森博嗣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
犀川&萌絵シリーズの完結編(?)なんだろうなあ。英語の副題からもわかるようにシリーズ第一作『すべてがFになる THE PERFECT INSIDER』の続編である。長崎のヨーロッパ風テーマパークを友人たちと訪れた萌絵の前で起こる不可思議な殺人事件。すべては『F』の事件後に姿を消した天才エンジニア真賀田四季博士の手によるものなのか?
例によって大掛かりなトリックを堪能できるところはシリーズ末尾を飾るに秀逸この上なし。以前から気にしている人間関係のほうはどうかというと、どうなんでしょう?結論づいたようにもそうでないようにも読むことができますね。完結などと言わずにどこかでシリーズ復活してほしいものですが……。
ところで、今回はなぞなぞが多出していますが、みなさんすんなり解けましたでしょうか?ぼくは素直にだまされて喜ぶタイプの読み方なのであんまり気にしないのですが。「A・E・H・R・Tでできる文字列」なんてのは面白いですね。どこかに原典があるのでしょうか?それともすべて作者の頭の中からなんでしょうか?
それと最後にもうひとつ、確認したわけじゃないんですが、今回の各章冒頭にひいてあるのは、シリーズ各同じ数字の巻で登場人物たちが述べた言葉なんでしょうかね?それぞれ誰の台詞か探してみても面白いかと思いつつ、きっとやらないでしょう。 -
Posted by ブクログ
約10年ぶりに森博嗣作品を読んだ。
昔好きで、いろいろなシリーズを読んでいたのが懐かしい。
本書はシリーズものではなく単独作品で、独特のクセが少なめな印象。
事件は進んでいくものの、なかなかスッキリしない展開が続き、最後に一気に駆け上がる。
ただ、細部は明かされない部分もある。
また、たまたま遠藤周作を読んだ直後だったので、神に対する考え方の違いが印象的だった。
この作品では、神は愛する存在であると同時に、畏れ多いものとして描かれている。
私も遠藤周作を読む前まではそういうイメージを持っていたけれど、神は共に悲しむ、誰にとっても近い存在だという遠藤作品の考え方が好きになった。
一方で本書の神は、決して慈悲深い存在として描かれておらず、むしろ怖い。
その考え方が本書の雰囲気を引き立てていて、面白く読み進めることができた。