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Posted by ブクログ
「ミステリ」に分類したが、この本の主眼は
ミステリ成分にはない、と思う。
割と早い段階で犯人分かるし(^ ^;
それよりも、ハードボイルドで洒脱な
登場人物達の会話を楽しむのが心地よい。
古き良き「探偵小説」という感じ(^ ^
ピート・ハミル的な?(^ ^
森氏の文章は、リズム感がものすごく強調されている。
平常部分はわりとゆったりとしたテンポで、
珍しくウキウキするシーンではアップテンポになり、
最後の空港に向かうシーンの激しさがあって、
最後の虚脱した「無音」のシーンがとても生きる。
もちろん、登場人物の魅力や校正の緻密さなど、
森氏らしいきっちりとした作風は健在。
その上で、「すべてがFになる」で見せつけられた
「天才の脳内の回路のつながる速さ」に通ずる
リズム・テンポの自由自在さが心地よい。
「読んでて気持ちいい」一冊でした(^ ^
文庫版巻末の杏さんの解説もグッド(^ ^
Posted by ブクログ
どうも、人間という生きものは、満足を求めすぎるのではないか。癒される時間、リラックスできる時間を求めすぎる。優しさや静けさを求めすぎる。しかし、本当にそれらがそんなに大事なのだろうか。もっと不安定な、もっとどきどきするような時間の方が実は大切なのではないか。そんなことを、考えたりする。
翌日は土曜日。週末は、仕事をしないことに決めている。特に、仕事よりも面白いことがあるときは、しないことに決めている。これは、平日でも同じだ。
子供の頃、学校へ行っている頃は楽しかった。ううん、もっと小さいときは、もっともっと楽しかった」
「何が楽しかった?」
「えっと、わからない。覚えていないわ。何だったんだろう。でも、一日がとても楽しかった。楽しかったことだけは覚えているの」
「大人になるとね、つい、何が楽しかったのかって、分析してしまうんだ」
「そう。僕は車を運転するのが好きだけれど、どうして好きなのかなって、理由を考えてしまう。それで、エンジン音が好きなんだ、この空冷の音じゃなければ駄目なんだって、どんどん拘っていくんだよ。本当は、ただ、ぼんやりと楽しいだけなのにね。そうやって、理由を探してしまうから、自分を限定して、突きつめていく、追いつめていく」
「考えすぎなのね?」
「誰でも、きっと考えすぎだと思うな」
早朝、目が覚めると、ベッドで本を読むのだ。理由をきいたら、太陽が出ているのだから、使わないともったいない、と笑った。
調べものをして、それを自分なりに整理し、誰が読むともしれないのにレポートを作成する、そんな地道な作業が僕は好きだ。
なにが起こっても、地球は止まらない。時間も止まらない。
何一つ終わるものはない。
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小説・文芸
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