あらすじ
40年ぶりに帰るふるさとで待っていたのは、初めて会う〈母〉だった――。大企業の社長として孤独を抱える松永徹。退職と同時に妻から離婚された室田精一。親を看取ったばかりのベテラン女医・古賀夏生。人生に疲れた三人が選んだのは「里帰り」だった。囲炉裏端に並ぶ手料理や不思議な昔話。母と過ごす時間が三人を少しずつ変えていく……すべての人に贈る感涙の物語。ふるさとを、あなたへ。(解説・赤坂憲雄)
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Posted by ブクログ
泣かせの浅田次郎だから、最近 避けていたけど。
やはり、上手。
若い頃は、毎日精一杯忙しくて、それを通り抜けると何をしていいかわからなくなる。
すごく、よくわかる。時間はあっても、前ほど買い物や旅行や飲み会に興味がなくなってきているから。
長いその後に寂しさが忍び寄る感じ。よくわかる。
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TVドラマになって興味深く読んだが、本はさらにずっしりと重い。そしてキャストもぴったりだったことを感じる。風景描写、食べ物の豊かさ、言葉のニュアンスもさらによく伝ってくる。
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浅田次郎さんの心情表現が、とても好きです。
都会の孤独と、過疎地域の孤独が、カード会社による民泊を通して、温かなヒューマンドラマとして描かれていて、とても感動しました。結婚したくないと思う事もあるけど、還暦手前の孤独はつらい...原作を読んで、特に考えさせられたのは、医師の娘が、母の延命治療を止める時、自らが最期を迎える時は、延命治療をするかしないかの、決断をする家族がいないこと...出来れば老後も、温かな愛情に包まれて、生きていきたい。色々と深く考えさせられました。
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昨日からNHKで始まったドラマには間に合わなかったけど、とても楽しめた。先日65歳になった自分には、昨夜夢で見たことだったかなと自問したくなるような、あるいは自分の現実と小説の世界がどっかで交差してるんじゃないかと疑ってしまうような感触を味わった。録画したNHKドラマを観るのがとても楽しみになった。
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現代人の孤独な心のうちを穿つストーリー。短編集のようでいて絡み合う登場人物の心理。古き良き時代への懐古をバブル入社時代の中年世代の現代視点で描く巧みさ。AIの登場もリアル。私にとって大ヒット!
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うさぎ追いしかの山、小鮒釣りしかの川〜
10代、20代にはもう無いのかもしれないが、50代以上には明確な故郷のイメージが存在すると思う。
そんなふるさとを母親を、実生活では持てなかった定年を越えた3人が、あるサービスを使って実現させた話。たった数回の訪問で、こんなにも偽母親を慕うのは、今の都会にでて、がむしゃらに突き進んできた我々が、どれだけイメージのふるさとを心で渇望していたのか。遠野物語をバックグラウンドにした、母親からの語りに、残されたものの悲哀がある。
「戦前は兵隊として戦場に、戦後は労働者として東京というブラックホールに連れ去られた」という一節が、心に刺さる。
匿名
お伽話のような
初めは TVのドラマで知ったお話。
むかしむかし ある所に…
こんな風に 夢の中の物語のようだった。
このお話の過去は
このお話の未来は
私の中で どんどんと膨らんでいってしまう。
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浅田次郎氏の小説を読むのは数年ぶりだが、本書は最近の作品でベストセラーのようだ。大人にとってのふるさとがテーマか。
ネタバレをしたくないので詳しいストーリーは書けないが、社会的に成功はして経済的には恵まれているものの家族の縁が薄い人たちが、ふるさとを体験するサービスに申し込む。完璧に用意された田舎のふるさとで自分の人生を振り返る。
さすがの浅田次郎だな~(←生意気ですみません)と感心して読んだ。構成も文章力も素晴らしく、安心感がすばらしい。お涙頂戴かと身構えて読んだが、本書はそうでもなかった。出てくる人々がいい。母ってこういうもんだよな、と思い出させてくれた。
じんわりと温かい読後感。仕事に疲れた人にお勧めしたい。
Posted by ブクログ
作中のユナイテッド・ホームタウン・サービスの利用者とは似たような年齢で、同じように母を亡くしている身として作品に入り込んで読んだ(利用は考えていない)
テレビドラマで視聴して本書を借りた、上手い観想などいえないがコノ世界に首までつかり堪能したい
Posted by ブクログ
NHKドラマをきっかけに原作を手に取りました。実際には起こりえなさそうなフィクションでありながら、不思議と心に響く物語です。
主に3人の内面に焦点が当てられていますが、その揺れや迷いに思わず共感してしまう場面が多かったです。風景描写も印象的で、静かに物語へ引き込まれていきました。
Posted by ブクログ
NHKのドラマで,放送され、最終第4話を見ることができた。中井貴一、佐々木蔵之介、松嶋菜々子、宮本信子がキャストとして出ていた。
その後,原作を読んだ。よかった。
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ドラマをちょっと見て気になったから読んでみた。最後の終わり方、母の人生についてはドラマの方がわかりやすかった。私にはふるさとはあるのだろうか、と考えさせられる1冊だった。
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非現実的と言えばそういう設定ではあるけれど
それだけでは割り切れない現代人の刹那を描いた作品?
故郷や帰る所がある人には分からない事かも
最後に母の真実が分かるくだりが何とも…
Posted by ブクログ
NHKのドラマを見たのがきっかけで
本を読みたくなりました。
ドラマに出てくる俳優さんのセリフがそのまま出て来て、ドラマをまた見ているような気持ちになりました。
お母さんが語る昔話も味があり、記憶に残りました。
Posted by ブクログ
2025.9.19
平和な時代が続いたゆえに消滅してしまう
親と縁のない子供は、さっさと結婚せな居場所がないさけ
繁栄すなわち幸福と規定した原理的な過誤によって、多くの人が自然を失い、不自然な生活をしなければならなくなった
幸福の基準はけっして「便利」と「不便」ではない
Posted by ブクログ
NHKのドラマを見ていたら原作を読んでみたくなりました。
最初はクレジットカード会社のあまりに突飛なサービスに、金額的にも過疎の村を利用している所にも胡散臭さを感じてしまいました。
しかし、故郷を欲している還暦前後男女3人の姿とその思いに応えるちよさんの姿を見ていると、こういう物があっても良いのでは?と思えてきました。でもいつか終わりが来るんですよね。
ちよさんの事情と恐れていた結末に最後は泣けました。ドラマの最終回もきっと泣いてしまうでしょう。浅田次郎さん初めて読みましたが他の作品も読んでみたくなりました。
Posted by ブクログ
衝撃の設定に思わぬ結末 登場人物が本当にいるかと思うくらいのリアルな描写と、意外なのになんだかありそうな設定。こんな内容を思いついたことも、生々しく書けることも才能だなぁとしみじみ感じた。
Posted by ブクログ
大企業の社長
定年と同時に妻に離婚されたサラリーマン
親を看取ったばかりのベテラン女医
人生に疲れた3人の里帰り…
囲炉裏端に並ぶ素朴な手料理、不思議な昔話
母と過ごす時間が3人を変えていく…
NHKでドラマ放送中なので、簡単な感想を…
いい意味で思っていた内容とは違っていた!
ちょっと不思議な世界観
そして浅田次郎さんの文章はとても美しい
恥ずかしながら知らない言葉もあって、調べてノートに書き写す…(笑)
体力が衰え、孤独を感じ、自分の限界を感じた時にこの作品を読めば、また感じるものが違うんだろうな…
「ふるさとを、あなたへ」
これから、少しずつ浅田次郎さんの作品を読もうかな…
これから先、いや、もうちょっと先かな?
自分の読書時間が楽しくなりそう…
素敵な作品に出会えました!
Posted by ブクログ
ふるさとの母から日本の故郷の美しさを享受する。
そう単に美徳や桃源郷の様を受け取れれば良いが、背景には日本の変わりつつある様や深く抉られた傷跡が残る。
室田精一よろしく、私も田舎への移住を絶賛検討している。
が、儚く終わりゆくふるさとに身を委ねることができるだろうか。
室田の場合は、その悲劇に自らを重ねているようにも感じ取れる。
人がいなくなれば、インフラは手を引く。生活、生命を維持することも簡単なことではない。
一方、都市部はどうだろうか。摩耗するように生命を、精神を削り生きる。
そんな揺らぎを、与えられる一冊だった。
Posted by ブクログ
お金はあるけど東京で孤独を抱えるアラ還の男女3名が、1泊2日50万円で里帰りをする
需要と供給に基づいたビジネスと言ってしまえばそれまでだけど、社会情勢や幸福への考察も含まれ、心に響いた
日本人の遺伝子レベルに組み込まれた望郷の想いに切々と訴えかけてくる物語でした
Posted by ブクログ
松永徹
知らない人のない大企業の社長。独身。四十年ぶりに里帰りをする。
ちよ
ホームタウン・サービスのペアレンツ。
吉野知子
ユナイテッドカード・プレミアムクラブのコンシェルジュ。
室田精一
製薬会社の営業部長から関西流通センター長に異動し定年退職する。熟年離婚する。
住職
慈恩院の和尚。
秋山光夫
松永徹の旧友。東京の下町に何棟ものビルを所有している。
松永孝子
徹の母。五十二歳で他界。
小林雅美
精一の妹。高校の教師。
怜子
精一の元妻。
古賀夏生
かつて大学病院の循環器内科准教授まで務め、今は専門病院に勤務しているたベテラン医師。認知症の母を亡くした。
佐々木サチコ
酒屋の女主人。
森山
医師。
小山内秀子
父の経営するクリニックの「若先生」に収まる。夏生のかつての教え子。
品川操
松永の有能な秘書。
雅美の夫
勤続三十八年の公務員。定年を迎える。
佐藤カンジ
慈恩院の檀家。
川崎繁
室田の中学、高校の同級生。
青柳
ガードマン。室田の元同僚。
背戸の嫁っこ
隣家の嫁。
背戸の爺様
田村健太郎
全国展開する居酒屋チェーンの経営者。
Posted by ブクログ
フィクションではあるが実際ありそうなサービス。
このサービスを受ける方も提供する方も実際の家族にできなかったことをして償っていたりするのかも
読んだ後に色々考えさせられる
Posted by ブクログ
都会で暮らす人々がふるさとを懐かしむ。それは自分の生まれ故郷でなくてもいいのか。最後はやっぱり人は人が恋しいのか。都会の問題、過疎化地域の問題、それぞれ考えさせられた。
方言の表記が少し難しかったです。
Posted by ブクログ
また凄い話を書いてくださいましたね。考えさせられることがいっぱいあって、思考回路はショート寸前です。でも、やっぱり自分だったら行かないと思いますよ。
Posted by ブクログ
良い。
ドラマはよく出来てたと思う。キャストが素晴らしかった。読んでると思い浮かぶ。
作者は、独特の哀愁の様な人間描写が素晴らしい。
Posted by ブクログ
文章力がやはり半端じゃなくて、言葉の文字で田舎感が急に出るのは凄い。ストーリーは淡々と進む感じだが、ふるさとの需要や過疎化については、深刻な問題である。
Posted by ブクログ
自分が東京生まれ東京育ちでいわゆる「故郷」と呼べるような地がどんなところであるかがあまり想像できないからか、はたまたまだまだ若いからかなかなか共感がしにくかった。
実家は出ていても、同じ東京都内だからか、故郷を憂うこともあまりない。
でも、「故郷がない」ことが寂しいことだというのはなんとなくわかる。
自分も同じ年頃で親をなくすと、想う郷里がないことに寂寥感を感じるのだろう。
田舎の故郷はなくとも、親が健在で帰るところがあるうちは当たり前だと思わずに大切にしたいとと思った。
Posted by ブクログ
母の待つ里という作品名からてっきり時代物か戦争時の話かと思ってましたけど、まさかのサービスびっくりです。現代社会に少し逆行した感じの故郷という話と進化を遂げようとしているAI、そこに微妙な人間心理も加わって面白かったです。
Posted by ブクログ
NHKのドラマをみて、手に取った作品。ドラマの方はだいぶはしおってた気がする。
大手食品会社の社長として孤独を抱える松永徹。定年と同時に妻から離婚された室田精一。母を看取ったばかりのベテラン女医の古賀夏生。
『ふるさとを、あなたへ』を謳い文句に帰郷するサービス。あくまで疑似体験なのだが、母と過ごす時間が三人を少しずつ変えていく…。