森博嗣のレビュー一覧
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純粋な満足感と、本当に欲しいものについて考える
挑発的なタイトルに惹かれ思わず手に取った。あまのじゃくな筆者の策にまんまとはまったのでは?とうすうす感じつつ、こんなことを考えた。
単にモノの選択・購入過程にとどまらず、自分の価値観そのものに子供のころにはなかった不純物が混ざっているようだ。
たとえば、価値≠値段ってことくらいわかっているつもりだけど、実際の行動はどうだろう。お店やレストランで商品に値段が表示されてなかったらって想像してみた。僕は迷わず自分の欲しいもの、食べたいものを選ぶことができるだろうか。それは値段表示がある場合の選択と同じだろうか。
また、僕は「割引」や「特価」に弱 -
Posted by ブクログ
久々の森博嗣!
前作の魔剣天翔より、謎の芸術家【関根朔太】を引きずる本巻!
大笛梨枝という大学院生と羽村玲斗という建築家の出会いから始まる物語と、小鳥遊君達 阿漕荘の人々のストーリーが並行しながら物語は進む!!!
保呂草からの仕事の依頼で豪華客船に乗る事になる香具山さんはラブロマンスを期待してドキドキ!
香具山さんに着いてきた瀬在丸さんと小鳥遊君はキセルがバレないかドキドキ!
そして、保呂草さんは難易度E Xクラスのミッションを達成できるのかドキドキ!
そんな訳で今回も意味深なプロローグで物語は始まる・・・
阿漕荘の面々が乗り合わせた豪華客船で男が撃たれて行方不明?
犯人は死体はと探 -
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ずっと興味があった本。この真っ白な書影がカッコいいな、タイトルもカッコいいなと思っていたが、古書店まつりでたまたま出会ったのはこれとは表紙デザインの違う講談社文庫。まぁ、いっか。著者は工学博士だからかプログラミング用語がたくさん出てくる完全に理系の話。ただ、1998年初版なので少々古さは感じる。だけど、理系用語が分からなくても、多少時代が古くても、めちゃくちゃ面白い!ミステリーって、私の経験ではだいたい少しずつヒントが出てきて、少しずつ犯人や種明かしが見えてくるものなんだけど、このお話はずーっとずーっと分からない。でも、次は私が殺されるかも?!みたいなおどろおどろしさがない。登場人物は何だかみ
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Posted by ブクログ
ネタバレS&Mシリーズで全てがFの登場人物が活躍するミステリー。
犀川と萌絵のやり取りも痛快であり、愉しませてくれる。
今回も犀川の自分本位の興味から、天王寺教授の特殊な館に招かれる。
そして始まる狂気の事件。
家系に隠された秘密とそれを保身する人々。
オリオン像は何故消えたのか。そこには今回の事件を紐解く重要な事実が隠されている。
誰が最初にオリオン像の謎に気づいたのか。
犯人の過去や家族の中で生きていく中で葛藤が憎悪と化したときそれは起こる。
全体を通し、家系や血の争いを題材にしている。
犀川と萌絵はどうやって謎を解くのか。
そこには萌絵のワトソンとしての、面白も可笑しい犀川とのやり取り