森博嗣のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
その存在は何により「定義」され、何者によって「観測」されるのか
S &Mシリーズを2→5→3という順番で読んでいる私は作者にとっては想定された展開では読んでいない厄介者かも知れないが、今作品もまた他作品にはない、「どうやって」の面白さが存在した。
今回はどちらかというと「消失トリック」について、皆が「観測」している「事実」と反する出来事が起きてしまったことに対する謎解きがメインであった。
ミステリー小説をいくつか読むと「困難の分割」であったり「誤認識」であったりといった手段で
「事実」としてはあることを「認識」の歪ませや、時間、条件、複数人といった仕掛けにより可能とすることが多いた -
Posted by ブクログ
前書きで、「つ」ではじまるエッセイシリーズと書いてあって、なんだそのシリーズ⁉︎となった笑
表紙の謎の物体がとても可愛い。
突然始まる日本語の文法解説、勉強になった!
虎穴に入らずんば、からの虎穴に入るルンバ、ウマい笑
「好きなことをしていれば、お金はかからない。好きなことがわからない人たちが、宣伝に釣られてお金を貢いでいるらしい」
「人生の負け組といった言葉が出てくること自体、人生が勝負だと思い込んでいるからだ。勝負だと思った瞬間に勝ち負けが生じる。ここから、負けてしまうのは勝ちたい人だ、との道理が導かれる」
「人は群れたがる、安心安全のために。しかしその結束力はいずれ排他的な方向性を持ち -
Posted by ブクログ
ネタバレ女史の行動原理は何度聞いても腑に落ちることがない。自分達とはあまりにも違いすぎて、3重もの密室を破って外に出てしまったのは何だかパンドラの箱が開けられてしまったような取り返しのつかない空恐ろしさを感じてしまう。
しかし本作が三十年近くも前に執筆されていたことにはやはり驚いてしまう。今でこそリモートワークも一般的になったが、それが根付いたのもコロナの流行ありきだ。こうして見ると技術的にはずっと前から可能だったのについ5年程前までそうはならなかったことを思うと、コロナが無ければ今もまだ出社が当たり前の企業が大多数でリモートワークなんて知らない人も多かったのだろうなと思う。こうした先見性のある物語を -
Posted by ブクログ
【2026年49冊目】
物語は視点を変えて、四季を紡ぐ。S&Mシリーズでお馴染みの西之園萌絵と犀川創平に、真賀田四季の影が忍び寄ろうとしていた。表舞台から姿を消した彼女に導かれると同時に二人の仲も少しずつ進展していき――?! 真賀田四季の物語、秋。
今作で、真賀田四季はほとんど出てこず、これまでのシリーズに出てきたキャラクターたちが登場します。犀川と西之園の登場は読者にとって何より嬉しかったはずですし、Vシリーズの二人も然り。登場人物の関係性が進展していたりとか、クロスオーバーしたりするのを見れるのはファン冥利につきますね。
ここで終わらないのが、森博嗣さん。まだ冬が残っています。