森博嗣のレビュー一覧

  • 月は幽咽のデバイス The sound Walks When the Moon Talks

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    今作も非常におもしろかった!事件のトリックはまさかの内容でビックリ。なんでそもそもスイッチ押したのとか色々気になるんですが、「人はすべての現象に意図を求めるけど、常に理由を持って行動するわけではない」と言われたら、確かにと頷かざるを得ないですね。

    そして3作品目まで読んで、Vシリーズの方向性がなんとなく見えてきた印象です。保呂草は語り手かつ事件の裏で暗躍するダークヒーロー的な存在。探偵役の紅子はあまりに人間離れしていて、ともすれば親しみを持てない人物ですが、元夫とその愛人との人間関係のおかげで一気に人間らしい存在に。この2人だけだと暗い話になりそうなところ、大学生組の賑やかさが癒しになり、いい空気が生まれている。唯一無二の空気感にますます嵌っていきそうです。

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    2025年05月31日
  • 日常のフローチャート Daily Flowchart

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    “「無事」を重ねることが、人生の成功である。少し気をつけていれば、誰でもできる。ときどき予期せぬ不運が襲ってきても、また少しずつ無事を重ねて挽回していけば良い。”(p.214)


    “大事なことは、何が常識か、何が自然か、という判断の基礎となる個人の価値観なるものが、長く揺らがないほど強固なものではない、という点である。考え方は、年齢を重ねるにしたがって変化する。もちろん、社会も時代とともに変化する。「これはこういうものだ」とある時期に見切ったつもりでいても、少し時間が経てば、もうそのとおりではない場合が多い。”(p.70)


    “人間の感性というのは、現在の絶対値ではなく、現在の変化率に支配されている。これは、たとえるなら、速度は体感できないが、加速度は感じることができるのと似ている。 逆にいえば、現在の状況がプラスかマイナスか、といった尺度は存在しない。幸福か不幸かは測れないのだ。ただ、どちらへ近づいているか、その変化だけが感知される。”(p.288)

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    2025年05月30日
  • 女王の百年密室 GOD SAVE THE QUEEN

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    森博嗣さんの本を久しぶりに読みましたが面白いの一言ですね。百年シリーズ3作続けて読もう❗️
    本の概要
    旅の途中で道に迷ったサエバ・ミチルとウォーカロンのロイディは、高い城壁に囲まれた街に辿りつく。高貴な美しさを持つ女王、デボウ・スホの統治の下、百年の間、完全に閉ざされていたその街で殺人が起きる。時は2113年、謎と秘密に満ちた壮大な密室を舞台に生と死の本質に迫る、伝説の百年シリーズ第一作。

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    2025年05月31日
  • 夢・出逢い・魔性 You May Die in My Show

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    Vシリーズ第四弾
    今回は小鳥遊練無がたくさん活躍。
    だんだん紅子、練無、紫子たちの関係が分かってきて読んでて楽しい˙ᴥ˙

    事件とは関係ないところで「あれ?え?そうなの?」とビックリさせられるけど、これは叙述トリック?

    登場人物(作者?)の生死感の描写が心を揺さぶります。

    「人は服を着る。そのうえ部屋に籠る。家や城を築く。堀や城壁で取り囲む。さらには、村を作り、国を作る。(中略)それが人間という動物だろう。幾重にも及ぶかぶりものを一生脱がないまま、生きていこうとする。」

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    2025年05月28日
  • 新版 お金の減らし方

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    お金に対しても人生や対人に関してもかなり極端な考え方だが、その考え方であれば人生やお金に対する不安は違ったものになるだろうという予感はする

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    2025年05月25日
  • 「やりがいのある仕事」という幻想

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    ネタバレ

    〈概要〉
    「仕事」とは何か。「やりがい」とは何か。
    「楽しく生きる」とはどういうことか。
    著者なりの解釈が書かれた一冊。

    〈感想〉
    ・「どんな仕事をしているか、ということによって人の価値は決まらない」ということが繰り返し述べられており、理屈としてはその通りだと思うが、感情的になかなか受け入れられない自分もいて、「こういうところが、自分はすごく人間っぽいなあ」と改めて感じた。
    ・「仕事にやりがいを見出だす必要はなく、仕事以外のことで楽しいことを見つければ良い」という言葉が響いた。ついつい仕事を生きがいだと感じなければならないと思い込んでしまうが、これも過去の教育等により植え付けられてきた幻想なのだと知った。でも、1日最低8時間拘束されるのだから、せっかくなら少しでも楽しいと思えることを仕事にしたい、というのも人情だと思うし…。自分の大事にする価値観に優先順位をつけて、自分が一番納得できる選択肢を見つけるしかないのだろうなあ、と思った。
    ・最後の方に書かれているが、あくまでも「著者の解釈でしかない」ということを、忘れずに読むべきだと思う。

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    2025年05月24日
  • 夏のレプリカ REPLACEABLE SUMMER

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    S&Mシリーズ第7作品。T大学大学院生の蓑沢杜萌は夏休みに帰省した実家にて仮面の誘拐犯に捕まり、一方で家族も拉致され蓑沢家の別荘にいた。しかし、誘拐事件は奇妙な事に別荘の誘拐犯が車の中で相打ちで死亡し、実家にいたはずの蓑沢杜萌の兄・蓑沢素生が失踪するという結末に。夏の事件に隠された過去とは。

    前作「幻惑の死と使徒」と同時系列であり、前作が奇数章、本作が偶数章の章立てとなっています。本作は萌絵の友人である天才・蓑沢杜萌の物語。萌絵と杜絵という天才同士のチェスシーンは印象的でした。

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    2025年05月24日
  • 喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima

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    面白かったです。
    何かスペクタクルがあるわけでもなく、盛り上がるところがあるわけでもなく端的な文章表現で訥々と語られる物語の先が気になってどんどん読み進んでしまった。
    コンピュータ、トースタ、ドクタ、と語尾の長音符がついてないのが技術者っぽくてニヤリ。

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    2025年05月24日
  • 月は幽咽のデバイス The sound Walks When the Moon Talks

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    Vシリーズ第3弾
    ミステリ好きからすると賛否両論ありそうな作品。
    アンチミステリ?
    シリーズの中の1作品としてなら自分は結構好き。

    「月と火と白、なぁんだ?」
    獣の正体は描写されてないけどアレですよね?

    S&Mシリーズと比べて、謎多すぎる主人公たちが少しずつ明かされていくのが楽しみです。

    ネタバレブログとか見て初めて気づきましたが
    アートギャラリープレジョン商会って…|ω・*)

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    2025年05月20日
  • εに誓って SWEARING ON SOLEMN ε

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    森博嗣「Gシリーズ」を最初から読んで4作目。
    今回は「バスジャックもの」。そうきたか…という感
    じです。
    こういうこと稀にあるかもしれない…なんて考えな
    がら通勤の隙間時間に読んでいると、帰宅したとき
    に
    「あれからどうなったかなあ?」
    …と物語の続きをテレビをつけてチェックしたくな
    ったりして(^^;; リアルとの境目がちょっとぼんや
    りする。
    読後。 意外な!事件の顛末に驚いて…それを知った
    うえでもう一度読んでみるのもまた楽しそうです。
    一方で、背景に蠢めくいろんな謎は全く解明されて
    おらず、早く続編へ読み進めたい気持ちも。
    なんだか「名探偵コナン」みたいになってきたかも。

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    2025年05月18日
  • 封印再度 WHO INSIDE

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    題名で大体の内容の察しがつくシリーズだが、封印再度ということなので、一度開いて(取り出せて)再度閉まる(取り出せなくなる)のだろうが、果たしてどうやったらそういう結果になるのかのトリックがやはり分からなかった。
    解をみて「やっぱり理系だなぁ」と納得。そもそも知っているか知らないか。まず知っていないと発想すら出来ない。知識というのは何よりも大事な判断材料になるのだと思い知らされた。

    また、人の死ぬ動機はその人にしか分からないというのも痛感。

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    2025年05月15日
  • 詩的私的ジャック JACK THE POETICAL PRIVATE

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    殺害動機について、物凄いエゴな理由だなと感じたが、殺人事件なんてエゴでしか成り立っていないようなものだからと納得できた。
    行動力も判断力も素晴らしい犯人、一度やると決めたらやり遂げるまで遂行する、でないと意味がない。標的にされたらひとたまりも無いという部分に恐怖を感じた。面白かった。

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    2025年05月15日
  • 四季 春 Green Spring

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    読んでたの忘れて再読。再読してもいまいちよくわからなかったけどなぜか面白い。不思議な理系ミステリィ。

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    2026年09月26日
  • カクレカラクリ An Automaton in Long Sleep

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    森博嗣の初のノンシリーズもの。
    ミステリなんだけど、周遊謎解きイベントをしてる感じの軽快なストーリー展開。殺人事件のような緊張感はありません。ほのぼの。

    森ミステリは登場人物同士のやり取りが見てて気持ちいい˙ᴥ˙。

    ヒントの紋章は序盤で解っちゃったので、合ってるかドキドキしながら読めました。

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    2025年05月12日
  • 恋恋蓮歩の演習 A Sea of Deceits

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    ネタバレ

    羽村が最初出てきた時保呂草じゃね?と思ったが違ったので少し引っかかっていたが、やっぱりそうなんかい!!と二重に騙された。

    詰まる所殺人は起きていなかったわけだが、絵がどこに消えたのか、羽村怜人は本当に海に落ちたのかという謎の解決はそれなりに楽しめた。

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    2025年05月11日
  • 風は青海を渡るのか? The Wind Across Qinghai Lake?

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    よくわからなくて理解するのに難しいのだけど、なぜか面白い。ウォーカロンが人間に近づく。生殖器のがあるか無いか。なんかとても不思議。
    このシリーズ読み切れるかなあ。

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    2025年05月10日
  • 有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER

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    ネタバレ

    s&mシリーズの10作目。
    ナノクラフトの社長である塙理生哉に招待され長崎のユーロパークに行く萌絵達一行。そこで不可解殺人事件に巻き込まれてしまうという話。
    s&mシリーズの完結作というのもあり分厚めで読み応えがあった。
    今作は待望の真賀田四季の再登場でテンション上がった。タイトルもthe perfect insiderとthe perfect outsiderで対比になっている。四季が1作目では中から観ていて、今作では外から観ていたからかな。あとは今作は作中でも俯瞰で観るのが大事だと言われていたからoutsiderなのかなって思った。
    実際に今回の事件は萌絵視点で観てると本当に不可能としか思えないような殺人でしっかり騙された。そこに真賀田四季が関わってるのもあってとんでもないトリックが使われてるんだろうという先入観もあってより気づけなかった。だから全てが最初から仕組まれた事だった分かった時はえ?ってなったし、スッキリ感もエグかった。萌絵ためにここまでするかって感じた。
    それに最後の瀬戸千衣が真賀田四季だったのはマジかってなった。え?ってなって飲み込むまで時間がかかった。出てきた時は可愛いお隣さんだなぁくらいにしか思わなかったから真賀田四季の演技力すごいなって感じた。子供の扱いが上手いのとかなんかちょっと微笑ましい。やっぱ母親なんだなあ。
    あとは今作は全10章で、1章の冒頭には1作目のセリフ、2章には2作目のセリフって感じでそれぞれの章に書かれてて粋だなって感じた。
    シリーズの中でも面白い方だと思う。
    s&mシリーズ面白かった。

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    2025年05月09日
  • 有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER

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    S&Mシリーズ読破˙ᴥ˙
    面白かったー
    事件の謎解きに関しては若干モヤモヤするけど、それよりも最後の数ページでの驚きが大きすぎた。えーまじかー。すぐに第1章を読み返しました。

    20年以上前にこれらのAIやVRの描写をしてたのがすごい。それだけ科学の進化が早いんだけど、現在の科学知識で書き直されたら、と妄想してしまう。

    犀川創平と西之園萌絵に会えないのは残念だけど、次からはVシリーズ読みます。

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    2025年05月08日
  • 自分探しと楽しさについて

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    森博嗣が「自分」と「楽しさ」というものについて語った本。大学生くらいのころに読んで以来、再読。

    本のタイトルにもなっている、「自分探し」とかいうワードに、モヤモヤ感が常にあった。そこをハッキリと言語化してくれた気持ちいい本。森博嗣っぽい、ロジカルかつシャープな主張が読んでいて非常に気持ちいい。
    「自分探しの旅とは、他者から注目してもらうための道具にしかすぎないのでは」とバッサリ切っているのは笑った。

    自分とは、他者と比較して初めて存在を認知できる。自分という存在は不確かなもので、他者と触れ合ってはじめて自分らしさというのが認知できるようになってくる。
    そして、その他者と違いを感じる代表例として、「楽しさ」がある。自分だけの「楽しさ」を見つけることが、「自分探し」なのではないだろうか。

    非常にしっくり来る主張だった。そして、その「楽しさ」を見つけるためには自分から積極的に探しに行かないといけない。これもなるほどなと。自分から動くのが、本当の楽しさや趣味な気がする。

    いろいろと学びのある良い本だった。

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    2025年05月08日
  • 数奇にして模型 NUMERICAL MODELS

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    S&Mシリーズ第9弾
    700ページ超えだけど一気読みでした˙ᴥ˙

    「正常と異常の違い」
    今回もいろいろ考えさせられるテーマ。

    出番が多い味方キャラって実は犯人なんじゃないかって不安になる|ω・*)。金子くん大御坊さんが退場しないでよかった。

    今作の西ノ園萌絵の行動はさすがに危機感が無さすぎる。一歩間違えば殺されてた場面が何度も…。ハラハラした。

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    2025年05月07日