【感想・ネタバレ】輪違屋糸里(下)のレビュー

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Posted by ブクログ 2021年01月11日

非常に面白かった。てっきり史実に基づいた話かと思ってしまったが、基本的に虚構のようらしい。浅田次郎の幕末ものは、思った以上に生き生きと登場人物が描かれており、面白く読める。巻末の現輪違屋の主人との対談で、輪違屋のご主人が肯定的にこの小説を評価していたのが印象的だった。

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Posted by ブクログ 2016年12月09日

面白かった!!新撰組が好きな人、そう思わない人も私はオススメ!
燃えよ剣で土方が好きです。がこの本で鬼の副長に出会えます!
複雑な思いもありますが…
新選組に翻弄されながらも悲しくも、強く生きた女たちの物語。
最後の方の女たちの思いは泣けてきます。
剣を持たない、女性の戦に感動しました。
また、芹沢...続きを読むの印象が変わった本でもある。
沖田、永倉の語りは良かった。そして斉藤はどんな本でも同じなのがファンにとっては嬉しです。

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Posted by ブクログ 2015年06月23日

これは、新選組を扱いながらも、新選組に翻弄されながらも悲しくも、しかし強く生きた芸妓や女たちの物語である。
今なお現存し置屋として営業をつづけるという輪違屋、いつか外観だけでも訪ねてみたいと思った。

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Posted by ブクログ 2014年11月16日

安定の浅田次郎品質。
あまり良く知らなかった新撰組の事情が分かるのも嬉しいが、あの時代にしかない世の理不尽さが興味深い。

当時の激動の裏側を主に糸里という太夫の目線を通して読ませる。
女性は男性の考えが分かるけど、男性は女性のことなど一生分からない。なのに、男は偉そうにし、腕力、権威、立場を使って...続きを読む女性を駒のように使う。
良くも悪くもそれがうまく機能していた時代。

気を確かに持たないと上下通して五回ぐらいは泣いてしまう。また読み直すと違う視点で楽しめそうな一冊。

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Posted by ブクログ 2014年08月09日

壬生に行った直後だったので、臨場感を持って映画的に読めた。こういう読書もいい。クライマックスへのそれぞれの心の描写がうまい。

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Posted by ブクログ 2014年04月20日

女性の目線で新選組を描き、しかも大方の小説で悪漢とされる芹沢鴨を主役に据えてみせるんだからたいしたものだ。最後は糸里ではなく、吉栄の語りで結ぶのもいい。

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Posted by ブクログ 2017年08月15日

 なんか糸里は登場人物のひとりに過ぎないような扱いだが、悪役のイメージでしかなかった芹沢鴨のイメージが一新したのが新鮮だった。
 女性心理を描こうとしているのだと思うけど、どうなんだろう… 女性からすればちょっと違うと感じるかもしれない。これはもう壬生義士伝へと続く新撰組本と割り切って読んだ方がのめ...続きを読むり込めて面白いと思う。

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Posted by ブクログ 2020年04月11日

文久三年八月。
「みぶろ」と呼ばれる壬生浪士組では、近藤勇ら試衛館派と、芹沢鴨率いる水戸派が対立を深めていた。
土方歳三を慕う島原の芸妓・糸里は、姉のような存在であった輪違屋の音羽太夫を芹沢に殺されたことで、浪士たちの内部抗争に巻き込まれていく。
新撰組の「闇」の部分、芹沢鴨暗殺事件の真実に迫る時代...続きを読む劇サスペンス。

輪違屋の糸里、桔梗屋の吉栄、この二人の天神の名は鈴木亨さんの「新撰組100話」(中公文庫)で読んで知っていた。
芹沢鴨暗殺の日、彼女たちがまさにその現場に居合わせたことも。
糸里、吉栄のその後がどうなったかはさておき、少なくともその場で惨殺されたわけでないことは歴史的事実である。

「新撰組100話」を読んだときは、なんとも思わなかったのだが、実はこれってものすごいミステリなんじゃないだろうか。
芹沢と寝床を共にしていたお梅は、土方らに斬られている。
命の助かった平間と共にいた糸里はともかく、芹沢同様に暗殺された平山と一緒にいた吉栄が無事でいるのは、はたしてどういうことか。
下の隊士らにすら漏らさぬように、秘密裡に事を運んだ土方たちにしては、事件現場を目撃した彼女たちを生かしておくのはあまりに不手際だろう。
お梅を叩き斬っているのだから、よもや「女は斬らぬ」などという戯言を吐いたわけでもない。
このミステリに対するひとつの回答がこの小説であると思う。
「新撰組100話」によれば、平間が薩摩浪士の斬り込みかと思い、刀に手を伸ばしかけると、枕を並べていた糸里がヒシと握って放さなかったそうである。
このあたりも、本作を読んだ後であれば、なるほどと頷けるものがある。

さて、本作はそういった歴史ミステリとしての楽しみ方以外にも、純然たる時代小説、または恋愛小説としても十分に読み応えがある作品に仕上がっている。

この物語は、糸里をはじめ、吉栄やお勝、おまさら、多くは女性の視点から描かれている。
そして女性の目を通すと、いかにも新撰組という存在は滑稽なものに見える。
ひとしなみの世間知もなく、ただただ武士というものに憧れて多摩の田舎からやって来たおのぼりさんのように見える。
土方歳三という男は、鬼のような冷徹さと事を成す為にはどんな犠牲もいとわない狡猾さを兼ね備えた恐ろしい男だが、彼もまたやはり、所詮は多摩の田舎の百姓でしかないのだと、女性の目を通してしまえば、思い知らされる。

新撰組は、音羽の、吉栄の、お梅の、そして糸里の「おなごたちの夢」を足蹴にしてあほうで手前勝手な夢を追い続けた。
それは男だから許されることだ。
何もかもかなぐり捨てて、ただ自分の望む道を行くということが――たとえ叶わぬにせよ、だ――どれほど仕合せなことか、男はわかっていない。

だから、糸里は好いた男の口から吐かれた最後の言葉を、未練ひとつ残さず、断ち切ってみせた。
お前はわたしたちの夢を踏み台にして登っていこうとしているのだから、ここで逃げるなんて許さないし、わたしもまた逃げたくはない。
わたしはわたしの道を行く。
だから、あなたもあなたの士道を行きなさい。
糸里がそんな風に言っているように、僕には思えた。

この後、新撰組は池田屋の事件で一躍、その名を挙げ、しかしついには幕府とともにその名も命も散らしていくことになる。
土方が言うように、殿様から禄を貰うことが「武士」であるならば、彼らは武士になれたのだろう。
だが、僕にはそうは思えない。
新撰組は、ただ時代を迷走し、そして散っていっただけのように感じる。

いつの時代も女性は強い。
その強さは、沖田や永倉の剣ですら敵わぬほどだ。
彼女たちは歴史の表舞台には決して出ては来ないけれど、でも確かにこの動乱の時代において、地に足をつけてしっかりと立っていたのだ。
その姿は、きっと剣を構えた男たちにも負けないくらいに凛として格好良かったに違いない。

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Posted by ブクログ 2018年05月16日

ちょうど京都幕末維新をテーマにしたロゲイニングのチェックポイントを探しに京都(島原)を探訪していたところ、ふと輪違屋の文字を発見し、現存するその建物の歴史と風格を肌で感じ、あらためて本書を読むことにした。
壬生の浪士組から新撰組へと成長する中で、八木・前川家と新撰組の関係、芹沢や近藤・土方の目指す理...続きを読む想像の違いとそれに伴う内紛(暗殺)なども興味深いが、本書の真髄はなにより島原という花街に生きる女性のプライド。いろいろ幅広い分野で面白い浅田次郎再評価の一冊でした。

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Posted by ブクログ 2017年11月27日

新選組の近藤たちは、芹沢たちの暗殺を命じられます。“足軽と百姓が、真の武士を殺す(p266)”、斬ってはならぬ人間を斬るのです。

芹沢は酒乱で悪行も働いてきたように見えましたが、実は考えたうえでの行動で、やさしくて、どうしても嫌いになれませんでした。

また、戦場には刀を持たぬ四人の女(糸里、吉栄...続きを読む、お梅、おまさ)もいますが、“女というのは、剣を持たずに斬り合いができるらしい(p263)”のです。女たちの強さを思い知らされました。

特に糸里が、男たちに立ち向かい、はっきりと思いを伝えるところや、女としての幸せを吉栄にめぐんでしまうところに、惚れました。本の題名のとおり、主役は糸里だと思いました。
吉栄の子どもを立派に育てるという決意も、母としての強さを感じて好きです。

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Posted by ブクログ 2017年09月14日

輪違屋糸里の下巻。
待ったなしで芹沢鴨の暗殺があって、なんか幕末ってやっぱり暗いな~と思ってしまった。
百姓や町民だった新選組の各々が本当の武士である芹沢を殺すのに震えるわけですよ
時代の流れといえばあれだけど、なんか悲しい。
あと芹沢鴨めっちゃいい人。(だけどそれをうまく表現できない)
んで、おと...続きを読む女の人はやっぱ強いなーという印象。
もう惚れた腫れたを通り越している感じ、愛だの恋だの通り越してる
次元が違うというか、なんというか。
糸里は強い!土方成すすべなし!
そいで極めつけはお殿様への物申す場面とかもそう。
糸里や吉栄や音羽はもちろんのこと
おまささん・お勝さん・お梅さん等女性陣は
世の男性よりもクッソ強い…
泣きはしないが、なんか違う意味での幕末時代小説だと思う。

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Posted by ブクログ 2017年05月17日

新撰組を取り巻く女性の立場から見た非常に人間くさい新撰組の物語。
現代人から見ればどうにも度し難い男達で、それがまたリアル。なかなか面白い作品でした。
京都の壬生寺と屯所のあたりは散策した事があるけど、これを読んで行けばまた感じるものがあるかもしれません。糸里という天神も実在したらしいですよ

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Posted by ブクログ 2017年01月29日

女を苦しませる男を屑と規定すると、このお話にでてくる殆どの男がクズ。

それゆえに女たちが輝く。

強さも、弱さも、誇りも全てが美しい。

そして読んでいる間、いまはほとんど消えかけている、懐かしい京都の町と京ことばに包まれ心地がよい。

翻弄された町が、新しい世を迎えるまであと少し。
その間も、ず...続きを読むっと女たちは強く凛と生きていくのだろう。

心のなかに誰にも見えぬ強靭なる芯を貫いて。

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Posted by ブクログ 2015年12月16日

本作で印象が変わるのは芹沢鴨、土方歳三。今まで私が思ってきた新選組隊士達とは違う描かれ方をしている。

芹沢さんには自分を理解し過ぎた故の弱さ、侍として選ばざるを得ない矜持があり、人間味を感じた。他の新選組作品で描かれる巨悪の権化「芹沢鴨」とガラリと違う。

歳さんには隊の強化だけ考えて行動をとって...続きを読むもらってかまわない、百姓になるなんて言わないでほしい。糸里に対して身勝手過ぎる。それを受け入れた糸里は島原の女だからなのか、時代の女だからなのか。最後の選択は強い女ではなく哀れな男として読まないと歳さんを嫌いになってしまいそう。

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Posted by ブクログ 2015年10月18日

タイトルの割には糸里の話が中心というわけではない。芹沢暗殺に新たな解釈をしている所はとても興味深く面白い。傍若無人なイメージの芹沢は実は気の優しい侍であった。反して土方に対しては厳しい。個人的には沖田の立場で暗殺までを語る所が臨場感があって興奮した。主人公がたくさんいる感があります。

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Posted by ブクログ 2014年10月26日

女性の視点からみた新撰組の物語。
史実をベースにして、浅田ワールド全開の愛と命の物語になっています。

下巻ではいよいよ芹沢暗殺が語られています。
下巻ではなんといっても糸里の力強さがさらに伝わってきます。
とりわけ、暗殺後の土方への糸里の台詞は、なんとも格好よくスッキリします。糸里対土方の対決です...続きを読むね。
はっきりと「あんたたちは女を恐れている」と啖呵切るシーンで描かれている二人の対決(というか糸里対新撰組の対決)がその力強さをあらわしています。
さらに、糸里の殿様への告発!そして土方との婚姻について尋ねられた答えを、歌にして返す美しさ。力強さと美しさを備えた女性であることがひしひしと伝わります。

このような力強く美しく語られる糸里の一方で、土方が小さな、どうしようもない人物に見えてしまいます(笑)
侍にあこがれたどうしようもない百姓魂の人物という感じです。実際はどうだったんでしょう..

そして、最後の最後の語り。これは泣ける。

ということで、壬生義士伝もよかったですが、輪違屋糸里はそれを上回る物語だったと思います。

お勧め。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年09月28日

 女性視点で描く、新選組初期の頃の一幕。
 下巻ではいよいよ重要局面を迎えるせいか、主人公である糸里の影が薄まってしまったり、唐突に沖田視点が入ってきたり、ちょっと苦しかったか。
 しかし、歴史に残る場面に、歴史には残らなかったさまざまな人の言葉や行動があったのだと想像力をかき立てられては胸の熱くな...続きを読むる巻でした。

 『壬生義士伝』でも感じた、まっとうに正しく生きようとする者がもっとも生きづらい時代の空気が、この本の中にも流れているようです。

 一番好きな場面は、芹沢暗殺の裏で睨み合っていた永倉と斎藤のやりとり。その場に立ちあったお勝さんの切実な言葉もかっこいいです。痺れます。

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Posted by ブクログ 2021年02月12日

芹沢鴨暗殺までの新撰組ってほんとろくなことしてねえよな、という熱量の低い感想しか出てこない。鴨の暗殺もなんかアホらしいし。
著者は農民が侍を倒すという補助戦で芹沢暗殺解体してみせた。そして、一つの集団における農民と侍の対立を描くにはどちらにも肩入れしない平等さが必要であり、新撰組にとって究極の他者で...続きを読むある女の視点が採用された。本作で著者が必要に何人かの女の視点で新撰組を眺めるのは、構図を鮮明に見せるためだろう。新撰組という異様な半グレ集団に対峙するとき、それぞれ出自や生活環境の異なる女たちは、連帯意識を持たざるを得ない。女たちは最初から、新撰組の人々が追い求めていた、農民としてのコンプレックスを克服する可能性や侍としての誇りからは疎外されているからだ。
そして、男同士主導権争いの内ゲバという鏡に映された女たちのシスターフッド的連帯、という図式のシスターフッドが成立しているのは、女たちが徹底して政治から隔離されているからでもある。
本作をこのようなフェミニズム的な観点から読んだのは自分以外にはいないようである。本作の自分の読み方に基づくと、個人的なことは政治的なことといい始めた瞬間に女たちは政治的な分断に巻き込まれるのではないか?という問題が立ち上がる。

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Posted by ブクログ 2019年03月23日

知ってる話を違う視点から見るとこうなるという話で、その目の付け方はなかなか興味深かったが、元々が愉快な話ではないので、イマイチ入り込めなかった。でもまあ浅田さんらしい話でしたわ。

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Posted by ブクログ 2019年01月04日

読み終わるのにものすごく時間がかかってしまったけれど、面白かった。
愛情深くて とても強い女性たち。
強くこころに決めたことや、強く想う人がいれば、女の人は強く生きられるのかな と思います。

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