森博嗣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
理想を追い求めた「嘘」は、いずれ綻びを生む
Vシリーズの中の今作品は探偵役の紅子さんの「科学者」としての考え方や佇まいを存分に生かして、容疑者や被害者となっている「科学者」たちにどのような推理を、どのような解釈をするのかというところが見どころであると思う。
殺害方法についてはどちらかというと古典的でわかりやすく、「誰がやったか?」がわからなくても、「どうやったか?」や「なぜやったか?」ということは導き出しやすいと思う。こういった計画的な殺人においては、計画段階と実施段階における、周りの人や状況の変化に伴うリアルタイムでの変更の意図を読み解けば自ずと導き出しやすいと思われる。
今作品はどち -
Posted by ブクログ
わりと心配性、考えすぎと言われることが多いので、この本を読んでたら自分を肯定してもらえているようでほっとした。
【肝に銘じておきたいフレーズ】
p.30-p.31 人間は、機械などよりもはるかに不確定だから、信じていたのに裏切られる、とあう場面が頻繁である。そもそも、信じていたのが勝手な思い込み、つまりは観察不足による見込み違いなのである。詐欺のように、本当に相手が悪い場合も稀にあるけれど、多くの場合、そうなることを予測できなかった自分の落ち度と捉えるのが妥当なところだろう。
p.222 絶対に失敗しないと言いきれることが、自信ではない。やれることは全部やったと言いきれることが、自信であ -
Posted by ブクログ
ネタバレ殺人には、その行為に至るための明確な理由があるものであり、読者もそれを期待している。しかし、本書で殺人を犯す真賀田四季には常人を納得させられる殺人の理由などない。
自分が15歳で両親を殺したように、娘にも同じように教育をした、つもりである。だが、娘は天才ではなかった。
そのため、娘を自分に見立てて殺害し、自身は15年ぶりに外の世界へ出ることに成功した。
自分の両親を殺害した新藤所長を、真賀田四季は屋上のヘリコプター内で手にかける。それは、四季だからであって、もしそれが道流だったら、新藤所長は納得したのだろうか。無線機とテレビ内の電波受信機で交信はしていたらしいが、四季だから殺されることにも