森博嗣のレビュー一覧

  • 女王の百年密室 GOD SAVE THE QUEEN

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    迷い込んだのは、罪も罰もなき箱庭の楽園

    森博嗣さんの作品を読み進めていく中で手にした本作品は題名に「密室」とあるところからいつものようなミステリー作品だと思って読み進めていたけど、どちらかというとSF系箱庭の中での思考実験のような要素も感じた。

    罪も罰もない言わば理想郷のような街に迷い込んだ主人公が立ち向かう殺人事件のような事件も、トリックというよりは何を信じているのかといった、何を事実として受け止めているのかといった「思考」や「感情」といった面の話が繰り広げられており、ミステリーだとずっと思って話を読み進めていると拍子抜けや狡さを感じるかもしれない。私は途中からとりあえず今の私たちが存在している世界の常識とか考え方とかそういうのを取っ払って読もうと思うとそれは良い読書体験だった。

    話の中での中心と周縁の理論としても、箱庭といった中心の平穏を保つために必要な暴力性があり、そしてまた暴力性はその中心の中の一つ次元が違う崇められている存在や、または周縁の存在として来た外部からの異物によってなされるところも構造としてスッキリしてたし、話が一定の目処が立ったとき、その「異物」の結末をどう描くかといったところに
    「SFらしさ×理系ミステリ」の良さを感じた。

    実際の社会としても取り上げられているようなコールドスリーブをこのように読み物としての形に落とし込んでいるところ、世界は自由意志ではなくある意味で機械のような信号の受け渡しの一つであるがそこに「主観性」を見出すことが、この世界への自分の見出し方とするのであれば、私たちの世界の見え方もまた変わり、そして深まるのだろうか。

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    2026年08月03日
  • 冷たい密室と博士たち DOCTORS IN ISOLATED ROOM

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    前作よりも読みやすかったように感じた

    犀川と喜多
    この二人の関係性もつかず離れずだけど
    お互い助け合っている様子などがたまに見て取れるのが
    良いなと思った

    犀川が喜多に頼んで見せてもらった実験
    その時に起こる事件
    読んでいるとこねくりまわされて難しく考えながら読んでいたけど
    解決を読みながら犀川の言ったことを考えていくと
    ものすごく納得して
    それを踏まえたうえでもう一度読みたいと感じる

    そして
    続きが気になる…気になってしまう……

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    2026年08月03日
  • 静かに生きて考える Thinking in Calm Life

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    自己啓発的ではなく、自分はこう考えている、という視点。それが説教くさくなくて読みやすい。こういう生き方に憧れる。

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    2026年07月30日
  • 詩的私的ジャック JACK THE POETICAL PRIVATE

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    ネタバレ

    今回もトリックには気づかなかった。結城稔や付き人が怪しいと踏んでいたが、想定が何度も書き変わった。犯人候補が殺されるなど展開がドラスティックで、後半は「一体誰が?」と読んだ。

    犀川の思考回路はそもそも常人の域を超えているのかもしれない。
    萌絵が毎回危険な目に遭うのも本シリーズのお約束になっている?と感じた。犀川との距離感が少しずつ縮まっているのも読んでいて楽しい。

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    2026年07月26日
  • 静かに生きて考える Thinking in Calm Life

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    早々に仕事を辞め、人間関係を断ち、自分のペースで人生を楽しむ豊かな生活。庭園鉄道の作業を軸として綴られる森氏の生活に、「豊かさとは何か」や「人間が本来すべきこと」を教えられる。
    「お金を十分稼いだからできるのだろう」と批判する人もいるだろうが、森氏の生活レベルまでは望まないまでも、そのように生きられないのはどうしてかを考える必要があるのではないか。日本の風潮か?政治の問題か?それとも…。
    世の中に諦観しているようにも感じるが、森氏の視点は、私たちが普段気づかない事柄に目を向けさせると同時に、絶対的な正しさということはないことを教えてくれる。

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    2026年07月26日
  • そして二人だけになった Until Death Do Us Part

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    事件が起きれている最中は、面白くて、続きが気になって、どんどん先へページを進めていった。
    やっぱりミステリーって面白い。そんな感覚だった。しかし、最後のどんでん返しの部分で、ん?全ては1人の頭の中で行われていた妄想(多重人格を操ることで作り上げられたストーリー)だった、ということ?と、これまでの事件の部分は何だったんだっけ、という気持ちにも。
    それも含めて、どんでん返し、には驚いた。

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    2026年07月25日
  • χの悲劇 The Tragedy of χ

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    とても面白かった。
    でも、何故これがGシリーズなんだろう?
    と思いながら読んでいたけれど、最後に
    あぁ、だからか!
    と納得した。自分には四季シリーズは一部を除いてイマイチだったので、とても楽しめた。
    もっと早く読めばよかったかな、、、。

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    2026年07月22日
  • お金の減らし方

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    なんか…いけ好かない。(笑)
    言ってることはわからないでもない…いやわかる。けど、あまりにも言い切っているところが多いように感じて、それって視野が狭くなってるだけでは?周りの人が我慢してくれた上で成り立っているだけの持論では?と思ってしまったり…。
    ただ逆にそれが、それはもっとこうなのでは?とか、自分で言えばもしかしたらこうなのでは?などと考えさせられるきっかけになるというか。
    なんとも複雑な気持ちで、良い本です。(笑)

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    2026年07月19日
  • 本質を見通す100の講義

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    森博嗣だなぁ、以上!という感じの本。森博嗣読む人しか読まないだろうしそれ以上の期待はないし期待通りである。

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    2026年07月17日
  • 歌の終わりは海 Song End Sea

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    ネタバレ

    加部谷がプリンを食べているだけで、微笑ましい。
    どうか元気に過ごしていてくれ。

    自殺がタブーでなくなって、法律として認められるようになったら、幇助の罪がなくなるのか。
    それは大きい気がする。望まれて手伝ったなら、良いことをしたともいえると思う。

    作中で触れられていたような、薬を飲んで眠っている間に死ぬことができたら良いのにって、みんな一度は思うだろうけど、簡単に手に入ってしまったら世界は大混乱で、悪いことをするだけして、死んで逃げる人が続出する可能性も出てきてしまうから、むずかしい。
    本当に苦しんでいて、1年後も気持ちが変わらなかったら……とかなら、ありかな。
    そのような方法があることは救いになると思う。

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    2026年07月13日
  • 銀河不動産の超越 Transcendence of Ginga Estate Agency

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    サラッと読みやすい。

    10年ぶりに森博嗣の本を読んだけど、森博嗣ってこんな感じだったなぁと思い出した(笑)
    私はこの感じ好きです。

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    2026年07月13日
  • 六人の超音波科学者 Six Supersonic Scientists

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    理想を追い求めた「嘘」は、いずれ綻びを生む

    Vシリーズの中の今作品は探偵役の紅子さんの「科学者」としての考え方や佇まいを存分に生かして、容疑者や被害者となっている「科学者」たちにどのような推理を、どのような解釈をするのかというところが見どころであると思う。

    殺害方法についてはどちらかというと古典的でわかりやすく、「誰がやったか?」がわからなくても、「どうやったか?」や「なぜやったか?」ということは導き出しやすいと思う。こういった計画的な殺人においては、計画段階と実施段階における、周りの人や状況の変化に伴うリアルタイムでの変更の意図を読み解けば自ずと導き出しやすいと思われる。

    今作品はどちらかというと紅子さんが解きほぐした真相に対して、紅子さんが容疑者、犯人に対して返した「事件の解釈」がとても「科学者」としての一面がありつつ、とても品のある導きであったように感じた。

    解説で志らく氏が述べられているようにこのシリーズはとても品がある。キャラクターのアイコンは女装をする美少年、完璧そうな美女、ドジっ子っぽい刑事とかという現代劇に合わせたもの。
    それに対してその人物像をセリフや行動で肉付けする際に、品の良さを与えるようなセリフや行動で示している。
    最近のとにかくバズればいいとかの過激かつ消費的な言動ではなく、深掘りをして読み手に染み込ませていく、時間をかけて読み手の中にキャラクターを描いていく。
    そんな現代にはあまりない「余白」かつ「余力」、「余裕」がこのシリーズをより深めているんだなと思った。

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    2026年07月12日
  • 悲観する力

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    わりと心配性、考えすぎと言われることが多いので、この本を読んでたら自分を肯定してもらえているようでほっとした。

    【印象に残ったフレーズ】
    p.30-p.31 人間は、機械などよりもはるかに不確定だから、信じていたのに裏切られる、という場面が頻繁である。そもそも、信じていたのが勝手な思い込み、つまりは観察不足による見込み違いなのである。詐欺のように、本当に相手が悪い場合も稀にあるけれど、多くの場合、そうなることを予測できなかった自分の落ち度と捉えるのが妥当なところだろう。

    p.222 絶対に失敗しないと言いきれることが、自信ではない。やれることは全部やったと言いきれることが、自信である。

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    2026年07月11日
  • そして二人だけになった Until Death Do Us Part

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    ネタバレ

    な、なんだって…!?そんなこと言ってなかったじゃーん!(笑)森博嗣氏の作品にはいつだってこういう気持ちにさせられる。小難しいけど楽しかった!

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    2026年07月05日
  • 面白いとは何か? 面白く生きるには?

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    数年前の著書だけれど、こうなっていくの予測が当たっていて、人間の行動は予測可能なんだなと再認識させられる。推し活とかもあるけれど、外側に見せる意識が出過ぎている最近の感じはやはり違うと思った。本当に面白いものは孤独に楽しむことにある。自分は孤独であることも楽しむことも1人でいいと思うのでブレずに生きたいと思った。生きる意味が1番納得できた本。

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    2026年06月28日
  • つむじ風のスープ The cream of the notes 13

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    森博嗣の作品は実は1作しか読んだことがない。「喜嶋先生の静かな世界」だけ。数ある有名作のなかでなんでこれ、と言われそうだけれど、かれこれ10年くらい前のことなので自分もよく覚えていない。あらすじが面白そうだったのかな。
    でもユニークで衝撃的な作品だったことは覚えていて、住む場所を何度か変えても、本棚にはずっとこの本を残している。

    近頃はエッセイを読むのが好きで、色々な人のエッセイを読むようにしている。恥ずかしいことに森博嗣のエッセイシリーズがあることも、しかももう13作目ということも知らず、本屋でたまたま目に入り何も考えずに買った。

    難しいことを考えていそうなイメージはあったけれど、こんなことまで考えて過ごしているのか、と凡なる自分にはただ感嘆するしかなかった。ニュートラルとも違うし、フラットとも違う不思議な考え方だ。
    (著者曰く、よく書かれるという)「上から目線」とは思わなかったけれど、主語がデカいなと思うことはあったかも?しかしながら嫌な気持ちになるわけではなく、そういう考え方もあるか〜と新たな視点を得られた。

    印象的だったのは70近い森博嗣が「最近になって自分のことがようやく分かってきた」と書いていること。これだけの人でも70年近く生きてそう感じるのかあ、と半分以下の年齢の自分が勝手に元気付けられた気がする。

    思っていたようなエッセイではなかったし、正直内容は気楽に読めるものではない(難解)ので過去のクリームシリーズをすぐに読めるかというとそうではない、が、いつかは読みたい。

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    2026年06月28日
  • 夢・出逢い・魔性 You May Die in My Show

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    Vシリーズの四作品目はテレビ局の公開撮影の最中に起こる殺人事件、登場人物の1人の練無さんに焦点を当てたお話。個人的には今までのVシリーズの中では一番読みやすく感じた。

    小説ではありがちな主要キャラの深掘りをするにあたり、練無さんの「キャラクター性」を生かした推理の筋道にしているところは推理小説としてはとてもよく単純ではあるが練無さんのアイコンを軸に犯人を絞っていく過程がなるほどなと思った。

    犯人の独白が小説内に多いことからも犯人像を絞りやすくしているのかなと思いつつ、それが罠であり思いっきりミスリードされた。はっきり言っちゃうと犯人が判明した時の意外性のところには突っ込んではいけないかもしれないが、それに対してお釣りが来るほどの「論理性」と「動機の恐ろしさ」があったように思える。

    森ミステリは動機の面に哲学性が高くあり、そこに共感ができるかと言ったところで賛否両論がある作品が多い傾向にあると思うが、作者の行いたい実証実験としての推理小説だとしたら、これは共感するというよりも、そこに含まれる作家性を読み解き、今回のテーマを読後に考えた方が良いと思った。そう思えば確かに人間誰しもがその人なりの仮面をかぶっているのだな、そしてその仮面が「自分軸」なのか「他人軸」なのかがその人の生き方に影響があると感じた。

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    2026年06月21日
  • 彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?

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    AI研究者ハギリは謎の襲撃から逃げ切れるか

    Wシリーズ第1巻。がっつりSFでした。某博士も出てくるなんて熱いわ!人間とアンドロイドが共存し生命が死ななくなった世界。これ10年前の本なのよね、森さんの未来予知に驚愕。相変わらず会話が絶妙で素敵

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    2026年06月20日
  • 新装版 ナ・バ・テア None But Air

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    スカイクロラのがすき。まぁ、クサナギも色々性の葛藤とかあるよね。でも、飛んでる時が楽しそうでいいね。クサナギの生立ち本。

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    2026年06月20日
  • 新版 お金の減らし方

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    誰に見せずとも
    本当に自分が投資したいものを見つめ直す
    きっかけになった。
    確かに、作者の言うようにsnsへ投稿することで段々と自分のしたい事が歪んでいったように思う。
    しかし、自分探しのきっかけとしてのsnsは非常に便利だと思う。見る専用にしていきたい
    新しい発見を試すかどうかは他人からの反応関係なく、自分の直感を大事に。
    思い出は自分の心に残すのが1番価値がある。

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    2026年06月14日