森博嗣のレビュー一覧

  • 喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima

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    ネタバレ

    実存主義的な文学感を感じる作品だった。「いかに生きるか」という人生の大きな方針に対して、自分の価値観や現状に応じて自分で選択し、その責任を担っていく。
    いいとこ取りだけはできなくて、院進なのか就職なのか、研究なのか家庭なのか、常に選択をし続けるのが人生だと教えてくれる。その中で、自分の魂の内面に従い続けることを選んだ喜嶋先生の選択した世界線を「静かな世界」と呼ぶのは美しいなと。
    マルクス・アウレリウス『自省録』にも
    「自分自身の魂の中よりも静謐で煩わしいものが少ない場所はない」
    とあるように。

    カミュ『異邦人』
    サルトル『嘔吐』
    カフカ『城』
    とかとテーマは似てる気がするのに本書の方がめちゃ

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    2026年03月08日
  • 黒猫の三角 Delta in the Darkness

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    人を殺すのに値する動機というのはなんなのだろう。
    多様な思想を持つことは、今の世では許されているようなことになっているが、その実はそうなっておらず、人に認められないもしくは認められにくい価値観はたくさんある。
    保呂草(仮)の殺人に対する思想というのは人間が平和に生きていく上では異端思想として許されてはいけない。
    だが、そういった価値観が歪んでるというのはどうやって判断すべきなのだろうか。
    どうして少数派が間違っていると言い切れるのだろうか。
    生きている限りそんなことを考え続けなければならないのだろう。

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    2026年03月07日
  • つぶやきのクリーム The cream of the notes

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    森博嗣先生の100のつぶやきをまとめたクリームシリーズ一作目

    ビジネスに通じるものから、死生感、政治にまで多岐に及んで呟かれている
    共感できないものもあれどその中に強烈に刺さってくるものもあり面白かった。

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    2026年03月07日
  • 封印再度 WHO INSIDE

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    ネタバレ

    ここ数作の中では最も事件自体は単純で、特にトリックなどがあるわけではなく偶然の産物で難しくなってしまったという類のものだったが、その分、日本人の美徳や心にフォーカスされた丁寧なストーリーでよかった。物理現象も結構多く出てきて、自分好みの作品だったと思う。萌絵の悪戯には犀川と同様に焦ったが、犀川の意外な一面が垣間見えたり、登場人物たちの進展をしっかり描いてくれるのが、やはりこのシリーズは嬉しい。タイトルの「封印再度」「Who Inside」の上手さには恐れ入った。

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    2026年03月07日
  • すべてがFになる THE PERFECT INSIDER

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    一度読むのを挫折して再度読み直し。
    理系っぽい言語が多くて敬遠する人もいると思うけど、社会人である程度インターネットに触れていれば十分読めると思う。
    抽象的な箇所も多いけど、そこは雰囲気で。
    一番最初読んだ時は感じなかったけど、登場人物の会話がかなり面白い。
    謎解き部分は説得性あるし、エピローグで登場人物の凄みを感じられた。
    ミクロな謎解きが好きな人にはかなりオススメ。ストーリー性の謎解きが好きな人はそこまでかも。

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    2026年03月06日
  • 幻惑の死と使途 ILLUSION ACTS LIKE MAGIC

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    ネタバレ

    脱出マジックショーの最中に殺されたマジシャン・有里匠幻。さらに葬儀中に遺体が消え、大騒ぎとなる。誰が、何のために?あるいはこれもマジックなのか?
    マジックという人々を幻惑させるショーに迫りながらその中にミステリがあるという二重構造のようなストーリーで、なかなかのボリュームだったがだらけることなく読めた。ものには、すべて名前がある。他者に何かを伝えることで「人々」はその一瞬に「人」となり、それこそが生きる目的である。人生に対する問いのようなものに少しヒントをもらえた気がして、ストーリーの真相以上に印象に残る作品となった。

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    2026年03月05日
  • 冷たい密室と博士たち DOCTORS IN ISOLATED ROOM

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    ネタバレ

    数学は何の役に立つのか。
    という問いに、
    何故、役に立たなくちゃあいけないのか。
    と聞き返す犀川先生のセリフが印象的でした。
    以下抜粋。

    役に立たないものの方が楽しい。
    音楽だって、芸術だって、何の役にも立たない。
    最も役に立たないという事が、数学が1番人間的で純粋な学問である証拠。人間だけが役に立たないことを考える。
    そもそも僕たちは、何かの役に立っていますか?


    言われてみればその通り。
    将来的な可能性も含めて、何の役にも立たないと思われるものこそ、心を豊かにするものの1つになりうるかもしれない。逆に、何かの役に立つと思ってしまった時点で、純粋に楽しめないのかも。
    数学嫌いな自分はそん

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    2026年03月05日
  • 静かに生きて考える Thinking in Calm Life

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     自分軸で、自分が満たされる時間をまもっていく。楽しいことは虚しく、楽しくて虚しいことはこの上ない贅沢。すとんと落ちる考えが多かったな。私も自分のための編み物と誰に読まれるでもない創作物を書くことが趣味だから、あー静かに生きていきたいなーと思う。世捨て人感を滲ませたちょいと尖った語り口ではあるけど、読んでいて心の落ち着くエッセイでした。久々にスカイクロラも読み返したくなった。

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    2026年03月02日
  • すべてがFになる THE PERFECT INSIDER

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    とても論理的な小説。トリックの内容は、驚くものであり、ただ論理的にはそうなんだろうけど、感情抜きでそこまでできるかいなと、共感しづらいものだった。
    人間性とは、完全的な合理性とはというところを考えさせられる小説だった。

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    2026年03月02日
  • 夏のレプリカ REPLACEABLE SUMMER

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    ネタバレ

    前作「幻惑の死と使途」と並行して起きていた事件を扱っており、前作が奇数章しかなかったのに対して今作は偶数章しかないという細かい仕掛けに感心した。
    これまでのシリーズとは少し変わって萌絵の親友・杜萌が巻き込まれた事件を主に杜萌に中心に描くが、まさかの結末に驚いた。たしかに見返してみると、家での誘拐シーンなど、事実と矛盾しないように表現されており、一種の叙述トリックのようで、してやられたという感じだった。男女の痴情のもつれではあるが、杜萌と赤松の背景がもう少し描かれても読者としては面白かったと思う。
    シリーズも後半に入ってきたが、まだまだ先が楽しみ。

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    2026年03月01日
  • 冷たい密室と博士たち DOCTORS IN ISOLATED ROOM

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    これまで読んだ作品よりはオチとか展開が自然な流れに感じた。とくに犯人がわかってからの流れは引き込まれるものがあった。
    rootの話が面白かった
    しかしそんな冒頭から伏線があったのか。まったく違和感なく読んでいたので、思わず読み返したが、なるほどたしかにそう想像できたのかもしれない。

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    2026年02月28日
  • すべてがFになる THE PERFECT INSIDER

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    内容が少し難しく感じたが楽しく読めた。
    理系の人間だったらもっと面白く感じたのかな。
    映像で見たい作品。

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    2026年02月28日
  • 目薬αで殺菌します DISINFECTANT α FOR THE EYES

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    加部屋さんと海月くんの恋の行方が気になる今回は山吹の出番は控え目に。事件の中に見え隠れする陰の正体は⋯⋯真賀田四季なのか!?

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    2026年02月28日
  • つくねもハンバーグ The cream of the notes 14

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    いつもの森博嗣エッセイ。もはや中身に目新しいことは不要、森博嗣の書いた最新の文章が読めればそれで満足できると言える。

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    2026年02月24日
  • そして二人だけになった Until Death Do Us Part

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    なんとも言えない読後感。
    天才の考えはやはり理解できなかった。
    森博嗣さんの作品に登場する天才は最後まで天才としてあり続けてくれるから嬉しい。
    ネタバレになるので詳しくは言わないがずっと感じていた違和感に殆ど説明がされていてスッキリした。少し疑問が残る部分もあるけど。あとお金は強い。

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    2026年02月24日
  • 四季 夏 Red Summer

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    春を読んで、今、夏を読み終わった。

    13歳の天才少女、真賀田四季。

    こちらの本は、本友達のまっちゃんから頂いたのだが、わたしは春を読んだあとに、水泳サークルで知り合いになった13歳の本が大好きな姉妹に真賀田四季を託してみた。

    同い年の天才少女を描いたこの本。
    彼女たちはどのように読むんだろうか。

    ちょっと聞いてみたい。

    非の打ち所がないほどの美人で、天才、色白で、ただ、わたしには1番大切な心だけがないような気がしていたけども。
    なんと、夏で恋をしていたことが発覚。

    あ、あったんだね。心っていう部品。

    って思うような。メカニカルな天才少女です。
    もう何が起こっても、真賀田四季ならあ

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    2026年02月23日
  • 人形式モナリザ Shape of Things Human

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    トリックがシンプルなんだけど、気づかなかった!
    そうだよな、って感じでやられた〜

    独特のキャラたちが醸し出す独特な空気感。
    保呂草ってこんな感じだっけ、と前作から間が開いたので考えつつ読み進めた。

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    2026年02月22日
  • 銀河不動産の超越 Transcendence of Ginga Estate Agency

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    なんだろう、この小説は。

    夢遊病みたいにふわふわした感じで物語が展開していくな、と思ったてたら。

    特に何か事件が起きたりするわけではないけど、幸せな気分に浸れる小説だ。

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    2026年02月20日
  • まどろみ消去 MISSING UNDER THE MISTLETOE

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    ノンシリーズではあるがS&Mの二人も出てきて楽しめた。読者が犯人のアイデアはクスってなった。逆に真夜中の悲鳴のラスト一文にはゾッとした。

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    2026年02月18日
  • 喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima

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    大学生の橋場が森本研に入って、院生の中村、助手の喜嶋と出会い研究に没頭していくストーリー。
    理系の学卒、修士、博士課程を進んでいく橋場と喜嶋助手の絆とその後の2人の対照的な人生が心に染みる。
    何か事件が起きるわけでもなく、研究室でトラブルが起こることもない。ただ滑らかに流れるストーリーが心地よい一冊。

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    2026年02月11日