森博嗣のレビュー一覧
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初めて森博嗣の本を読んだのは10代のとき。
彼は、今まで考えたこともない世界の見方をしているひとで、夢中になった。崇拝に近い感情だったと思う。彼に会えたらどうしよう、何て答えれば、彼に「近い」と思ってもらえるんだろうと考えていた。同調したかった。というよりも、森博嗣という存在に完全に捕食されてしまいたかった。
20代になると、森博嗣に認められたいと思うようになった。「近い」ではなく、「このこ、やるな」と思われたくて、色々考えた。と同時に、「どこにでもいる平凡なつまらないこ」と思われたらどうしようと戦々恐々の思いだった。
30代になった今、もっとニュートラルに森博嗣と(あくまで私の中での、だが) -
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森博嗣の『100の講義』シリーズ3作目『素直に生きる100の講義』
書きたくて書いているのか、書かされているのか分からないけども、森博嗣の思考に触れることができるのはファンとして嬉しい。
森博嗣って、真っ直ぐにひねくれている感じがする。
タイトルは「素直に生きる」なんだけども、甘ったるい素直さではない(ことはファンは重々覚悟していると思う)。
もはや、いたぶられたくて読んでいるような・・・、Mっ気というか・・・、そんなのを期待して読んでしまう。
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【内容(「BOOK」データベースより)】
人気作家が語る「ひねくれた世界」の正しい生き方。思い通りでなくて -
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『嘘で固めることは、真実で固めるよりも、ずっと才能が要求される。一番簡単なのは、嘘と真実をよく掻き混ぜて硬化させる手法である。』
「よくわかんないけど、まあ、でも、将来性はないみたい」
「将来性なんて、たいていのものにはないよ」
「研究の?」
「いや、研究以外でも」
「踊るロボット目当てで並んでいるみたいだけれど、どうして? ー だって、どう見たって人間が踊った方が凄いでしょう? 人間よりも劣っているロボットじゃあ、話になんないわよね」
「超観覧車、乗りたぁい」
「超は副詞だから、観覧車超乗りたい、と言わないと駄目だよ。超観覧車っていう、もの凄い観覧車があるのかって誤解されるよ」
「その -
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単行本が出版された時に、手に取って迷った末に買わなかったこの本『実験的経験 Experimental experience』が、文庫版で出たので購入。
本のジャンルを設定することに意味を感じなくなる本で、読めば読むほどタイトルの意味が身にしみる。
人に勧めるかと言ったら・・・勧めないけども、読んで楽しめたのは間違いない。
逆説的に提示される文章の構造や小説の形態の定義みたいなものを確認できた。
こんだけ縛られた条件で小説を読んでいたんだと痛感。
あとね、回収されない駄洒落があるんだけども、もしかしたら回収可能かもと思うと面白い。
ちりばめられた駄洒落の解釈が今後もネットで話題になるかもし -
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森博嗣さんのエッセイ。
見開きで100講、テーマに沿って章立てされているかたちのものでシリーズ2作目。
この手の執筆は大変とのことだが、ぜひ続きをとお願いしたい。
森さん本人も言っているとおり1作目の時ほどの
感動はないかなという感じはしましたが、
相変わらずどれもうんうんとうならされたり、
納得させられたりしてよかった。
とくにお気に入りは81、82講はまさに大切だと思っていたことだったので、それを文章で読めたこと、
それがわかりやすく発信されていることがうれしかった。
81講のタイトルがすごいインパクトなのだが、
つまるところ教育、子育てとはそういうことなのだと内容を読んで改めて認識でき -
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『事実とはこうしてあとから形成されるものだ。しかし、人の心の中の、そのときどきの葛藤は、二度と正確に再現されることはない。たとえ、本人の口が語ったとしても、その言葉は明らかに虚構である。理由も動機もすべて、光が当てられたときに現れる影に過ぎない。光の当て方によっては、影はどちらにも現れ、形の歪み方も変わり、幾つもが同じ時に現れることさえある。そんなものなのだ。ただ、それがあった、存在していた、ということを仄めかしているにすぎない。人が事実と認識している概念は、その程度のものだ。あるいは、ないに等しい、といっても良いだろう。』
Gシリーズは海月くんがキーマンか。伏線が多くて続きが気になる!
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Mシリーズ(水柿助教授シリーズ)の第2弾です。
この第2弾は、水柿君が小説を書いて小説家になる過程のお話です。
作中では、これは水柿君の物語の小説だと言ってますが、もはや森さんのエッセイてしてしか見れないですね。
いや、でも水柿君が小説だと言ってるので、やっぱり小説ということで(笑)
私的には前作よりも好きです。おもしろかった。
前作『~日常』は、常日頃考えてることをただただ文章にしたっていう印象だったんですが、今作は小説を書き始めて、デビューして、人気作家になってという過程が分かるので読みやすかったです。
水柿君(森氏)はやっぱり天才というか、変わり者というか、すごいなーと改めて思いました -
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ネタバレ森博嗣さん独特の言い回しが、かなり好きだ。例えば、
『神経が鈍感にデザインされている』
柔らかく、しかし淡々としているように感じる。
本書にも、随所に散りばめられている。
さて内容は、
クラスメイトの死と、一枚の鉄のプレートから話が始まる。
礼拝堂の清い白いイメージから、土の暗い黒いイメージへの変移が面白い。
登場人物たちの話し言葉も違和感がなく、読みやすい。
かなり好きな部類だ。
佳境の短文が、主人公の思考や行動と連動していて緊張感があり、次へ、次へと掻き立てられるものがあった。
森博嗣さんの文章が読みづらいと感じた方は、こちらを読んでみると良いと思う。
高校生が主人公なので、共感する部 -
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初の文庫初出し本
この感じで行けばあと1,2年で初出しが電子書籍というものになりそう。
つぶやきのクリームの第二弾にあたる作品
構成は思いつくがままの100編というもの。
内容については、変な話とくに語れることもなく、
というのも相も変わらず森博嗣さんらしい物言いがつまっていて、
自分はそれが好きなのだと再確認するばかりだったからである。
読んでいて思いついたのは、
この中には実践したいと思う理(ことわり)がたくさんつまっている。
けれども、実践し難い、実践不可能と思ってしまう自分がいるのは確かだ。
それは自分一人で実践するとまわりから顰蹙をかうし、などと考えてしまうからである。
それは -
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哲学者 土屋 賢二と小説家兼某国立大学工学部助教授 森 博嗣の対談本
タイトルは、哲学の名言「人間は考える葦である」(パスカル)と、森博嗣の代表作(兼デビュー作)の「すべてがFになる」からきたものだろう。
土屋 賢二の自虐と森博嗣の冴えた常識はずれの対談で、瞑想した対談。土屋 賢二の一貫したダメっぷりはいつものエッセイ通りなのだけども、森博嗣の饒舌ぶりはエッセイとは違って興味深かった。
森博嗣が土屋 賢二に小説の書き方をレクチャして、ふたりでそれぞれ短編小説(ミステリィとミステリ)を描くという体になっている。
土屋 賢二も小説は見事にダメで、おそらくこれはダメなものの集大成/具現化という