森博嗣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレああ……ついに読み終わってしまった…S&Mシリーズ…「すべてがFになる」を読み終えた瞬間、シリーズ読破しようと心に決めて最終巻の今作を読み終えるまで、本当にあっという間だった。特に、今作は私の人生でこんなに分厚い文庫本は初めてだというぐらいに分厚くて、読み終えるまでに時間がかかるなと思ったが今までのシリーズの中で1番早く読み終えたと思う。
ストーリーは、正直四季博士が絡んでること以外は「それってミステリーを根本から否定しているのでは…」というオチだった。まあそれも言ってしまえばトリックか…。(四季博士の四季シリーズも読むのが楽しみ)
もう犀川先生と萌絵ちゃんに会えないと思うと寂しくてし -
Posted by ブクログ
【2024年145冊目】
同夜に起こった二つの殺人事件。一方の事件では、大学院生の女性が扼殺されており、もう一方の事件では、若いモデル女性が殺され、その遺体には首がなかった。二つの事件の容疑者として上げられたのは寺林高司という大学院生だったが、彼は二つ目の死体と同じ密室内で昏倒していた――。複雑に絡み合う二つの事件。犯人は誰で、動機はどこに?S&Mシリーズ第9作目。
再読でしたが全く覚えてなくて、綺麗にしてやられました。もう、犀川と西之園の二人とこれまでの登場人物(洋子や金子など)以外、全員犯人に思えてくるし、話が進めば進むほどトリックも動機もますます予想がつかなくなっていって、夢中 -
Posted by ブクログ
ネタバレS&Mシリーズ3作目。
前作を読んだのが1年以上前だったので覚えているか不安だったけど、意外と思い出せたな。
ミステリのトリックとしては単純で、正直途中から気付いてはいた。
けれど「定義するものが存在する」という言葉にテーマ性をもたせる構造が良かったかな。鏡、天動説/地動説、内と外…。そして天王寺博士の正体。
我らが奈須きのこをして「作家界屈指のポエマー」と言わしめる森センセーだけど、個人的にはむしろ数学的に簡素な作風のイメージなんだよな。
いや、簡素とは少し違うか。どちらかというとモノクロで描かれたミニマリストの部屋みたいな。ある種の機能美的な美しさと言ってしまってもいいかもしれない。