森博嗣のレビュー一覧
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ネタバレ6 「宗教って、そもそも全部、霊感商法なのではないか」と書いたら叱られる?
p33
神ではなく、馬を信じる人たちが沢山いる。
55 再び、「推し」について考察してみよう。
p131
「推し」は異性でなければならない、とマスコミは暗黙の了解をしている可能性が見える。
71 日本が技術後進国になったのはどうしてなのか?
p162
労働力が安いからアジア諸国で生産する。すると、その他で技術者が育つ。育った人たちが、今はその業界を牛耳っているだけだ。一方で、日本の企業は、世代が代わり、技術に関心がない役員ばかりになり、開発よりも儲かる事業(たいていは金融絡み)で会社を維持しようとしている。
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wシリーズ第8弾
血か、死か、無か?
Is It Blood Death or Null?
娘の受験と受験後のもろもろで全く読む時間なかったが、落ち着いたのでまた読書生活に戻ろうとと思います(怒濤の1週間でした)
舞台はエジプトからの南極へ
もう驚きませんよ、世界どこにでも行ってしまえです
エジプトのピラミッド(ネガティブピラミッド)にいた人工知能のイマン。軍事用。
ヴォッシユと一緒に調査にいくも、そこまで収穫なく。
一方で、ナクチュの冷凍遺体が盗まれてしまう。
そして、南極で新たな人工知能を発見。名前はクリスティナ。そこにいたのは、モレノ氏。
フランスの修道院につくって、自殺したと言わ -
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シリーズ通して現代の世相とか社会の仕組みとか色々な事を考えさせられる。日本だけではなく各国で見られるSNS発の煽動に左右される政局とか、まだ発行年の頃には今ほど表立ってはなかったよね、作家って凄いなぁ。
しかしここへ来て、共通思考とか壮大なテーマの元に行動していたかにみえたマガタ博士、もしかして極々私的な、理性では割り切れない感情がその動機にあったりする?(個人的にはそうであって欲しい)
本当にこのシリーズどこへ着地するんだろう。
個人的には作中、カンナが語った「安楽死〜」にヒヤリとした。死を悼む事が当然だと私たちは信じているけれど、それは本当に当然なのか。会った事もない話した事もない大勢の -
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森博嗣の小説は1行たりとも読んだことがないのだが,エッセイ的なものは結構読んでる。
抽象的思考の大切さを語る1冊で10時間で書いたそうである。驚異的な速筆だ。原稿をベタ打ちするだけでも10時間では終わらないと思う。
抽象的思考と客観的思考の方向性の類似というのは新しい視点だった。何となく,客観的=数値化可能=具体的と考えていたのだが,そもそも数字というのがある意味究極の抽象な訳で,そう考えると抽象性と客観性には類似が認められる。それでもなお,両者には本質的な違いがあるように思うが,抽象化することに付随して客観性が増すということはあり得るなと思った。
同時並行で安藤昭子『問いの編集力』をAu -
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書きたくて書いてるわけじゃなくて、仕事だから書いてるんだ。とか、やりたくないことをするから賃金がもらえる、それが仕事なんだよ。エビデンスなんかないから、僕が思ってることを書いただけ。とか合間合間に本音みたいなのがあって、著者と会話しているような気持ちになる文体。
拘ってると柔軟な思考も出来なくなるし、自由じゃないじゃん?少しくらい拘ることはあったっていいけどさ、なんにもこだわらない生き方してたら思わぬ展開があったりするからそんな生き方もいいんじゃない。
って感じで受け止めました。
自分に拘ることをやめると、結果的に他者に対して優しくなっている。
他者に優しくありたいよね。 -
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wシリーズ第7弾
ペガサスの解は虚栄か?
Did Pegasus Answer the Vanity?
新たなスパコンの天才ペガサス(日本)が登場。
舞台はトウキョウからインドへ。
フランスで居なくなったウォーカロンに、クローンの技術(禁止)が使われていたのではないか疑惑が。
いつもハギリ、キガタ、アネバナでインド資産家へ調査にいく。
ケルネィ(資産家)、ラビーナ(娘)、そこになんと
ツェリン(チベットでの研究者)登場。 ケルネィが夫だと。そして、息子のラジャン。
久々の森作品らしい登場人物の思惑が交錯し、
家族での思いのすれ違いが入り混じり、、、、行かないでほしい方向の悲しい結末に。
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”──人はね、大事なことは言葉にしない。呑み込んでしまうんだ。賢明で正しい思考ほど、言葉になっていない”
”生きているものを無数に集めれば、そこには死の静寂がある”
シリーズ内でハギリの漏らす呟きは、本人ドライを自任する割に誌的で揺らぎに満ちている。事実を見つめ続けた先に人は(人工知能も)詩人になるのかもしれない。では全てを神の目線で見ているマガタ博士は、一体どんな詩を呟くのだろう。
終盤、オーロラが選んだ姿に思わず声が出た。
そうか、それが可能なのかぁ。そうして心は思考は育っていくのか。
シリーズ通して、他者(異物)と交わる事、そして欠損こそが心を成長させていくのだという視線が優しく、少 -
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1.登場人物
犀川創平…工学部建築学科助教授
西之園萌絵…工学部建築学科3年生
儀同世津子…雑誌記者
香山林水(リンスイ)…画家
香山多可志…林水の息子
香山綾緒…多可志の妻
2.物語の始まり
西之園萌絵は雑誌記者でありパズルマニアでもある儀同世津子から、彼女のメル友の家(香山家)に代々伝わるパズルについて教えられる。
そのパズルは香山家の家宝となっている壺であり、その壺の中にある鍵箱を開ける鍵が入っている。しかし壺の中に入っている鍵は壺の口よりも大きく、誰も鍵を取り出すことができず、今日まで鍵箱は閉じられたままとなっていた。
3.世界観や価値観
謎と聞くと飛び出していく西之園萌絵と、面倒 -
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wシリーズ第5弾
私たちは生きているのか?
Are We Under the Biofeedback?
舞台は南アフリカのとある村
ウォーカロンだけがいる村があると
訪れた3人(ハギリ、ウグイ、アネバネ)は
面白い光景をみることに
洞窟に暮らす民族で、治外法権であると
村長(唯一の人間)に案内されて部屋に。
こそには数百の卵カプセルがあり
ウォーカロンの脳(躰を持たない、生きた脳)があり、さらにこの脳が生きるバーチャルの世界が存在していた(※もちろん違法)
そして、このバーチャル世界は
年も取らない、もちろん死なない
空も飛べる、容姿も自由、お腹を空く設定も自由
(面白いw)
何をしててもよ -
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wシリーズ第4弾
デボラ、眠っているのか?
Deborah.Are You Sleeping?
フランスを舞台にした修道院の調査
アミラ、ベルベット、新たなトランスファの存在が明らかになる。なかなか情報量が多くなってきた。
アミラがいった共通思考というものが
人工知能による新しい社会の構築であって
その社会が知性となる
それが新しい生命体になる
うーん。概念はわかる。まだイメージができない。
トラスファのデボラが優秀なのはわかったが
人間、ウォーカロンの脳内回路に侵入し
遷移できる、もはや無敵な感じもするが
そこに新たなトランスファとの攻めぎあいが発生。面白い、いい勝負ですね。
エピロ