森博嗣のレビュー一覧

  • レタス・フライ Lettuce Fry

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    森 博嗣の短編集。
    短編集と言っても、他シリーズとの関連も深い物語がある。
    明確に登場人物の名前が出ていない久手も、「あぁ、これは、あのシリーズに登場するあの人の物語だな」と言った具合に・・・。

    そして、やはり、謎解きの答をワザワザ記していないのもよい。

    ■『ラジオの似合う夜』
    Vシリーズ、あるいは四季シリーズを読んでいたら分かる筈だが、それらを読んでいなくても、ミステリとして、楽しめる。
    ラジオって・・・そうか、なるほどな!

    ■『檻とプリズム』
    物心ついたときから檻の中で暮らしていた(ことに気がついた)少年の物語。
    比喩を比喩として記さずに、人間の成長について描かれている。そして殺人の

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    2012年07月18日
  • 森博嗣のミステリィ工作室

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    S&Mシリーズ読破後に食後のコーヒーとして。目次は「ルーツ・ミステリィ100」「いまさら自作を語る」「森博嗣の多重な横顔」ということで、所謂ファンブックというかボーナスな本なわけだけど、普段の氏からすると明らかにサービスしすぎで、大変素晴らしい。特にルーツ〜は、普段はミステリについてクールな氏がこんなに饒舌に語っているというだけで驚きだけど、「らしさ」が感じられて納得。好きな部分がはっきりしてるんだよな。どの作品もすごく読んでみたくなった(実際何冊かもう買ったw)。森ファンなら絶対押さえておきたい一冊。

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    2016年01月17日
  • 数奇にして有限の良い終末を I Say Essay Everyday

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    森博嗣が1996年から2001年まで、自身のホームページ上で
    毎日休むことなく書き続けた日記を書籍化したシリーズ、
    「I Say Essay Everyday」の最終刊。

    まえがきで森博嗣自身も書いているが、
    このシリーズは価値が非常に高いと思う。

    まず、エッセィとして単純に面白いことは確かである。
    実際、この日記がホームページ上で公開されていた当時は、
    そのユーモアあふれる文章をただ楽しんで読んでいた覚えがある。

    だが、この日記の価値は他にもある。
    日常の出来事の記述の間にちりばめられた、
    新しい発想、考え方、視点、切り口の数々。
    それらを非常に純度の高い状態で吸

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    2012年05月07日
  • ゾラ・一撃・さようなら

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    どうも、人間という生きものは、満足を求めすぎるのではないか。癒される時間、リラックスできる時間を求めすぎる。優しさや静けさを求めすぎる。しかし、本当にそれらがそんなに大事なのだろうか。もっと不安定な、もっとどきどきするような時間の方が実は大切なのではないか。そんなことを、考えたりする。







    翌日は土曜日。週末は、仕事をしないことに決めている。特に、仕事よりも面白いことがあるときは、しないことに決めている。これは、平日でも同じだ。






    子供の頃、学校へ行っている頃は楽しかった。ううん、もっと小さいときは、もっともっと楽しかった」
    「何が楽しかった?」
    「えっと、わからない。

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    2012年05月11日
  • 笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE

    購入済み

    面白い!

    ミステリーに哲学的要素がはいり、
    本当に面白かったです。

    謎がいくつも絡み合っているので、
    あらためて読み直したくなる作品。

    ミステリーですが、
    横軸には淡い恋愛があり、
    シリーズものなので
    キャラクターたちの恋の行方も気になるところ。

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    2012年04月14日
  • ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven

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    ノベルズ版が出たので買った。
    戦闘機に乗るために人工的に生まれた人間の話。
    森博嗣の小説の中でこの主人公の草薙水素が一番クレイジーだと思う。

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    2012年04月08日
  • アイソパラメトリック

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    ネタバレ

    森先生が撮影をした写真に超短編があわせてある作品。

    超短編であるので、サラリと読むことができるが
    内容が深いものもあり読後感は文庫の薄さから
    考えられないぐらいにありました。

    また、写真に一つ一つタイトルがつけてあるが
    そのつけ方もとても森先生らしさが出ていると感じました。

    森博嗣作品が好きな方にはオススメです。

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    2012年03月25日
  • 魔的

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    森博嗣(もり ひろし)唯一の詩集。

    もともと、森博嗣の小説は詩的な要素が滲み出ているように思う。

    僕の森博嗣のイメージは、ほぼ「スカイ・クロラ」で固定されている。
    純粋で静かで、無駄がなく飾りがない。心にスッと這入り込んでくる感じだ。

    中原中也のイメージもそうなんだけど、詩的に類似した匂いがする。

    森博嗣らしいコトバとテーマ
    対象の観察、自己の観察…広がってゆく感じと、収束してゆく感じと。

    お気に入りの一冊に登録だな。

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    2012年03月24日
  • 的を射る言葉 Gathering the Pointed Wits

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    本の題名にあるように、内容は、的を射ていると思うものや、よくわからないものもあった。
    私は、読んでいておもしろかった。

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    2012年03月28日
  • 自由をつくる 自在に生きる

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    ネタバレ

    自由とは何かを考えることは、自分がどう生きたいかに通じる。
    学生だけでなく、今の自分の生き方に疑問を感じている人におすすめしたい。

    自己分析をして行動、ブログなどのメディア社会や他者に流されない、飽くことなくよりよい自分を追求する。説得力ある内容で、あとがきラストの一文が明快。読んでよかった。

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    2019年05月25日
  • 議論の余地しかない A Space under Discussion

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    再読2冊目。この本は作者の著作から文を切り出してコメントと写真を追加した文集。巻末には糸井重里さんのコメントあり。
    これは実際に目で見ないと良さはわからないので個人的お気に入り文を一つ引用。
    「天才は計算をしても答えを出さない。彼らは計算式そのものを常に持っている。我々は答えしか持たない。これが天才と凡人との差です。」
    ーなににつけても、反対か賛成か、好きか嫌いか、を決めようとする。どうして決める必要があるのか。反対の時も賛成の時もある。好きなところも嫌いなところもある。ありのままに受け入れることがなぜできないのか。つまりは煩わしいから、決めてしまいたいのである。

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    2012年03月05日
  • 森博嗣の半熟セミナ 博士、質問があります!

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    博士と助手の会話とカラーイラストで、科学問答×60がわかりやすく解説してあります。
    科学が苦手、またはその類の本を敬遠しがちなひとでも、森先生の語り口にはまりこんでしまえばスルスルと読めること間違いなし。
    自転車が倒れないのはどうして?ナイフとガラス、どちらが硬い?など、身近でちょっぴり気になるナゾや、「四次元」や「真空管」、「非破壊検査」などといった専門的なテーマも取り扱われ、硬い口調で語られることの多い『科学』をこの本で覗き見ることができます。
    あっ、もちろん著者の森先生は工学博士。本当に多才な方ですね…

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    2012年02月28日
  • 自分探しと楽しさについて

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    ネタバレ

    自分とは何か、楽しさとは何かを考えること、考えすぎないこと。他者を尊重することについて作者独特の言い方で書かれており、この人にしか書けないと思わされた。
    すべてが正しいとは思わないが、良いと思った言葉は自分の糧にしたい。
    また、そういう言葉に付箋を貼りながら読んでいたら付箋だらけになった。

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    2019年09月28日
  • 創るセンス 工作の思考

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    著者,自らの工作体験に裏付けられているところが良い.
    ものを作る楽しさは,教えられるものや覚えるものではなく「目覚める」ものである.

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    2012年02月05日
  • 黒猫の三角

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    森博嗣のミステリ、Vシリーズ1作目のコミカライズ。
    森博嗣のミステリをコミカライズした作品はいくつかあるが、私は一番コレが好きだ。非常に個性的なキャラクターばかりだが、イメージ通りにデザインされていて画面の見せ方も上手い。緻密な絵柄に定評のある皇なつきは非常に『当たり』だと思う。

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    2012年02月02日
  • 創るセンス 工作の思考

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    著者は気鋭のミステリー作家、建築工学専攻の元某国立N大助教授。

    本書は工作が大好き過ぎて家の庭に鉄道や自動車、ラジコン飛行機を作ってしまう森氏が、「もの作り」の精神について説いたもの。著者の本はこれが初めてでした。端的で明瞭な文章によって、今まで眠っていた好奇心が目覚めた気がしました。

    過去、現在、未来において「もの作り」に関心がある人間が読むとそのセンスや考え方に共感すること請け合いです。しかし本書は工作好きの人間だけが読むに値する本ではありません。何故なら多くの場合、読者各々が興味のある分野は「もの作り」と共通のセンスが存在するからです。例えば、「執筆」と「工作」です。

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    2012年01月29日
  • ZOKUDAM

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    Zシリーズの第二弾。

    ロボット対戦ものを、ある意味リアルに描いた物語。
    このシリーズは一貫して、意味/無意味を考えさせられる。
    あり得ない世界を現実に持ち込んだあり得ない世界。

    非常にクダラナイ物語の中に、妙にシリアスなメッセージが込められていたり、滑稽であったり、皮肉であったりするところが魅力。

    「世の中に存在するどんなものでも、明日で終わりなんてものはないよ。」

    「目的が個人的なものから社会的なものに近づくほど、最適の道筋へ自動的に導かれるように設定される。それがテクノロジィというものだ。」

    「人間(の形)は戦いに向かないってことですよ」

    こういう言葉が、クダラナイ文脈の中でサ

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    2012年01月20日
  • ZOKU

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    森 博嗣(もりひろし)の「ZOKU」シリーズの第1作。

    「ZOKU」シリーズはいまのところ、
    ■ZOKU(ゾク)
    ■ZOKUDAM(ゾクダム)
    ■ZOKURANGER(ゾクレンジャ)
    の3作となっている。

    僕は、現在のところ最終作となっている「ZOKURANGER」を先に読んでいて、非常に深い感銘を受けた。

    そして、この度シリーズ第1作目の「ZOKU」を読んで、やはり共通して感じたことは・・・

    くだらなぃ〜!!!
    非常〜に、くだらない!!

    とるにたるかたらないかのギリギリのラインでの物語だ。
    ミステリー作家と言う肩書きを持ち、「スカイ・クロラ」の森博嗣だからこそ、こんな真逆のことを書

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    2012年01月16日
  • 森博嗣のミステリィ工作室

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    森先生が出来るまでの片鱗が味わえます。
    なんでも出来ちゃう人ってのは、センスという幹から枝葉が伸びてるんでしょうねえ〜とため息をつきながら。
    私もセンスを磨こうと思いました。
    森先生お薦めの本が100冊も紹介されていてラッキーです(ミステリ?ばっかりですけど)。
    そこから新たな読書が始まる。これぞ本を読む醍醐味です。
    そして、いつかは一人にだけでもいいから、読んでもらう側になることを夢想しつつ、また本を読むのでした。

    ナインストーリーズは「エズミに捧ぐ」が、最高にぐっときました。

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    2012年01月26日
  • 議論の余地しかない A Space under Discussion

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    改めて森氏のセンスが好きだと思った。
    シンプルにテーマを伝えてくれる感じがすごく好き。
    タイトルも大好き。
    解説の"森先生は"消費の達人"にかなり納得。定期的に読んで視点を柔軟にしたくなります。

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    2012年01月05日