浅田次郎のレビュー一覧
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短編集。
踊り子、スターダストレビュー、かくれんぼ、、、などの8編から成ります。
数回読んでますが、読むたびに気づきが変わるような気がします。。なんでだろ。。
切ない話が多いです。
小学生3人が、馴染め始めたハーフの子と夏休みにかくれんぼをするのですが、かくれんぼ中にそのハーフの子を虐めて途中で帰ってしまい、その後その子が行方不明になったことをずっと引きずっている話や、下っ端のヤクザがアパートに帰ると死体が置かれててびっくり仰天するのですが、そこへ故郷からお母さんが訪ねてきてしまったり、、など、いろいろな話。
うるっとしてしまった話は、タイトルにもなっている「見知らぬ妻へ」。
中国人の出稼ぎに -
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『鉄道員』、『蒼穹の昴』などなど幅広い作品を発表してきた、浅田次郎。
直木賞の選考委員を長年、担当するなど、日本の文学界を代表する作家さんですね。
しばらくの間、この作家さんの作品から遠ざかっていましたが、この作品がAudibleにラインアップされていたので、聴くことにしました。
時代は江戸時代の末期。
庶子の四男で、幼少期は足軽の家で育てられた小四郎は、21歳で突然、丹生山松平家を引き継ぎ、3万石の”お殿様”となります。
戸惑いながらも、初めて江戸城に登城した小四郎はなぜか、“下城差し留め”を命じられてしまいます。
老中に呼び出された小四郎は、松平家から幕府への献上品が、実際には納 -
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浅田次郎さんのエッセイは初めて読んだ。
面白過ぎ。
JALグループ機内誌『SKYWARD』に、2020年より2023年に掲載されたものに加筆修正したという。
もう、喉元を過ぎてしまったかもしれないが、コロナ禍の時代。あの時は海外はおろか、国内旅行でさえ咎められるような雰囲気だった。
そんなわけで新しい旅に出ることは許されない事態だが、なんと、過去の旅にてのエピソードで三年分を埋めてしまった。
印象に残ったのは、「落ち着かない部屋」ホラーではないけれど、不思議体験が数々ある。
ファンタジー要素まるでないけれど、三角の部屋はやはり使いづらい。
それよりも怖いのは、老舗旅館女将の意趣返し、だった。ホ -
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最終巻である4巻まで読み終わりました。
思っていた結末がとは全然違ったけど(歴史をちゃんと知っている人ならある程度は予想できたとおもうが)、本当に面白かった。
最終巻は、様々なシーンに移り変わっていきながら、それぞれの登場人物の物語の終わりが描かれている。どの人物の物語にも心が動かされるが、とりわけ、私は以下の2つのシーンが好き。
①李鴻章が康有為と面会しているシーン。そして李鴻章が康有為に突きつけた言葉。
「君が科挙の努力をして惜しんだことは紛れもない事実だ。わしは25歳で進士に登第した。君がその齢まで金榜に名を列ねえなかったのは、その間の努力を怠ったからに他ならない。君が旧守のやつらと -
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オーディブルで聴きました。
長かった。でも面白かった。登場人物がいちいちキャラ立ちしている。新次郎とお初カップルがとてもかわいい。ベイビーも一芸に秀でていて欲しい。
なぜそうしているかもわからず、伝統だからと続けていることって、令和の今もまだまだある。伝統だからやめられないって。昭和か!どころではない。江戸時代か!
登場人物が多すぎて、あれこの人誰だっけ?となることがあって、後で映画見て整理しよう。。と思っていた。小四郎が育ての父に再会するところは、隆之介くんが走る映像を想像してすでに感動していた。
それなのに。。。。
映画を見たら、似ているところが4つか5つくらいあるだけで、感動ポイン -
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2巻も面白かったなー。
ストーリーの全貌がちょっとずつ形になってきました。
西太后のことが気になるので、事実を調べたりしている。西太后は中国の三大悪女と言われており、残虐さエピソードには枚挙に暇がない。そして、この小説でも西太后の横暴な振る舞いは止まらないし、むしろそれが話の軸ではある。けれども、小説では横暴にならざるを得ない理由を示唆するセンテンスがちょろちょろ出てくる。そこについて、史実ではどうなんだろうということが気になってしまうのであった。
ところで、主人公の春児が可愛い。始まりは10歳くらいの男の子だったのに、いつの間にか23歳になってしまった。それでも可愛らしくて、応援せずには -
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映画化もされて気になってた本。
何故だか脳内では阿部サダヲさんのイメージだったけど、お殿様は21歳で???と思ってたら、神木隆之介さんでした。
丹生山松平家には4人の息子達がいて、跡取りの長男、知性が足りないけど庭いじりの天才な次男、賢いけど病弱な三男、町娘との間に生まれたため足軽の子として育った四男。長男が跡を継いでめでたしのはずが、借金の額があまりにも大きかった事に驚いて亡くなる。次男も三男も跡取りには無理があると四男が継ぐ事に。でも凄い借金で、このままだと前代未聞の大名倒産?ってお話しです。
久々の歴史小説&春休みで忙しくてやや苦戦してるけど、話はとっても面白い。さすが -
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面白かった!一気に読んでしまった。
昔の登場人物が、現在ではまさかの人物になってたり、偶然なのか必然なのか分からない出会いがあったり…
難しい歴史物としてかまえてたけど、そんなことはなかった。素敵だけど悲しい恋物語があったり、なぜ船を引き揚げたいのかの理由が明らかになっていったり…先が気になる展開でどんどん読み進められました。
実際にモデルにした船があることも驚きでした。そしてそれに関連した引き揚げの提案や詐欺もあったなんて。そんなところからこんな壮大な物語を考えられるのはほんとすごい。
特に久光さんが良い。最後の別れ方もかっこよかった!キャリアウーマンの先駆者みたいだけど、心温かい部分 -
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ネタバレ私がこの著者である浅田次郎さんと出会ったのは、他のエッセイを通してでした。
描写の豊かさ、テンポ感の良さ、物語の壮大さに惹かれてファンとなって、本作へと読み進めました。
主人公ラリーは、アメリカニューヨーク出身で。日本が大好きな婚約者ジェニファーの願いによって日本へ飛び立ちます。
表向きの理由は、日本を知ってもらうことそして北海道で鶴を見てもらうこと、でしたが、もしかしたら裏にはジェニファーの思いに父親と向き合ってほしいと言う願いがあったのでしょう。
ラリーは日本に着いてからすぐに北海道へ向かわず、東京、京都、大阪、別府などをめぐり最後には北海道へ行きます。それぞれの土地で出会う日本人や外