瀬尾まいこのレビュー一覧
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家族の在り方。未来へのバトン。
読み始めてまずは不安な気持ちになった。
「バトンとはなんだろう?主人公?子供?」
子供だとしたらなんだか背筋が寒くなるような物語なのだろうか?と。
理由は人それぞれあると思うが、親が変わるというのは子供からしたら信じていた人がいなくなる、納得出来ないようなことだと思う。
彼女は自分の境遇に適応していく強さを持った子なんだと感じた。
周りの何人かの親達は優しく、確かな愛情を持って彼女を育て、そこには笑顔があったり、また裕福な家庭だったりと、読み始めて感じた不安は一切無くなっていった。後先考えずに今を楽しむ生き方をする母親には正直共感出来なかったが。
でも、そこで「じゃあ、家族の在り方とはなんだろうか?」と疑問に思った。
この物語を読んでいると私が考えている家族像ってのは「私の家族」であって、他の家族とはまた別なのだと感じる。
そんなの当たり前じゃんと思うかもしれないが、家族=私の家族という考え方がどうしても付き纏ってくる。
家庭を作るという言葉にプラスのイメージを持つ人もいれば、マイナスのイメージを持つ人がいる様に、家族は様々だ。
そんなデリケートな内容を題材にしたこの物語が心温まるもので良かった。
最後に娘のバージンロードを共に歩く父親の考え方、振る舞い方がこの物語を心温まるものにしているのではないかと強く思った。