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近藤勇と土方歳三らによる「芹沢鴨一派暗殺計画」は着々と進んでいた。芹沢暗殺は、いわば百姓が真の武士を殺すという凶事。音羽太夫を殺されて芹沢を恨んでいる糸里と土方の心の絆が強まる中で、計画を聞いた糸里は、ある決意をかためる。決行の日──予想外の展開が待ち構えていた! 黎明期の新選組の不器用な生きざまと、彼らに翻弄されながらも自らの道を誇り高く生きようとする女たち。運命の糸に操られた男と女の哀しみが滲み出る、浅田次郎ならではの感動傑作!
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「輪違屋糸里 京女たちの幕末」
2018年12月15日公開 出演:藤野涼子、溝端淳平、松井玲奈
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1~2件目 / 2件
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Posted by ブクログ
なるほど。 後世に知られた近藤勇を局長とする新選組の成り立ちを、壬生郷士の妻たちと島原の芸妓たちの視点から語るということか。 新選組についてはいろんな角度から描いた作品を読んだけれど、最初の頃は決して純粋な義士ではなかった彼らが時代と権力者たちの思惑に呑み込まれて、他の道を選びようもなく使い捨てられ...続きを読むた集団だということは一致している。 かっこいい逸話がありながらも、そのもの悲しさが語り継がれる本質の一つのように感じます。 それに加えて大部分が創作でしょうが歴史の表舞台に出てこない女性たちの強さを描いた点も本書の大きな特徴です。 壬生義士伝に負けず劣らずの素晴らしい作品でした。
上巻を読み終わって下巻の表紙を見た時、髪も服も乱れた芸妓のイラスト、これだけでもう胸が締め付けられた。 新選組と関わりを持った女性達の悲しく儚く強く生きたお話。新選組が脇役になってしまうくらいの女性の書き方で、とにかく感動、涙無しには読めなかった。
新選組のことは、新選組側からしか知りませんでした。 芹澤さんって、こういう見方もできるんだと感じた本です。
芹沢鴨が暗殺されるあの事件を島原大夫や前川家、八木家の女房、芹沢鴨と一緒に命を落とした梅といった女たちの視点で書かれている。 糸里天神と土方の別れのシーンは切ない。
物語の縦糸に新撰組があり、話はそれに横から幾重にも幾条にも絡まる女性たちと共に流れていく。 女性は心底惚れた男のためなら、あんなにも強くなれるものなのだろうか・・・。 浅田さんは、「女というのは、剣を持たずに斬り合いができるらしい。」と結んだ。 親の愛を知らずに島原で育った女の、剣にも勝る強さを描く...続きを読む浅田さんの筆にまたホロリとさせられた。 これも再読本の棚に入れる。
浅田次郎の新選組モノの女性目線版。 いやはや面白かった。一気に読んでしまいました。 物語としては文久三年の夏から芹沢鴨が暗殺される9月16日までの短い間の新選組とその周囲の女性達の物語。 一部沖田総司を語り部とする部分はあるが九割方は女性目線のお話。 この物語の面白いところは、史実上は我侭、酒乱...続きを読む、癇癪持ちの芹沢鴨を実に人間味豊かな本物の武士として描いている。 その反面、近藤勇は少し頼りなく、土方歳三は頭の切れる冷血漢として描かれています。 ペンの力の凄さを感じるこの作品は、題材が史実なだけに「大和屋の焼き討ち」「禁門の政変」最後のクライマックス「芹沢鴨暗殺」等の出来事は実際に起こったことですが、その史実に浅田次郎の推察(創作を含)で面白く味付けしてあり、史実を冷静に捉えないでこの小説だけ読むとまるで事実かと思ってしまう人が出るのでは? もちろん浅田流の泣かせる部分もしっかりありました。 浅田次郎恐るべし!
しんどかった それぞれの女性の強さに震えた 最後の景色がすごく綺麗で泣きそうになった 幸せになってほしい
下巻を読んだ後も感想は同じく、「女は強い」。おいとやお梅のような女性がいたからこそ、現代の女性が活躍する社会になったのだと思います。
壬生義士伝も本作もとても面白かったです。 芹沢鴨の印象が変わり、登場人物全員が好きになれる物語でした。3作目も楽しみです。
非常に面白かった。てっきり史実に基づいた話かと思ってしまったが、基本的に虚構のようらしい。浅田次郎の幕末ものは、思った以上に生き生きと登場人物が描かれており、面白く読める。巻末の現輪違屋の主人との対談で、輪違屋のご主人が肯定的にこの小説を評価していたのが印象的だった。
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