あらすじ
近藤勇と土方歳三らによる「芹沢鴨一派暗殺計画」は着々と進んでいた。芹沢暗殺は、いわば百姓が真の武士を殺すという凶事。音羽太夫を殺されて芹沢を恨んでいる糸里と土方の心の絆が強まる中で、計画を聞いた糸里は、ある決意をかためる。決行の日──予想外の展開が待ち構えていた! 黎明期の新選組の不器用な生きざまと、彼らに翻弄されながらも自らの道を誇り高く生きようとする女たち。運命の糸に操られた男と女の哀しみが滲み出る、浅田次郎ならではの感動傑作!
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Posted by ブクログ
壬生義士伝シリーズ 第2弾。
続きものではないが、新選組を描いた作品。
壬生義士伝では新選組内部にいた者達をメインに描かれていたが、こちらは周りの女性達目線をメインに据えた描かれ方をされている。
新選組という名前が付く以前の壬生浪士の時代から、芹沢鴨を暗殺するところまでがこの物語である。
壬生義士伝では沖田総司はほぼ登場しなかったが、こちらは沖田の人柄などが多分に描かれいる。
貧困のあまり京都島原に売られて来た女性である糸里と吉栄の壮絶な人生やお勝、おまさ、お梅といったそれぞれ新選組と関わった女性達を通しても新選組が描かれている。
感想として、新選組を全く肯定出来ない。
人を無闇に殺して行く事が人心を掴み、時代を切り開く事に繋がると思えなかった。
ただそうしなくてはならない立場に置かれた気持ちは理解できたが、共感は出来なかった。