森博嗣のレビュー一覧

  • 何故エリーズは語らなかったのか? Why Didn’t Elise Speak?

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    大好きなシリーズ。
    今作もまごうことなき名作でした。

    グアトとロジの関係がどんどん良くなっている気がします。

    今年の春に新刊出なかったから、今作で終了なのかな?
    だとしたら、少し尻切れトンボな感じで寂しいので、まだ続けて欲しいです。

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    2025年08月16日
  • 有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER

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    10作目にしてこのミステリーの主題は密室など殺害方法のトリックにあるのではなくそれを通じて語られる哲学的思考にあるのだと思い至った。(肉体も脳もハードでしかあらず思考こそ本質で唯一自由)
    つまりトリックの華麗さを期待して読み進めるべきではない。個人差あるけど全員共犯でした、は単なるミステリーのトリックとしてはかなり御法度な感。
    四季先生、次会うときは死んでるとかいうくせに直後めちゃくちゃ生きてるし。
    読み甲斐を感じるのはやはり四次元の概念(作中では連続する多面体だったけど個人的にはchが切り替わる空間だった)や、現象を単純化して理解伝達する過程、そしてそれが不要で複雑を複雑のまま理解する天才、

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    2025年08月15日
  • 数奇にして模型 NUMERICAL MODELS

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    ネタバレ

    ミステリーではあるけど密室の謎や顔を持ち去った理由に一般的なミステリーで言うところの一般的に納得できるような合理的な必要性や感情的な理由がなく、犯人の特殊性で片付けてしまうところはなかなか。
    なんでお弁当食べて箱まで洗ったんだと思ったけど、マジで食べたかっただけってそんなことあるんかいな。

    どこからが異常でどこまでが正常か、その境界は認知できるか。
    模型は単なるミニチュアではなく模倣する過程に価値がある。

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    2025年08月13日
  • 笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE

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    S&Mシリーズ三作目。いわゆる館もの。
    一作目二作目と比べると非常に読みやすく、犀川先生と萌絵の関係値を描写するような場面が多く感じた。
    これまでの二作と比べて好みの差が出やすいのはこういうところにあるのかもしれない。

    トリック自体は非常にシンプルなものかもしれないけれど、普段からミステリを読んでいて頭を使うことが多い人ほど騙されそうという印象。
    序盤から予想できたという人が多いように思うが、自分は1つ目のトリックしか当てることができなかったので、まだまだだなと思いました。

    笑わない数学者とは一体誰なのか。ラストの展開を読み終えてやっと「そういうことか…!」と理解できた。
    悔しいほ

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    2025年08月13日
  • 冷たい密室と博士たち DOCTORS IN ISOLATED ROOM

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    ネタバレ

    非現実的な前作と打って変わって現実的な作品でしたね。
    インパクトは前作ほど無いにしても非常に論理的で解決パートは読んでいてスッキリしました。

    ただトリックは衝撃的ではなかったかなぁ、と言う印象です。
    実験室や防護服の時点で入れ替わりトリックが使われるのかな、教授や助手が別室な辺り疑わしいですし打ち上げの会場の発案者が教授な辺りも怪しい…と言う感じで序盤から大枠は予想できてしまいました。
    結婚発表のような細かいところは「あぁ…なるほど…その伏線だったのか…」と予想できなかった点も多々あるのですが…。

    ただ幾つも気になる点があったので前作ほどでは無いかなぁ、と言う印象です。

    気になる点です。

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    2025年08月11日
  • アイソパラメトリック

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    まえがきに「とっておきのタイトルをつけた」とあるように、Webでの初出時のインスピレーションを大事にされたとのことで、だいぶ尖っている作品群のように思う。無理やりオチに持っていったりもせず、偶然のタイミングの一致直近で読んだ『夢十夜』にちょっと似ているかも。各作品ごとにある写真とその題との関連性はこれまた読み取るのが難しかった。「大陸間弾道弾」の、一つひとつの言葉の意味は分かるのに全体としては意味不明なセリフは一周回ってすごい。「大学教授」も森さんらしい作品。

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    2025年08月11日
  • 作家の収支

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    売れっ子作家の収支。一般とはかけ離れた額が記載され、売れっ子作家は羨ましいと思った。森博嗣さんの書き方や考え方が自分とは違いすぎて面白い。

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    2025年08月11日
  • 新版 お金の減らし方

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    ネタバレ

    あなたのお金で買うものは、あなたの未来なのである
    人は自分の欲望を常に満たす行動を選択する
    家族の理解と言うのは、おそらく、その昔にあった親族の理解、集落の理解の残りだろう、と想像する。貧しかった時代には、それだけ集団で助け合わないと生活ができなかった。1人が勝手なことをしないように、大勢で監視していたのである。自分勝手なことをすると村八分になり、仲間外れにされた
    人は自分が望んだ通りの者になる

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    2025年08月10日
  • 読書の価値

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    少し鼻につく記載もあったけど、全体的には割と納得できる内容でした。
    特に本の選び方はこの方法がベストだと思います。ここ数年は時代の流れもありその選び方が出来ていなかったから、早速本屋に行って試したいです。

    読書の魅力については共感できるところもあり、作者の意向とは違うけど本の感想を書きたいという考えが生まれました。

    家庭教師の大学生とのエピソードは心に残りました。
    また、「生き甲斐」という言葉の解釈は目から鱗が落ちました。

    本を読みたい、文章を書きたいという気持ちにさせてくれる本です。

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    2025年08月06日
  • 笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE

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    久々のミステリー。
    三つ星館の謎は、私には推理出来なかったが、面白かった。
    馴染みの土地の名前がでてきたのも良かった。
    以前よりもS&Mシリーズが読みやすくなっている気がする。

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    2025年08月06日
  • 赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE

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    百年シリーズ第3弾

    難解すぎるー( •᷄⌓•᷅ )

    空間も時間も人格すらも入れ替わる、マトリックス的な世界観。鮭川や篠柴などの人物たちがその世界の仕組みに一部気づくが、それは物語の本筋ではなく…。

    二人の人格が一人の躰を共有してた技術(前作)を考えると、それのさらに発展版(さらに未来?)なのか…。

    「人形」という言葉が何度も現れてるのもあり、
    各登場人物はただのデータであり、すべては真賀田四季(青目の人物)がネット上に作り出した仮想空間なのかとも想像する。

    真賀田四季による、壮大な規模のお人形遊び?

    一晩考えたけど難しすぎる|ω・*)

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    2025年07月31日
  • 魔剣天翔 Cockpit on Knife Edge

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    これまで裏で暗躍している印象が強かった保呂草がガッツリと事件に絡んでいくのが印象的な本作。練無や紫子の過去、紅子の離婚の経緯などが少し見え隠れするのも、シリーズを追っているからこそ気になる要素が万歳で面白かったです。シリーズもいよいよ折り返しですが、まだまだキャラの掘り下げはされると思いますし、まさかの新キャラも登場!ますます目が離せませんね。

    ※以下、少しネタバレ
    まさか別の飛行機に乗って犯行が行われていたとは…。でも今回のトリックや魔剣の在処などはしっかり考えれば気づけたかもって思えるものだったのでちょっとくやしい!いつもは高度なやり取りばかりでサッパリわからないことが多いので、今回気付

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    2025年07月30日
  • 孤独の価値

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    「孤独は悪いもの」「寂しいことは避けるべき」と、私たちは無意識のうちに刷り込まれて育ってきたように思う。人との絆や温かさを描いた作品が「良いもの」とされる世の中で、孤独はどこか“欠けている状態”として扱われることが多い。しかし、この本を読み終えて、孤独そのものに深い価値があることを初めて腑に落ちるように理解した。

    特に印象に残ったのは、「ブランコ」の比喩。前に揺れるときは楽しく、後ろに揺れるときは孤独。その振り幅があるからこそ、人との関わりや幸福をより鮮やかに感じられる。孤独があるから、愛やつながりを実感できる。つまり、孤独を拒絶していては、本当の意味での「喜び」にすらたどり着けないのではな

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    2025年07月30日
  • 今はもうない SWITCH BACK

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    ネタバレ

    叙述トリックにしてはおばさまと萌絵ちゃん似すぎてない?佐々木おじさま主人公での言い回しののっそり感、冗長さは新鮮だし個人的には意外と好感
    姉妹を入れ替えるだけで密室トリックが完成するっていうのは確かに、、ちゃんと条件整理していればわかることなのだろうか
    Switch backは何度かフィーチャーしていたが、今はもうない、は最後に出てきったっきり。いずれにしても両方ストーリーへの関わりが今までに比べて弱め。夏のレプリカもそうかもだけど。

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    2025年07月30日
  • 幻惑の死と使途 ILLUSION ACTS LIKE MAGIC

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    ネタバレ

    マジック裏側ってこんなにエンジニアリングなのね〜というのはちょっと新鮮
    私の名を呼べば何度でも蘇る、ってフレーズ好き
    人は名前のために生きる
    最期の師匠と影武者の生き様もこの作品シリーズらしいサイコパスっぷり

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    2025年07月30日
  • 今はもうない SWITCH BACK

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    ネタバレ

    西之園萌絵と犀川のやりとりが好きなのだが、この物語は過去(回想)であり、犀川が登場しない。
    また、笹木の手記で話が進むため、少し寂しさと違和感を感じていた。
    物語中盤で笹木が西之園に強引に口づけをしたところは絶句した。そんなシーンは作者は誰も求めていないし、皆が否定したがるだろうと。
    また、それと同時に、これは本当に萌絵か?という思いも湧き上がった。
    結果として、西之園萌絵ではなく、叔母の睦子の若かりし頃の話だったので安心した。そして、笹木は睦子の夫の佐々木だった。
    殺人事件よりもそちらが気になって仕方なかったよ。

    密室トリックなども面白かった。
    こんな方法で密室を作れる、と作中で語っては、

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    2025年07月29日
  • 「やりがいのある仕事」という幻想

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    やりがいのある仕事というのは幻想だよと、言われると確かにとなる。もちろん実際にやりがいを感じることはあるが、さもそれがどこかにあってそれを求めないといけないって強迫観念は違う。
    職業に貴賎はない、働くために生きているのではない、自慢できる仕事のような他者の目を気にした浅ましさ、問題はすべて人間関係、本当に楽しい人は人に話す必要がない、などなど、鋭い指摘があった。

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    2025年07月29日
  • 読書の価値

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    森博さんの読書論(そんな論があるかどうか)。自分の読書に対する価値観や姿勢を今一度見直すことが出来ました。

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    2025年07月27日
  • 科学的とはどういう意味か

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    他の新書に比べるといつもの森さん節が控えめな印象。私は文系大学行っていたけれど、ここに書かれる文系の科学とかの苦手意識は皆無なので森さんの話はよくわかる。数字を過信するのはよくないけれど、数字より感情論出してくる方がもっとやばい。そして今この感情論が蔓延りすぎていて日本大丈夫か‥?となっているのであえて今読んだ方がいい一冊だと思う。

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    2025年07月26日
  • 有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER

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    めっちゃくちゃ長い。長い長い伏線を回収できないまま読み進めて最後の最後にそうやったん⁈という驚きが隠されておりました。これでシリーズ最後かあ… 寂しいです。自分にはとっても難しかった森作品ですが、また時を置いて必ずシリーズ再読しようと思います。
    その日まで… さよなら…先生 涙

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    2025年07月24日