森博嗣のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ実存主義的な文学感を感じる作品だった。「いかに生きるか」という人生の大きな方針に対して、自分の価値観や現状に応じて自分で選択し、その責任を担っていく。
いいとこ取りだけはできなくて、院進なのか就職なのか、研究なのか家庭なのか、常に選択をし続けるのが人生だと教えてくれる。その中で、自分の魂の内面に従い続けることを選んだ喜嶋先生の選択した世界線を「静かな世界」と呼ぶのは美しいなと。
マルクス・アウレリウス『自省録』にも
「自分自身の魂の中よりも静謐で煩わしいものが少ない場所はない」
とあるように。
カミュ『異邦人』
サルトル『嘔吐』
カフカ『城』
とかとテーマは似てる気がするのに本書の方がめちゃ -
Posted by ブクログ
ネタバレ数学は何の役に立つのか。
という問いに、
何故、役に立たなくちゃあいけないのか。
と聞き返す犀川先生のセリフが印象的でした。
以下抜粋。
役に立たないものの方が楽しい。
音楽だって、芸術だって、何の役にも立たない。
最も役に立たないという事が、数学が1番人間的で純粋な学問である証拠。人間だけが役に立たないことを考える。
そもそも僕たちは、何かの役に立っていますか?
言われてみればその通り。
将来的な可能性も含めて、何の役にも立たないと思われるものこそ、心を豊かにするものの1つになりうるかもしれない。逆に、何かの役に立つと思ってしまった時点で、純粋に楽しめないのかも。
数学嫌いな自分はそん -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作「幻惑の死と使途」と並行して起きていた事件を扱っており、前作が奇数章しかなかったのに対して今作は偶数章しかないという細かい仕掛けに感心した。
これまでのシリーズとは少し変わって萌絵の親友・杜萌が巻き込まれた事件を主に杜萌に中心に描くが、まさかの結末に驚いた。たしかに見返してみると、家での誘拐シーンなど、事実と矛盾しないように表現されており、一種の叙述トリックのようで、してやられたという感じだった。男女の痴情のもつれではあるが、杜萌と赤松の背景がもう少し描かれても読者としては面白かったと思う。
シリーズも後半に入ってきたが、まだまだ先が楽しみ。 -
Posted by ブクログ
春を読んで、今、夏を読み終わった。
13歳の天才少女、真賀田四季。
こちらの本は、本友達のまっちゃんから頂いたのだが、わたしは春を読んだあとに、水泳サークルで知り合いになった13歳の本が大好きな姉妹に真賀田四季を託してみた。
同い年の天才少女を描いたこの本。
彼女たちはどのように読むんだろうか。
ちょっと聞いてみたい。
非の打ち所がないほどの美人で、天才、色白で、ただ、わたしには1番大切な心だけがないような気がしていたけども。
なんと、夏で恋をしていたことが発覚。
あ、あったんだね。心っていう部品。
って思うような。メカニカルな天才少女です。
もう何が起こっても、真賀田四季ならあ