あらすじ
常識、職場の空気、前例、人の目、自分らしさ、見栄……。あなたも「こだわり」に囚われていませんか? 臨機応変に考えて、自由に生きよう。なにか一つのことに拘って成功した人よりも、あらゆることを試して成功した人の方が多いはずだ。単に、「諦めなかった」という意味で、「拘り続けた」という言葉を使っていることが多く、そこを誤解しがちである。あくまでも、「固執する」という意味での「拘り」は無用だということ。拘ることの最大の欠点は、思考が不自由になることであり、思考が不自由になると、思いつく機会が減るし、また問題解決ができにくくなる。こうなった人は、いつも周囲の誰かに頼ろうとするし、最近であれば、ネットで検索しようとする。自分の頭の中で問題を展開さえしない(本書より)。人気小説家・工学博士による人生を好転させるヒント。 【おもな目次】●第1章 「拘り」は悪い意味だった。 ●第2章 「拘る」のは感情であり、理性ではない。 ●第3章 「拘らない」なら、その場で考えるしかない。 ●第4章 生きるとは、生に拘っている状態のことだ。 ●第5章 新しい思いつきにブレーキをかけない。 ●第6章 自由を維持するためにはエネルギィが必要だ。 ●第7章 死ぬとは、死に拘るのをやめることだ。 ●第8章 拘らなければ、他者を許容することができる。 ●第9章 優しさとは、拘らないことである。 ●第10章 拘らなければ、臨機応変になる。
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Posted by ブクログ
「拘り(こだわり)」について筆者の考えがこだわって書かれていると思われたが、そこは前書きで触れられてある。矛盾はある程度許容されることが自由な発想と優しさに繋がる。
方針は決めて、あとは進む。軌道修正はいくらでもしていい。プロットに縛られたらつまらなくて書けなくなる。
このやり方だと、やっている最中に終わりまでたどり着けるか不安になるが、そこはひたすら頭を働かせ続けて、進み続けるのである。
これといった趣味や「こだわり」が無い自分には、励まされるような内容だった。
Posted by ブクログ
なにもののも拘らないためには「拘らない」に拘ってはいけない、人間関係、自由、死などの色々な視点で森さんにとっての拘らないとは何かが書かれていました。冷淡だけれどもどこか救われる。そんなエッセイでした。
Posted by ブクログ
読んでいる最中、霧の中を彷徨っているような浮遊感があった。読み進める毎にその霧がどんどん晴れていく感覚。自由になる為に必要なもの、考え方が飾らない自由さで森さんなりに貫かれている印象だった。改めて自分で思考する事の大切さを胸に刻めたし「積み上げたからこそそれは一旦さっぱり捨てるべきである」という所に背中を押された。今後進むべき道がすこーしだけ見えた、かも知れない。
Posted by ブクログ
作者の考え方に触れられた面白い作品だった。
日本ではこだわりを重視する面があると思っている。
「〇〇年ずっと打ち込みました」という話を聞くことが多い。
私のように、次々といろいろなことに目移りするのが後ろめたかった。
だがこれはなにも間違っていないことが書かれていて、安心することができた。
作者のようにほとんどのこだわりを捨てる域には達していないが、
少なくとも決めつけに支配されない、自由な考えを続けていきたいと思う。
本当に何が転機になるかわからないですね。
Posted by ブクログ
書きたくて書いてるわけじゃなくて、仕事だから書いてるんだ。とか、やりたくないことをするから賃金がもらえる、それが仕事なんだよ。エビデンスなんかないから、僕が思ってることを書いただけ。とか合間合間に本音みたいなのがあって、著者と会話しているような気持ちになる文体。
拘ってると柔軟な思考も出来なくなるし、自由じゃないじゃん?少しくらい拘ることはあったっていいけどさ、なんにもこだわらない生き方してたら思わぬ展開があったりするからそんな生き方もいいんじゃない。
って感じで受け止めました。
自分に拘ることをやめると、結果的に他者に対して優しくなっている。
他者に優しくありたいよね。
Posted by ブクログ
あとがきの、読んでいて戸惑うと思うみたいな著者のコメントがまさに、という感じだった。でも面白かった。
自分も死についてよく考えるほうだから、死についての話が面白かった。
Posted by ブクログ
拘りに対する考え方が変わった。世間では良い物と捉えられがちだが拘りとは思考停止である。考える事を放棄して楽な方へ進んでいるのかもしれない。
拘らない方がよっぽど難しい生き方だ。
拘りを捨てれば自由である分頭を常に働かせねばならない。集団で生きる為に協調性は大事だが何物にも囚われない自由な思考が大事である。
拘りとは無意識に発動するので自分の内面を深く観察してなるべく拘りを持たずに新鮮な目で世の中を見ていきたい。
Posted by ブクログ
こだわらないは省エネが目的で、だけど余ったエネルギーを何に使うの?きかれると思いつかない。こだわらないと全てがケースバイケースになって考える必要がでてきて面倒だけど、それが楽しいの要素にもなる。
ふわふわと抽象的にふける本でした。
Posted by ブクログ
「拘り」とは本来、拘泥とか悪い意味で使われていたのに、いつから「こだわりを持って」のようないい意味で使われたのか?という冒頭文と、「こだわらないことにもこだわらない」という作者の姿勢はおもしろい。
けど、「お金になるから書いている」「書けと頼まれたから書いている」との作者のスタンスは、あまりよろしくないなあ。そこは文筆家としてちょっとこだわってほしいと思うけど。
Posted by ブクログ
他の作品でも思ったけれど、前書きにある通り、本当に調べたりせずに思いつくまま書いてるんだろうなぁ。(それを楽しんでいるので良いですが)
もやっとしているがそれが人間。
それを強みにするくらいがよいのかもしれない。