浅田次郎のレビュー一覧

  • 珍妃の井戸

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    蒼穹の昴シリーズの情報を整理し、そこで描ききれなかったキャラクターにスポットライトを当てた作品。

    光緒帝の妃である珍妃が、何者かによって殺害された。イギリス・ロシア・ドイツ・日本の貴族が、その謎の真相に迫るという内容。

    ミステリー作品のような印象を受けるが、珍妃殺害のスキームを描きたいのではなく、蒼穹の昴に登場した魅力的なキャラクターの深掘りを軸に、列強諸国が中国を恣にしていたことのメタファーとして珍妃の殺害を描いたのではないかと考えている。

    この作品を読むことで、その後の中原の虹への没入度が高くなるような気がする。

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    2026年02月27日
  • おもかげ

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    物語は主人公が定年の日に地下鉄で倒れたところから始まり意識不明の3日間、主人公の脳内で繰り広げられる不思議な世界だ。

    その3日間はとてもコミカルな展開で、生死をさまよってる危機状況とは正反対なのが救いになっている。現世とあの世のすき間にこんな世界があるのならおもしろい。

    終始、正一の脳内、正一を取り巻く家族の思いがパラレルワールドとなるが、それぞれの視点が整理されて読みやすい。

    読後、先に亡くなった人を想い出し、深く浅田ワールドに浸ることができた。

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    2026年02月23日
  • 大名倒産 下

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    下巻はスピード感がちょっと上がって良し。幼なじみの近習さんたちやその他家臣が頑張ってると、領内の大富豪農家などなどがどんどん仲間に入ってくれて、さらには貧乏神が七福神を連れてきて、育ての親が栽培漁業で増やした鮭が思わぬ人気になり、なんやかんやと賑やかにハッピーエンドへ。
    人事を尽くそうとしない人間は助けてはならぬのが神様のルール。

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    2026年02月22日
  • 中原の虹(4)

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    ネタバレ

    梁文秀がついに大陸の土を踏む。亡命先の日本で雌伏の時間を費やしていたものの、再会した徐世昌から、宋教仁を諸葛たらしめた梁文秀の功績を称えられた。やっぱり、蒼穹の昴からの主人公には特別な思い入れがあり、胸が熱くなった。

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    2026年02月16日
  • 天子蒙塵 4

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    何とも感動的で重みのあるエンディングが印象的。
    満州を舞台に、様々な立場からの捉え方に触れることが出来た。史実を踏まえながらも、魅力溢れるストーリーが展開されている。

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    2026年02月15日
  • 帰郷

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    戦争をテーマにした短編集。
    特に好きだったのは「鉄の沈黙」「夜の遊園地」
    何度でも読み返したくなる。

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    2026年02月03日
  • 中原の虹(4)

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    ネタバレ

    春児 春雷 玲玲がそれぞれ再会するところはやはりぐっときた。
    離れていても、家族への熱い思いに胸を打たれた。
    最後まで袁世凱は掴めないところがあって、読み進められた。

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    2026年01月31日
  • 中原の虹(3)

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    「自分がかくも映画に憧れる理由はただひとつ、それが現し世にあらざる、嘘の世界だからであろう。」
    私の共感するところ。
    登場人物も多く場面も変わることもあり、なかなか集中力を保つのは難しい巻となった。

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    2026年01月31日
  • 月のしずく

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    浅田次郎さんの恋愛、家族愛を描いた短編集
    時代は1970年代〜2010年頃までかな?
    日本国内、中国、ローマの当時の情景が解像度高く描写されていて、まるで短い映画を観ていたような気持ちになりました
    個人的には、社長の幼少期の中国からの引き上げを振り返る「琉璃想」と、いい子を貫いた女性が自分を捨てた母親に会いにいく「ピエタ」が好み

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    2026年01月28日
  • 中原の虹(2)

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    ネタバレ

    良かった。
    「言われなくてもわかっている。気持ちを入れ替えねばと思っているのだが、どうしてもうまくいかない」
    この時代、命令は絶対だと思うが、人の心は簡単に割り切れないよなと改めて感じた。
    さらに西太后と春雲 万歳爺と蘭琴の関係性は胸を打つ話になっていた。

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    2026年01月28日
  • 中原の虹(1)

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    「蒼穹の昴」を読んでいたので、またあの世界にいきたいと思い読んだ本。
    春雷に会えるとは思っていなかったので嬉しい。
    この時代は、いろいろな呼び方があるし、混乱しがちだが、それを含めて負荷のかかった小説を楽しめた。

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    2026年01月25日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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    浅田次郎さんの小説は、いつもセピア色だ。

    戦前から戦後の時代を生きたことはなくても、
    なんだか「懐かしい」と感じさせてくれる。

    人々はみんな「完璧」ではなくて、どこかにどうしようもないところを抱えながら、人間臭く生きていて、それがどうにもリアルな感じがする。



    終盤、隠されていたもう一つの主軸が、霧が晴れるように見えてきて驚いた。

    戸惑いながら読み進めていくと、セピア色だった世界に、一瞬ものすごく鮮やかに色がついた。

    想像もできないような急展開、とは言わない。
    ずっと、カタチを伴わない予感があった。
    ただ、その予感がどうカタチを結ぶのか分からなかっただけ。

    やるせない余韻とともに

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    2026年01月21日
  • 蒼穹の昴(4)

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    前半は少し読みにくかったが、面白かった

    「豆や粥は糞になりゃおわりだけど、腹の中にずっとこなれずにあるものを、おいらにくれたんだよ」
    大切なものは目に見えないなあと感じた。

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    2026年01月18日
  • 壬生義士伝(下)

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    もう一冊くらい、新撰組の本を読んでみたいと思っていたところ、この本を見つけたので購入してみました*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*

    この本は、吉村貫一郎という1人の新撰組隊士の生き様を通して、当時の時代背景が描かれておりました。
    吉村??居たっけ?そんな人??
    あれれ?私全然覚えてなかったです。

    1人の聞き手が、吉村と関わりのあった人へ話を聞くという形で構成されており、次第に吉村の人となりが浮き彫りにされていきます。
    語り手によって吉村の印象が微妙に異なっており、少しずつ彼の印象が変わります。

    吉村は南部藩の下級武士で、極度の貧困に苦しむ家族を救うために新選組へ入隊します。
    彼の行動原理は一貫して「

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    2026年01月17日
  • 中原の虹(2)

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    西太后と光緒帝の二人のやり取りが切ない。こんなこと絶対ないと思うが。
    張作霖が怖すぎる、こんな時代だから張作霖みたいな人が出てくるのか。
    清の太祖ヌルハチの時代の話も出てきて、どこまでが史実でどこからが創作なのかわからなくなる。
    中原の虹という題名がかっこいい。

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    2026年01月16日
  • 中原の虹(3)

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    ネタバレ

    王逸と梁文秀の友情が細い糸で繋がったようで、目頭が熱くなった。
    趙爾巽の地方官吏としての矜持と馬賊の郷土への思いが通じたラストも素晴らしかった。

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    2026年01月16日
  • 蒼穹の昴(1)

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    ネタバレ

    ずっと積読してた本。
    読みたいが歴史小説に苦手意識もあり、なかなか手を出さなかった本。
    年明けに思い切ってみた。
    中国の慣れない名前に戸惑いもあったが、思ったよりも読みにくさはなかった。
    さすが浅田先生。
    文秀の生母のシーンはやられた。切なかった。

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    2026年01月12日
  • 兵諫

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    小説としての面白さもあるが、当時の時代情勢が人の息吹とともに学べて、スルッと読み終えました。
    流石の浅田次郎さん。

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    2026年01月08日
  • おもかげ

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    面白かったです

    不遇な少年時代を過ごした主人公が
    コンプレックスと戦いながら
    ひたむきな努力を仕事に向けて
    みごとなサラリーマン人生を
    定年退職まで勤めます
    しかしその送別会の帰り
    電車の中で倒れ意識不明に陥ります

    物語はその主人公を見舞う
    友人や家族との関わりとそれぞれの感情
    そして意識不明中の主人公が
    不思議で魅力的な人物達との夢現の
    素敵でちょっとセピア色の体験で
    ストーリーが進みます

    まず主人公の人徳でしょうか
    友人や家族が良い人ばかりで
    多くの場合皆どこか主人公のように
    人生に足りない部分があったりするのですが
    それを克服する努力と前を向く姿勢が
    素晴らしいと思いました

    ベテ

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    2026年01月25日
  • 母の待つ里(新潮文庫)

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    浅田次郎氏の小説を読むのは数年ぶりだが、本書は最近の作品でベストセラーのようだ。大人にとってのふるさとがテーマか。
    ネタバレをしたくないので詳しいストーリーは書けないが、社会的に成功はして経済的には恵まれているものの家族の縁が薄い人たちが、ふるさとを体験するサービスに申し込む。完璧に用意された田舎のふるさとで自分の人生を振り返る。
    さすがの浅田次郎だな~(←生意気ですみません)と感心して読んだ。構成も文章力も素晴らしく、安心感がすばらしい。お涙頂戴かと身構えて読んだが、本書はそうでもなかった。出てくる人々がいい。母ってこういうもんだよな、と思い出させてくれた。
    じんわりと温かい読後感。仕事に疲

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    2025年12月24日