼロは維持される
・ロシアのプーチン政権の腐敗を摘発したナワリヌイの暗殺未遂事件
・イスラエルとアラブ諸国の和平実現。イラン包囲網で利害が一致!
・中国の「中国海警法」。香港に「国家安全維持法」を押し付け。
・ミャンマーでクーデター。軍事政権に逆戻り。
日本、アメリカ、EU、中東、ロシア、中国を中心にした世界の動きをざっと理解するのに最適です(^^) -
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教養って何なんだろう?自分の根っこを太くするって言ってもどうしたらいいのだろう?このような疑問に対して、ある程度はこの本を読んでイメージできたが、やはり難しい。
すべてを疑う、クリティカルシンキング、とがるなど、理解はできても実行するとなると難しいと思う。それを少しでも意識しながら生活することが大切なのだろうか。本書にも述べられているように、特に今のコロナ禍においては、多くの情報が錯綜し、メディアの報道すら一部分しか見えていないかもしれない。自らも正確な情報をとりにいき、かつそれをも疑い、それらの知識をまとめて考え運用し、ベストな選択、行動をする。今の状況は、平時に比べると本書に述べられている