あらすじ
孤独の中で育ち、温かな家庭を築き、定年の日の帰りに地下鉄で倒れた男。
切なすぎる愛と奇跡の物語。
エリート会社員として定年まで勤め上げた竹脇は、送別会の帰りに地下鉄で倒れ意識を失う。家族や友が次々に見舞いに訪れる中、竹脇の心は外へとさまよい出し、忘れていたさまざまな記憶が呼び起こされる。孤独な幼少期、幼くして亡くした息子、そして……。涙なくして読めない至高の最終章。著者会心の傑作。
時代を超えて胸を打つ不朽の名作『地下鉄(メトロ)に乗って』から25年――
浅田次郎の新たな代表作、待望の文庫化。
解説・中江有里
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
とても心に沁みるいい本でした。
この本に出会えたことが嬉しくなります
最後に全てがわかった時、涙なしでは読めません
今もう一度見返していますが、初めて読んだ時とはまた違う見方ができ、とても面白いです。
何かに躓きそうになった時、この本が読みたくなります。
これはおすすめしたい本です。
Posted by ブクログ
親に捨てられた過去を持つエリート会社員が定年を迎え、送別会の帰途に脳出血にて意識不明に。
過去に旅立つ主人公と、そのエスコートをする隣のベッドの老人や美しい年上の女性たち。
主人公の新生児期まで戻った最後、目頭が熱くなりました。
Posted by ブクログ
主人公・竹脇正一は、65歳で定年を迎え、送別会の帰り道、地下鉄の車内で突然倒れてしまう。集中治療室で昏睡状態にある正一のもとには、旧友や幼なじみ、家族が次々に見舞いに訪れ、語りかける。しかしその間、正一の意識は肉体を離れ、奇妙で不思議な体験をする──。
主人公の年齢や人生の節目が、自分自身と重なる部分もあり、自然と惹きつけられて手に取った一冊です。
読み終えたあと、言葉にならない幸福感に包まれて、物語の余韻と著者への感謝で、思わず本を胸にぎゅっと抱きしめてしまいました。
心に深く残る、大好きな一冊になりました。
Posted by ブクログ
浅田次郎作品の別作品のセット品で買ったため期待はしていなかったのですが、とても面白かった。危篤の時に周りにこんなに心配されるような人生を送りたいなと思いました。素敵な人生を観させていただきました!
Posted by ブクログ
人は皆、最適な選択を探しながら生きているのだと改めて感じた。他人からは「何も考えていない」「やる気がない」「悪だ」と罵られることがあったとしても、その人なりに最善を尽くし、時には自分だけでなく他人の幸せも考えている。それこそが本当の意味での最適な選択なのだと、この作品を通じて強く実感した。
他者の視点からは理解できない選択でも、その人の人生においては意味があり、誰もが懸命に生きている。そう思うと、軽々しく他人を批判することの無意味さが浮き彫りになる。むしろ、この物語は、そんな自分自身の偏った考え方を見つめ直し、改めるきっかけを与えてくれた。
読後、他者の生き方を尊重しようという気持ちが強くなった。誰しもが背負う「おもかげ」の深さに想いを馳せながら、これからの人との関わり方を考え直したくなる、そんな読書体験だった。
Posted by ブクログ
メトロなのか、以前読んだ雰囲気が似てる。これも自分の親を思う気持ちが現実になって出会いが生まれた。自分の一方的な想いではなくて相手の想いも書かれていて、心に染みる。武骨なイメージが大好きで、色々読んだなあ、プリズンホテルなんか何回読んでも楽しいし何回でも読めるし読みたい
Posted by ブクログ
定年退職の送別会の日に地下鉄で倒れ病院に運ばれた初老の男性の生い立ちを遡っていくお話。
生と死の狭間で出会う、80歳60歳35歳程の謎の魅力的な女性の正体に驚き、温かい気持ちになる。
捨てられたのではなく愛されて生かされたことがわかったことで、これまでの人生が不幸ではなかったと証明されたような気持ちになった。
忘れざる人々のおもかげをかかえて帰って行く姿に幸せしか見えない。
Posted by ブクログ
終盤、ため息が出るほどの見事な展開。
悲しい捨て子の記憶が、暖かな光に包まれて祝福される場面は、オセロの黒が白へ変わっていくような驚きと多幸感に包まれていて。
戦後の人々の心情、捨て子への優しい眼差しに
胸がいっぱいになりました。
ほんの数世代前にこんな時代があったなんて、史実として知っていても、分かってはいなかったと気付かされます。
読後、思わず東京大空襲の歴史を調べました。
啓発本とかじゃなく、人を動かせる本は本当に素晴らしい。。
時間が取れず、細切れ読みだったので
いつか一気読みできる時を楽しみにしています!
Posted by ブクログ
よく練られた作品である。
定年退職の送別会の日に、意識を失い病院に運び込まれた主人公。生死の境を彷徨い、見舞いに訪れる家族や知人の語りかけから主人公の人となり、人生が炙り出されてくる。語りかけへの反応がないなか、瀕死の主人公は身体から離れて独白とともに、非現実的な体験を重ねていく。次から次へと現れる夢想のなかの謎の女性たち。主人公は彼女らと会った記憶がないなか、打ち解けていく。主人公は両親を知らず、名前もわからないなか、施設で育ったあと、一流企業に入り、家庭を築くが、最初の息子を幼くして亡くす。同じ病室に入院していた男性と、やはり同じような非現実的な体験を通して、その人を知るが、その人はほどなくして亡くなる。夢想の体験で語られる登場人物たち、互いに無関係と思われるなか、物語はどこに行き着くのか、夢想が意味するものは何か、謎は深まっていくが、最後には驚くべき仕掛けが待っている。謎の一つ一つが氷解していくともに、悶々としていた思いが、救われていく気がする。主人公の行く末そのものは、読者の判断に委ねられているのだろうか。
Posted by ブクログ
主人公に近い年齢ですので、自分の死に際もこんな風なら怖くないと思いました。何より泣かされました。
とても心温まる思いでした。浅田次郎さんの本はジーンとさせられるので、移動中に読むのは憚れます。
Posted by ブクログ
時代を超えて胸を打つ不朽の名作『地下鉄(メトロ)に乗って』から25年。鉄道屋などが好きならぜひ読んでほしい。
孤独の中で育つたが温かな家庭を築き定年の日の帰りに地下鉄で倒れた男の物語。
幼少期の思い出や自分を捨てた見知らぬ母のおもかげを、不思議な経験で追憶していく最終的には泣かせる浅田次郎作品。
メトロでは父親だったが今度は母親で泣かせます。
エリート会社員として定年まで勤め上げた竹脇は、送別会の帰りに地下鉄で倒れ意識を失う。家族や友が次々に見舞いに訪れる中、竹脇の心は外へとさまよい出し、忘れていたさまざまな記憶が呼び起こされる。孤独な幼少期、幼くして亡くした息子、そして……。涙なくして読めない至高の最終章。
周りの人達には愛されながらも拭えない喪失感が生死の境目で少しずつ埋められて行く過程が切ないけれど美しくてさすがとしか言いようがありません。浅田次郎作品はたくさん読みましたが、言葉選びの美しさはこの作者の真骨頂だと思います。
何度も読み返したい作品
時代背景のていねいな描写によってさらに物語に引き込まれた。最後は涙が止まらなかった。巧妙な伏線に何度も読み返したい作品と思った。映像化されたのを知らなかったが、読後に配役を知って作品の世界がくっきりした。(作者がこの配役に納得しているのか分からないが…)
Posted by ブクログ
また泣かされた もうじき定年を迎える自分にとって、いろいろ思うところがありました。寝る前に読むと読み続けてしまい、なかなか眠れない夜になってしまいます。また、泣かされました。
メトロです
焼き直しって言えばそんな気もしますが、浅田ワールド全開ですね。奥さんと婿さんと娘さんの想いが泣かせて、結末が…なところは鉄板です。
Posted by ブクログ
65歳定年退職の当日、帰宅途上の地下鉄車内で倒れた男の臨死体験。浅田次郎の語りの名人ぶりに涙無しでは読めない。
「地下鉄に乗って」と似た地下鉄をうまくツールとして活用した作品。闇の向こうにあるだろう異世界。戦前からの銀座線、戦後復興の象徴だった丸ノ内線。
意識はなくとも声は聞こえるという話。主人公に語りかけ外に連れ出す謎の女性。最後に回収される見事な伏線。ベタといえばベタな作品だが泣きながら読み終えた。クリスマスに読みたい一冊。
Posted by ブクログ
面白かったです
不遇な少年時代を過ごした主人公が
コンプレックスと戦いながら
ひたむきな努力を仕事に向けて
みごとなサラリーマン人生を
定年退職まで勤めます
しかしその送別会の帰り
電車の中で倒れ意識不明に陥ります
物語はその主人公を見舞う
友人や家族との関わりとそれぞれの感情
そして意識不明中の主人公が
不思議で魅力的な人物達との夢現の
素敵でちょっとセピア色の体験で
ストーリーが進みます
まず主人公の人徳でしょうか
友人や家族が良い人ばかりで
多くの場合皆どこか主人公のように
人生に足りない部分があったりするのですが
それを克服する努力と前を向く姿勢が
素晴らしいと思いました
ベテラン看護師の存在が面白くて
浅田次郎さんはよくこのような設定を
思いつくものですね
人と人がどこでどう繋がり
関係が生まれるのか
おちおち油断も出来ませんね
そして意識不明中の主人公が体験する
夢か幻か走馬灯ってやつか幽体離脱なのか
現代と過去を不思議な人物達と
電車が行き来します
自分の死がちらつく中
主人公の不思議な徘徊を謎の人物達に
誘われます
そして涙のラストまで主人公に
深く感情移入したまま進めます
自分の人生を振り返ってみて
自分の人生中に掛けた努力と
手に入れた幸せの損得を考えたり
例えば年齢とか満足度がどれくらいなら
死を受け入れられるのか
なんてテーマもあるような
Posted by ブクログ
本の帯に「涙なくして読めない!」と書かれていたが本当にラストは泣けた。
私は仕事柄、人の生き死に関わっている。
その仕事の中で何度も感じたことは「人生の最後は呆気なく終わっていく」だった。
亡くなっていく人の人生を知らず、死に立ち会った時に心が震えることもなく、ただ淡々と送り出していく。
冷たい心だなぁと思いながら、
仕事だからしょうがないと思いながら。
ただ本書を読んで泣けて良かった。
命にはそれぞれの人生があって、歴史がある。
亡くなる人を知らないなりにも「よく生きたよ!」って送り出していきたい。
そうできるように私の心を育てていきたい。
とてもいい本でした。
Posted by ブクログ
1人の人の人生を覗き見ているかのような、一緒に振り返っているかのようなそんな不思議な物語でした。
親が居ないがゆえに、人並みの幸せを渇望していました。でも振り返っていくうちに、親から愛されていなかったわけではないということが分かり…
また家族にも恵まれ、幼なじみにも恵まれていました。
あの人の人生は幸せだったのだろうか。多分幸せだったんじゃないかなと私は思いました。
自分も死ぬ時には、幸せだったと思えるように、周りの人達を大切にし、今を精一杯生きようと思わせてくれました。
Posted by ブクログ
いつもの様に電車で通勤中に読んだので時間が掛かってしまったけど面白かった。
確かに電車の中で泣いてしまい、鼻をすする音は大きかったから、他の乗客に迷惑を掛けていたかもしれない。
自分自身が定年を迎えて再雇用ということもあり、何やら背景からして身近に感じたな。
自分同様定年を迎えるということも重なっているからなのか、この年齢になって知り合いの母親が倒れたり、別な知り合いの父親が亡くなったりと続いているからなのか、再読はしたくない。
同じ様な状態で倒れてしまい、意識だけがハッキリしてたら、まだやり残したこともあるから生きたいと思うだろう。
ん、で何から始めるかな。
Posted by ブクログ
浅田さんは本当に地下鉄が好きなんだね。帯に涙なくして読めないと書いてあった割には全く泣けなかったけど、一人の男の人生をたどる、なかなかいい話だった。
Posted by ブクログ
夏の終わりに何か読もうかと手にしたら、人生の終わりの一冊だった。作者の作品は何冊か読んでおり、今回も安心して読み進められました。
周りに定年や退職の方も増えてきたので、自分もそう遠くない未来を意識せざるを得ませんでした。
なかなか素敵なお話だったのですが、個人的には最後にあきらかになる「女性たち」との邂逅の種明かしがあまり気に入りませんでした。
一人娘が父を想うくだりは、良かった。
Posted by ブクログ
走馬灯ってこんな感じなのかな。レールに沿った人生が本当に幸せかを問う作品を見ることが多いけど、そのレールに乗ることに苦労し、レールに乗って幸せを感じる人もいると思った。話せない状況でも聞こえてる。自分がその立場になったら思うと、いつも通り話しかけてくれる人のありがたみを疑似体験した。何か祈る時とか、相手がちゃんと聞いてくれてると思って祈ろうと思った。
Posted by ブクログ
孤児の主人公。定年を迎えた日に倒れ生死を彷徨う間の物語。過去のトラウマが紐解かれていく不思議な体験。生まれは関係ない、生き様だ❣️と感じれる。
Posted by ブクログ
著者の歴史物と違いストーリーが分かりにくく戸惑った、段々馴れてきたが。65歳で突然斃れるとこんな風なのか。終盤に出生と赤子で捨てられる秘密が明かされ、母親の面影のような記憶、首にまいた風呂敷、を意識下で回顧するシーンが印象的だった。私の母親の死に重なった。
Posted by ブクログ
久しぶりに浅田次郎さんの作品を読んだ
様々な登場人物から、危篤状態の主人公との思い出や今の思いが語られる
設定や感情が昭和世代向けのように感じ、なじめなかったけれど
途中、浅田さんらしい、ジーンとさせる展開もあった
Posted by ブクログ
孤独の中で育ち、温かな家庭を築き、定年の日の帰りに地下鉄で倒れた男。
切なすぎる愛と奇跡の物語。
エリート会社員として定年まで勤め上げた竹脇は、送別会の帰りに地下鉄で倒れ意識を失う。家族や友が次々に見舞いに訪れる中、竹脇の心は外へとさまよい出し、忘れていたさまざまな記憶が呼び起こされる。孤独な幼少期、幼くして亡くした息子、そして……。
読んでいてとても不思議な気持ちになる内容でした
ファンタジーっぽいからかな?
自分が竹脇になったような気がして フワフワした気持ちになりながら読んでいた
途中までちょっと内容がよくわからなかったけど…
子供の頃は不幸だったかもしれないけれど 大人になってからの竹脇は 仕事をして結婚をし子供を育てるという希望通り人生を生きてこられて とても幸せだったんじゃないのかなぁと感じました
全くの他人の娘婿さんに こんなに思われて素敵なことだと思います
人生の最期はこんな風に感じているのかなぁ〜