浅田次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
浅田次郎さんの小説は、いつもセピア色だ。
戦前から戦後の時代を生きたことはなくても、
なんだか「懐かしい」と感じさせてくれる。
人々はみんな「完璧」ではなくて、どこかにどうしようもないところを抱えながら、人間臭く生きていて、それがどうにもリアルな感じがする。
終盤、隠されていたもう一つの主軸が、霧が晴れるように見えてきて驚いた。
戸惑いながら読み進めていくと、セピア色だった世界に、一瞬ものすごく鮮やかに色がついた。
想像もできないような急展開、とは言わない。
ずっと、カタチを伴わない予感があった。
ただ、その予感がどうカタチを結ぶのか分からなかっただけ。
やるせない余韻とともに -
Posted by ブクログ
もう一冊くらい、新撰組の本を読んでみたいと思っていたところ、この本を見つけたので購入してみました*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*
この本は、吉村貫一郎という1人の新撰組隊士の生き様を通して、当時の時代背景が描かれておりました。
吉村??居たっけ?そんな人??
あれれ?私全然覚えてなかったです。
1人の聞き手が、吉村と関わりのあった人へ話を聞くという形で構成されており、次第に吉村の人となりが浮き彫りにされていきます。
語り手によって吉村の印象が微妙に異なっており、少しずつ彼の印象が変わります。
吉村は南部藩の下級武士で、極度の貧困に苦しむ家族を救うために新選組へ入隊します。
彼の行動原理は一貫して「 -
Posted by ブクログ
面白かったです
不遇な少年時代を過ごした主人公が
コンプレックスと戦いながら
ひたむきな努力を仕事に向けて
みごとなサラリーマン人生を
定年退職まで勤めます
しかしその送別会の帰り
電車の中で倒れ意識不明に陥ります
物語はその主人公を見舞う
友人や家族との関わりとそれぞれの感情
そして意識不明中の主人公が
不思議で魅力的な人物達との夢現の
素敵でちょっとセピア色の体験で
ストーリーが進みます
まず主人公の人徳でしょうか
友人や家族が良い人ばかりで
多くの場合皆どこか主人公のように
人生に足りない部分があったりするのですが
それを克服する努力と前を向く姿勢が
素晴らしいと思いました
ベテ -
Posted by ブクログ
浅田次郎氏の小説を読むのは数年ぶりだが、本書は最近の作品でベストセラーのようだ。大人にとってのふるさとがテーマか。
ネタバレをしたくないので詳しいストーリーは書けないが、社会的に成功はして経済的には恵まれているものの家族の縁が薄い人たちが、ふるさとを体験するサービスに申し込む。完璧に用意された田舎のふるさとで自分の人生を振り返る。
さすがの浅田次郎だな~(←生意気ですみません)と感心して読んだ。構成も文章力も素晴らしく、安心感がすばらしい。お涙頂戴かと身構えて読んだが、本書はそうでもなかった。出てくる人々がいい。母ってこういうもんだよな、と思い出させてくれた。
じんわりと温かい読後感。仕事に疲