浅田次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
浅田次郎さんの小説は、いつもセピア色だ。
戦前から戦後の時代を生きたことはなくても、
なんだか「懐かしい」と感じさせてくれる。
人々はみんな「完璧」ではなくて、どこかにどうしようもないところを抱えながら、人間臭く生きていて、それがどうにもリアルな感じがする。
終盤、隠されていたもう一つの主軸が、霧が晴れるように見えてきて驚いた。
戸惑いながら読み進めていくと、セピア色だった世界に、一瞬ものすごく鮮やかに色がついた。
想像もできないような急展開、とは言わない。
ずっと、カタチを伴わない予感があった。
ただ、その予感がどうカタチを結ぶのか分からなかっただけ。
やるせない余韻とともに、世界がセピア色に戻るころ、物語もすっと終わる。
この物語に何を思うかは、わたし次第。 -
Posted by ブクログ
もう一冊くらい、新撰組の本を読んでみたいと思っていたところ、この本を見つけたので購入してみました*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*
この本は、吉村貫一郎という1人の新撰組隊士の生き様を通して、当時の時代背景が描かれておりました。
吉村??居たっけ?そんな人??
あれれ?私全然覚えてなかったです。
1人の聞き手が、吉村と関わりのあった人へ話を聞くという形で構成されており、次第に吉村の人となりが浮き彫りにされていきます。
語り手によって吉村の印象が微妙に異なっており、少しずつ彼の印象が変わります。
吉村は南部藩の下級武士で、極度の貧困に苦しむ家族を救うために新選組へ入隊します。
彼の行動原理は一貫して「家族を生かすこと」。そんな吉村の人生、また吉村の死後、彼の家族がどう生きたのか、彼を知る人々がどう語り継いだのかが描かれておりました。
上下巻で結構な厚み。
吉村という武士の人生をじっくり堪能できました。
新撰組をある程度知ってから読んだ方が、より分かりやすいのではないかと思いました (๑˃̵ᴗ˂̵)و
『燃えよ剣』『幕末の青嵐』『壬生義士伝』
と読んできて、ほんの少しですが、新撰組がわかってきました♪
また機会があれば別の作品も読んでみたいと思います(*´∇`*)
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先週1週間は読書離れをしておりました(*´∀`*)
全く本を読まない1週間。久しぶりです♪
Netflixで『あなたの番です』を見つけ、
45〜46分×20話 を観ていました(*ˊᗜˋ*)♡
結構話題になっていたのに、何で観てなかったんだろ!?
まぁまぁクローズドサークルだし、毎回人死んでくし、ミスリードだらけでかなり面白いっ!
意外な人までどんどん死んでいくし、夢中になっちゃいました(*´∇`*)
私やっぱり、1人、また1人と順番にいっぱい死ぬやつ好きだわぁー♡
三連休中日の11日は娘とズートピアを観に行ってきました。ディズニー映画をおばさん1人で観に行くのはかなり寂しいので娘を誘ってみたところノリノリでオッケー貰いました♪
ディズニーアニメって、ハッピーエンドが確約されているので、安心して見られるんですよ♪
だから大好き(*´∇`*)
♪a Zoo ooh ooh♪ -
Posted by ブクログ
面白かったです
不遇な少年時代を過ごした主人公が
コンプレックスと戦いながら
ひたむきな努力を仕事に向けて
みごとなサラリーマン人生を
定年退職まで勤めます
しかしその送別会の帰り
電車の中で倒れ意識不明に陥ります
物語はその主人公を見舞う
友人や家族との関わりとそれぞれの感情
そして意識不明中の主人公が
不思議で魅力的な人物達との夢現の
素敵でちょっとセピア色の体験で
ストーリーが進みます
まず主人公の人徳でしょうか
友人や家族が良い人ばかりで
多くの場合皆どこか主人公のように
人生に足りない部分があったりするのですが
それを克服する努力と前を向く姿勢が
素晴らしいと思いました
ベテラン看護師の存在が面白くて
浅田次郎さんはよくこのような設定を
思いつくものですね
人と人がどこでどう繋がり
関係が生まれるのか
おちおち油断も出来ませんね
そして意識不明中の主人公が体験する
夢か幻か走馬灯ってやつか幽体離脱なのか
現代と過去を不思議な人物達と
電車が行き来します
自分の死がちらつく中
主人公の不思議な徘徊を謎の人物達に
誘われます
そして涙のラストまで主人公に
深く感情移入したまま進めます
自分の人生を振り返ってみて
自分の人生中に掛けた努力と
手に入れた幸せの損得を考えたり
例えば年齢とか満足度がどれくらいなら
死を受け入れられるのか
なんてテーマもあるような -
Posted by ブクログ
浅田次郎氏の小説を読むのは数年ぶりだが、本書は最近の作品でベストセラーのようだ。大人にとってのふるさとがテーマか。
ネタバレをしたくないので詳しいストーリーは書けないが、社会的に成功はして経済的には恵まれているものの家族の縁が薄い人たちが、ふるさとを体験するサービスに申し込む。完璧に用意された田舎のふるさとで自分の人生を振り返る。
さすがの浅田次郎だな~(←生意気ですみません)と感心して読んだ。構成も文章力も素晴らしく、安心感がすばらしい。お涙頂戴かと身構えて読んだが、本書はそうでもなかった。出てくる人々がいい。母ってこういうもんだよな、と思い出させてくれた。
じんわりと温かい読後感。仕事に疲れた人にお勧めしたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ浅田次郎『兵諫』は、歴史の大きなうねりの中に生きた人間たちの「決断の重さ」を、静かで揺るぎない筆致で描き切った作品である。西安事件という一見すると政治史の一頁に過ぎない出来事を、単なる史実の再現に終わらせず、「なぜ人は武器を手にしてまで諫めようとしたのか」という根源的な問いへと昇華させている点に、本作の深い魅力がある。
登場人物たちは、英雄でも単なる悪でもない。祖国への忠誠、個人の信念、守るべき民への思いが複雑に絡み合い、それぞれが苦悩の末に選び取る行動には、容易に裁けない重みが宿っている。とりわけ「兵諫」という行為そのものが、暴力と理想の狭間で引き裂かれた選択であることを、読者に強く意識させる描写が印象的だ。
浅田次郎ならではの端正で骨太な文章は、歴史の空気を濃密に再現しつつも、決して読者を突き放さない。国家や思想が前面に出る場面であっても、常に人間の息遣いが感じられ、冷たい史観に陥らない温度を保っている。その抑制の効いた語り口が、物語全体に深い説得力を与えている。
『兵諫』は、過去を描きながら、同時に現代を生きる読者へと問いを投げかける作品でもある。正義とは何か、忠誠とは誰に向けられるべきものなのか──その答えを安易に示さず、読後に静かな思索の余韻を残す点に、本作の真価がある。歴史小説でありながら、人間の本質に迫る重厚な一冊として、長く心に刻まれる作品だと言えるだろう。