あらすじ
衆人環視の中ステージ上で謎の死。乙女文楽演者の死と2年前の悪魔を崇拝する青年の死に関連は? 蓼科に建つ私設博物館「人形の館」に常設されたステージで衆人環視の中、「乙女文楽」演者が謎の死を遂げた。2年前に不可解な死に方をした悪魔崇拝者。その未亡人が語る「神の白い手」。美しい避暑地で起こった白昼夢のような事件に瀬在丸紅子と保呂草潤平ら阿漕荘の面々が対峙する。大人気Vシリーズ第2弾。
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Posted by ブクログ
私にはミステリーなんてどうでもよくて、それより紅子
がどう感じて何を考えてるのかに興味があることがこの
本を読んで再認識した。(犀川先生の時と同じ)
殺人犯は誰?動機は?という問いには少しも時間を割か
なかった。ただ単純に外から見てた。
同じ天才でも四季は無機質にさえ感じたけど、紅子は逆。
感情を隠そうともしない。
機嫌はわかりやすい。
でも理解とは別で、「誰も自分を理解できない」という
思いを含む紅子のシャワーのシーンは読んでいて悲しく
なった。
孤独だね。
人を好きになるのは理屈じゃないと知ってるけど、あれ
だけ紅子が執着する林に紅子は何を見てるんだろう…
良い関係を後まで続けてるのに別れたのは何故だろうと
思わずにはいられない。理由を説明できるほど単純じゃ
ないとは理解してるけど。
人形、そう言われると人間は皆人形かも。
何かしらに多少なりとも影響されているので、操られて
いると言っても過言ではないと思ってしまう。
どこからどこまでが純粋に自分自身の意思なのだろう。
そんなものないのかもしれない。
モナリザは色がついてると書いていた時にもしかしたら、
と思っていた。人騒がせなお遊びだね。
保呂草はどんな反応だったんだろう?
ガッカリしただろうなぁ。
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Vシリーズ2作目
解説の通りで、犯人は予想できました
ただそれも全て森先生の手の平の上といった感じの展開でしたね
紅子さんの
「言葉で説明すれば嘘みたいに簡単なの。でも現実は決してそう簡単には片付かないのよ」
という言葉の通りです
最後の一言だけで犯行に至った動機が複雑化します
ミステリーといえばトリックに重点をおきたくなりますが、動機で騙されたのは初めてで、さすが森先生だと思いました
またVシリーズのキャラは魅力的で
今後どんな関係性に進展していくのか楽しみです
Posted by ブクログ
哲学的な…人間てなんなの?と考えさせられる話です。勿論なんの結論も出ませんが、確固たる自分を疑いたくなる錯覚に襲われます。そしてイツメン4も巻き込まれる人形館の惨劇…明らかになる真相と共にある人物の素性も明らかになっていき…面白いです
Posted by ブクログ
Vシリーズ2作目。いやー今作も面白かったです!
トリックの複雑さとか、犯人の動機とかではなく、こちらに対して行うある種の哲学的な問いかけがとても興味深い。「人間は操り人形である」「自分の意思ではなくもっと高位の存在に操られただけ」と言葉で定義することで一種の洗脳状態になり、殺人にも平気で手を染めうというのはじつに面白かったです。そしてラストの一言。いや、ゾッとしますね!なんで彼女を操ってまで殺人をさせたのか、動機は明かされないので多少モヤっとするんですが、まあこの本のテーマとは関係ないので良しとしましょう。
あと地味にびっくりしたのがメインキャラクターの人間関係(というか恋愛模様?)が思った以上にドロドロしていること。S&Mシリーズはこのあたりがピュアだったので、それとは違った側面で楽しめて嬉しいです。そして本物の保呂草さんも普通に犯罪者だったのは驚き。偽物がぶっ飛んでるだけかと思ってたので、まさか本人もヤバいやつだったとは。他キャラもなんかいろいろ裏がありそうな気がするので、今後の作品でどう展開していくのか非常に楽しみです。
Posted by ブクログ
Vシリーズ第二弾
乙女文楽の上演中に衆人環視の中で殺人事件が。
犯人はなんとなく予想できた。
でも解説によると犯人が当てられることは織り込み済みらしい…|ω・*)。それもそのはず、他の事件もいろいろ絡みあって全体の謎全容は分からないまま。
S&Mシリーズと比べると、登場人物たちの大人の心理的な駆け引きが多くて楽しめます。今後どんな人間関係になっていくのか気になる。
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最初の描写によると、この小説の舞台の白樺湖や蓼科は人気の観光地で、霧ヶ峰スカイラインはまだ有料道路だった。
Vシリーズは遥か以前に「黒猫の三角(新書版)」を読んで以来。
“伝統芸能の継承家で起きた連続殺人事件、芸術家が取り憑かれたように作った千体もの人形と、謎のモナリザ”と、ずいぶんと横溝正史的な設定に加えて、そこに森博嗣さん独特のキャラクターが好き勝手にハシャギまわる。
関西弁で親父ギャグ連発しながら、ちょっと“ウザイ”と言われそうなのは自覚するところ、でも、あくまで明るくけなげな「シコさん」がわたしは好きだ。
ちょっと浮世離れした魅力ある登場人物が繰り広げる謎解きの過程は、謎解きよりもミステリー。
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解説にある通り、実行犯については目星がついていたが真相にまで思考が及ばなかったので最後の一文で「え???」と呆気に取られた。
紅子と林と祖父江、紅子と保呂草、保呂草と紫子、練無と紫子、練無と祖父江、それぞれの軽快なやり取りがテンポよく、しかし裏では緊張感を孕んでいたりして魅力的でよかった。
林警部はまじでなにやってんの?
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Vシリーズ 第2弾
人形式モナリザ
不思議な展開(ポエムと描写)から始まり
現実?夢?妄想?憶い?
どいうこと?と思いながらスタートしましたが
後半の盛り上がりは素晴らしいの一言
紅子、保呂草の本領発揮
林、祖父江七夏の頭の切れ方も凄くよい
そして、小鳥遊くん、紫子がどんどん優秀になっていく姿も読んでいて楽しい
(S&Mシリーズよりも、ワントーン下がって和気藹々と勝手に事件に参入していくスタイル。。別に解決しなくても、手を差し伸べなくてもいいっかという)
本作の岩崎家を中心とした親族関係
※家系図がほしかったw
また、途中で犯人わかったという人が多いみたいですが、全く私は当たりませんでした
そして、犯人の思いはなかなか理解に昇華させることは難しそうかな。。。
わからなくはない、でもここまで落ちてしまうと
最後にあった
「これが人形だ」
「○○○の背後に見えない糸がある」
怖いって、でも、そう言う事件なんだよなと
納得する部分と、本人の想いが届いてないし救われた人いるかなぁ(いないよなぁと)
このなんとも悪い後味感が、大変良きでした。
★4.4
続いて第3弾
月は幽咽(ゆうえつ)のデバイス
へ行きたいと思います
※漢字読めなかった
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今回は犯人もトリックも中盤ほどで何となく目星がついて、森ミステリーでは初めて犯人が分かった!などと自惚れていたところ解説にもあるように紅子さんの一言で打ちのめされました…笑
犯人がわかったところで、事件の全てがわかったことにはならない…
というか、保呂草ァ…??
お前…なんなんだ…?(褒めています)
保呂草さんのキャラがまだ飲み込めないまま読み終えてしまい、次の作品にも期待が膨らむのでした。
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読みやすい。前回の話を読んでから時間が空いてしまったので、結局保呂草さんがどういう立場の人だったかあやふやのまま読み切ってしまい、乗り切れなかった。もったいない。
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Vシリーズ第二弾。
以前は1巻で挫折しましたが、今回は大丈夫。
なぜなら、いくつか短編を読んだのと、
四季シリーズを読んでいたから。
このシリーズは主要人物の数が多いから、
示し合わせたように集まってくる姿は、
さながらコナンを見ているような気分でした。笑
みんなが集まるところに事件あり的な。
からくり人形とモナリザ。
殺人は舞台上で起こる。
おおお、なんかすいすい読める。
登場人物たちの顔がわかる。判別できる…!嬉
というのが、読後の率直な感想でした。苦笑
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Vシリーズ2作目。
トリックそのものも去ることながら、キャラクターの面白さ、も◎。
全てを明らかにしないのも怖さを引き立てますね。
京極堂シリーズの某作品を彷彿とさせました。
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第2弾
人形に文楽、避暑地、悪魔…怖いワードが飛び交う、謎の謎の事件。 舞台上で倒れたと思ったら舞台の上で死体発見。 紅子と林のどきどきと、保呂草との違うどきどきと。 犯人の目星がついて、例えそれが当たっていたとしても、事件の解決には何も役立たないというか、本当の見せ場はそこじゃなかったというか。 誰が、何なのか。殺したの、救ったのか…? ちゃんと事件は明らかになっているのに、謎ばっかり残る。 そこがとても好き。子どもたちのところはイライラしちゃうけど、大人の所はとても好きなシリーズ。
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紅子さんが今回も優雅で頭脳明晰で素敵だった。
個人的には紅子さんが好きなので、
林の愛人である祖父江七夏をあまり好きになれずにいたが、本作で「林と娘どちらを取る?」と紅子に問われて「娘です」と即答し、「どうして私が貴方を憎まなければいけないんですか?」と涙しながらもしっかり紅子に闘争心と敬意も感じられた祖父江にとても好感が持てた。
四季シリーズの春〜秋を先に読んでしまったので
保呂草がどんな人物なのかを知っていたが、
「黒猫の三角」ではなりすまし保呂草だったので
本作からは保呂草本人がどのような人物として
描かれるのかとても楽しみだったのが今回の作品。
保呂草と紅子さんの駆け引きがとても危うくて魅力的でドキドキする。
紅子さんの林と保呂草の今後の展開にも期待。
ストーリーの事件の面では
「あらゆる舞台芸術は各種の技を隠れ蓑として、
実は、人間そのものを見せている。」
というところがとても興味深く学びになった。
Posted by ブクログ
私設博物館「人形の館」の常設ステージで衆人環視の中、発生した殺人事件。被害者の親族は2年前に不可解な死を遂げていた。避暑地で起こった事件の謎に瀬在丸紅子ら阿漕荘の面々が挑みます。
Vシリーズ第2作。
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読者の目線をそらすのが非常に上手い。
どうやってよりも、どうしての方が難しい。
最後の一行にもゾクッとした。
保呂草、保呂草ぁああッ
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読むのに時間がかかってしまった。
だから飛び飛びだった訳だけど、なんだかんだで面白かったかな。
最後は(保呂草について)
ああ、そういう事なんだ!
となった、、、。
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前回のシリーズと違って今回のシリーズは人間関係が複雑なのがひとつのテーマなのだろうか。
そう思わせてくれるVシリーズ2作目。
前回なかなかに濃厚なストーリーを味わったなぁと思っていたのですが、今回の話もまた濃厚。
とにかく新しく出てくる人達がキャラが強いこと。
そして主人公達4人にも一筋縄ではいかない色んな顔があったりする。
そして紅子さんに纏わるあれこれは前作にはなかった大人だからこその複雑な人間関係、というやつなのでしょうか。
個人的には七夏さん好きです私。
考え方は紅子さんの方が好きだけど。
そして前作よりも「あぁこの人が犯人だろうな」と理解出来るようになってきたのは私の推理力が少し上がったからなのか、作風にやっと慣れてきたからなのか、それとも事件より人間関係に重きを置いて書かれているからなのか。
この事件の結末に関しては今現在でも度々話題になるテーマですよね。
この件に関しては……どうなのでしょう、あの終わり方が一番良かったのでしょうか。
少なくとも、彼女はあの状態で救われているのかなぁと。
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この感想を書いてる段階ではVシリーズ3作品目まで読み進めてるところ。
タイトルにもある人形式モナリザが回収された時はオシャレすぎるだろ!!と。
犯人もわかって、モナリザの謎も判明して一息ついたところに最後の一言。
面白いとは思うけどこの時点ではまだ犀川、西之園ロスで今作の登場人物に感情が入り込めず星3。
Posted by ブクログ
Vシリーズ2作目読み終えて思ったけど、保呂草氏と紅子は、犀川先生と大人になった西之園のようだね
しこちゃんと練無くんは、研究室のことたちみたい、こう見ると、レギュラー陣は実は変わってない。
ミステリーとして、謎解き面はそこまで力を入れておらず、半分は作者が自身の哲学的発見を伝えようとしていることをなんとなく感じた。S&Mシリーズの後半からこの傾向を少しずつ感じたけど、Vシリーズはより強くなった気がする。
Posted by ブクログ
Vシリーズ2作目。2作目になってもキャラがなじまない…。特に紫子のごてごての関西弁とうるささが関西人としてちょっと受け入れがたくて困った。ストーリー的にはどんでん返しもあって楽しめた。麻里亜の闇が深すぎた。最後の一行で戦慄。
保呂草のキャラもいまいち掴めず。自作からは紅子との関係も気になる。紅子、林のことはもういいのか…?
Posted by ブクログ
Vシリーズ2作目。
主要な登場人物がある程度なにかしら賢さを持ち合わせているというのがデフォなので会話の中での変なもどかしさがないのと、キャラクターとしてみんな興味深いので読むのは楽しいけど内容についてはぼんやり理解という感じです。
でも時間が経ったらもう1回保呂草さんの発言に注意しながら読み直したいかも…
Posted by ブクログ
犯人は途中でこの人だろうなと思ってたけどなんか急に保呂草さん出てきて変な展開になってびっくり
最後の一行え?ってなったけどちょっと相関図複雑すぎて誰のこと言ってるのかわからなくなった(笑)
Posted by ブクログ
キャラクターがなかなか一筋縄ではいかない!
紅子さんや林さん、それに祖父江さん。
彼らの関係性に緊迫感が…
大人陣の心理は複雑なので、小鳥遊くんや紫子ちゃんだと安心してしまう。
事件では色んな要素が絡まりあって、絡まる糸を解いて取捨選択するのが難しい。
やっぱり最後まで犯人が分からなかった。
最後に出てきた事実にはかなり意外で驚いた!
なるほどなぁ。
やっぱり一筋縄ではいかない。
Posted by ブクログ
このシリーズは毎回のようにけっこうな爆弾が投下される(笑)。あとレギュラーメンバーだけじゃなく、巻ごとの登場人物もみんなキャラが立ちすぎてちょっと疲れる。
結局、神とか悪魔ってなんやろってことが落ち着かないので、作品としては消化不良な気がする。トリックは正統派なんだけど、動機の部分でファンタジー要素が多くて、好みが分かれるんだろうか。動機にリアリティがあると、むしろ氏の色が薄れるんだろうかね。少なくともS&Mシリーズよりはファンタジー。
Posted by ブクログ
Vシリーズ第ニ作。
第一作より面白かったです。
保呂草さん、前作では別人のなりすましで、
実質本作が初陣って感じでしたが、
やはり一筋縄ではいかない人でしたね。
途中までは、「今作では目立たないな」と思ったりしましたが…