森博嗣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ミステリとしてフェアかアンフェアか。
著者が読者に対してミスディレクションを仕掛ける以上、どこまで情報を開示されているか、というのは本格ミステリを読む上での楽しみの一つだが、場合によっては、唐突な伏線回収に戸惑うこともある。
多分、本作も唐突な伏線回収に戸惑うかもしれない。しかし、論理的に思考を進めていけば、しっかりと伏線が見抜けるようになっている。自分は見抜けなかったが、それでも納得したし、楽しく読めた。
きっと、本格ミステリーが好きな人ほど本作は楽しく読めるだろうが、ミステリを苦手とする人には、そこまで面白さが見出せないかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初なかなか入り込めないな〜と思ってたけど中盤以降は一気読み!萌絵の悪戯にまんまと騙されて「え!?そんな展開なの?じゃあ今後のシリーズどうなっちゃうの?」と心配してしまった..犀川先生が怒るのも当然。でもこの一件で2人の関係もまた確実に変化したと思うし、今までにないほど動揺する犀川先生が可愛すぎた。
今作の中で一番好きな萌絵のセリフが「私...可哀想な自分って一番嫌いなの。アイスクリームが食べたいときには、どうしたって食べるんです。人の分を取り上げても」というものなんだけどこれが萌絵という人間を本当に的確に表してて最高。
肝心のミステリー部分も動機的なところはすごく哲学的で、抽象的な世界だなぁ -
Posted by ブクログ
今回の本も面白かったです。
僕は森博嗣さんのエッセイが好きで結構読んでいます。
文章が抽象的で何を言おうとしているのか?という思いが頭をよぎることが多いけれど、考えさせてくれるし、考える楽しさを教えてくれるからです。
森さんの意見は、的を射ているというか本質を鋭く突いているというか、そんな印象があります。
例えば、僕らが本を読んだり他人の生き方を学んだりする理由は誰かにポンと背中を押されたいからじゃないかとか、ブレるという言葉があるけれど、それは他人の意見をただ自分のものとして発言しているからではなはいかとか。
確かに!とハッとさせられる文章が多い気がします。
それぞれの人にとって楽しさが -
匿名
購入済み後半からスピード感がグッと上がっていき驚きながら読む手が止まらなかった。凄く難易度の高いミステリでした。だんだんと人間性も見えてきて、当時人物も前半とはまた違った見方ができ先生に興味が湧きました。