森博嗣のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
資産形成や「稼ぎ方」を説く書籍が溢れる現代において、真逆の視点から人生の自由度を突きつけてくる良書である。著者の言葉は時にドライで淡々としているが、その本質は「他人の評価や世間の価値観という呪縛から自分を解き放つ」ための極めて実用的な人生論になっている。
特に秀逸なのは、お金を「単なる交換チケット」と割り切った上で、本当の勝負は「自分自身の欲求をどれだけ深く知っているか」にあると見破っている点だ。お金を貯め込むことや無駄のない生活を送ることが目的化してしまうと、人間はいつの間にか自分の「好き」や「やりたいこと」を見失ってしまう。市場においては徹底して他者目線・需要目線で価値を提供して稼ぎ、そうして得たリソースは自分の内なる情熱や知的好奇心のために惜しみなく「減らして」いく。この仕事と個人生活における徹底した割り切りと価値の循環は、ビジネスパーソンがキャリアや人生設計を考える上でも非常に鋭い示唆を与えてくれる。
「何に目を輝かせ、自分一人でこっそり笑えるか」。他人に誇るためではなく、死ぬまでの時間を自分の納得感で満たすためにこそお金も時間も使うべきだという主張は、日々の多忙や将来への曖昧な不安の中で凝り固まった思考を心地よくほぐしてくれる。お金をただ保持することに安住せず、価値ある経験や内的な豊かさへとダイナミックに変換していく勇気を与えてくれる一作だ。 -
Posted by ブクログ
ある登場人物が怪しいと思ってずっと読んでいた。
どう考えてもこの人怪しい。
真犯人はこの人じゃなかろうかと。
私の推理は合っていたのか?
皆さんご存知ですね。
私がちょろい読者選手権不動の一位を誇っていることを。
今回ばかりは映えある一位の座を明け渡すことになるなと思っていた。
遂に長年の努力が報われる日が来たのだ。と。
え?そんなのいいから早く結論を言えって?
仕方ないなぁ。
私が怪しいと思っていた人は…
完全なる白でした!
それはもう何の疑いもなく怪しさのカケラもないお方でした。
疑ってすみませんでした!
心よりお詫び申し上げます!
というわけで、ちょろい読者選手権一位の座はやっぱり私翠でございます。
これを譲る日は来るのか来ないのか。
それは神のみぞ知る。(それはどうでもいいことか)
まぁそんなわけでですね、まんまと騙された私ですが、騙されている過程も含めて楽しいんです。
最後にえぇーーー!と思うところまでが私のミステリーの楽しみ方なのです。
今回もまんまとしてやられました。
まきさんとヒボさんによってシリーズだと知ったこのS&Mシリーズ、時折ちょっとずつ読んでいこうと思ってます♪ -
Posted by ブクログ
この家の図面見たいなぁ。
すげぇな。
そんなトリック。
森博嗣さん自体が建築士だからこその発想なのかなぁ。
物的には作ること可能なのかなぁ。金さえかければ。ただ、なぁ、作ったとこで住みたくはないよなぁ。
すごい家って憧れるけど、住みづらいよなぁ。絶対。って思うこと多いもんなぁ。
さて、今回も紅子がなかなか活躍してました、
安定の森博嗣シリーズで、サクサク読んじゃうよね。
建築士一級製図試験真っ只中のわたしの唯一の憩いがこれです。
映画とか見たら止まらないし、
動画とかも同じ。でも、
本は一章で勉強に戻れるもんなぁ。
本ってすごいよなぁ。
そして、こういうとき面白くない本は、全く娯楽にならんけど、森博嗣は絶対大丈夫っていう安心感の元読める本があるっていいよね。
本当。
東野圭吾さんが亡くなってしまって、
絶対この人の本は間違いない。
って思える人がいなくなってしまうのは、
とても悲しく困る。
ただ、北方謙三は大好きすぎて、長編でマジで止まれなくなるから、勉強中は絶対手を出したらダメと思っている、禁止作家の代表です。
#森博嗣
#北方謙三
#池井戸潤さん最近ダメになっちまった -
Posted by ブクログ
犀川と萌絵のコンビは読んでいて気持ちがいい。
犀川と物事を深く沈むように考え、ゆっくり点と点を繋げていく慎重性。萌絵の突飛な発言や頭の回転の速さ。目の付け所が細かく、お互いが持ってないものを持っている感覚。
犀川の披露する推理に至るまで、萌絵の破綻した推理や変わった発想をちゃんと段階を踏んでトライアンドエラーを繰り返し、1個ずつピースがハマっていくような気がして、その過程すらもワクワクする。
犀川は自分の中でこれだと思う答が出るまで、はっきりした発言はしないから、そこまでは萌絵や他の人の推理に集中しながらも、自分の中で答え合わせができるのがいい。