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Posted by ブクログ
ミチルとロイディにまた会えるぞ!と意気揚々と読みだしたら、鮭川とか知らない名前がたくさん出てきて、なんだか時代もそこまで未来ではないようだし…あれ?間違えたのかな?としばし途方に暮れながら読み進めました。
そして、まあ、これはこれで面白いかも…とストーリーに入り込んだあたりで、だんだんと「自分」が混在する内容になり、今度は違う意味で途方に暮れました。
この「私」は一体、今は誰のことを言っているんだろう。そもそも、これだけの人数は存在しているんだろうか?脳内での会話とかじゃなくて??
小説って、連鎖的というか、ビビっときたシーンを取り出すことはできても、そこだけではその衝撃は伝えられなくて、そこまでに至るすべての言葉に意味があるような。そういう意味では、まるで音楽のようだと思います。
理由は説明できないけれど、とにかく背筋がぞくっとする、なぜかは自分でもわからないけれど、ふいに涙が出てくる。本を閉じたくなる。目を閉じて、今自分が感じている、名前をつけられない、手にすることもできない、目で見ることもかなわないなにかを、大事にしたい。一瞬で消えてしまうとわかっていても、その残り香を覚えていられるようにしたい。そういう気持ちになることが、もしかしたら「感動」というのかもしれません。
ネタバレになるようなことすら書けないくらい初読では難解な内容で、それっぽく理解したり解釈したりすることがもったいなく思えるほど。何度か読んで、ゆっくりと咀嚼して、じっくりと向き合いたくなる本です。
読んでいる間、何度も、そういえば数年前まで引退するって言ってたっけ。引退することをやめてくれて、私はなんて幸運なのだろう、と思っていました。たとえ理解できなくても、森博嗣という才能と同時期に生きていられて、とても幸福だと感じます。
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小説・文芸
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