浅田次郎のレビュー一覧

  • 新装版 お腹召しませ

    Posted by ブクログ

    幕末の武士の人間ドラマ短編集。
    ☆婿養子の不始末の責任で切腹することとなったものの、妻子に切腹を急かされる様子がコミカルな表題作「お腹召しませ」
    ☆自分公事方御定書によると、武士は妾と子どもを持ってよい。しかし妻が不倫した場合は、相手の男ともども討つ権利がある…「女敵討」
    おもしろかった

    0
    2026年08月13日
  • 月島慕情

    Posted by ブクログ

    七編からなる短編集は、大正時代から戦後を通じて人の情の深さが描かれている。
    この胸に染み入る七つの物語は、浅田節ならではの世界観で描かれ、読後の読者にほのぼのとした温かい気持ちを与えてくれる。

    7編の物語中、特に私がお気に入りとなったのが「雪鰻」。
    簡単な内容を紹介すると⋯
    夜更けに上官から食えと、お土産の鰻重を1人の下士官に差し出された。
    なぜ上官は召し上がらないのですかと下士官に問われ、上官はその理由を酔いに任せて述べることになる。
    その理由は戦地での想像を超えた破倫とも云える体験が災いしたものだった。
    本当に理不尽とも言える地獄を味わった者は、自らの体験談は決して口にしないものだ。
    今の時代、戦争の実態を知らずに勇ましい考えを主張する人々にこそ「雪鰻」を読んで欲しいのだが、知力・想像力の欠けた者には残念ながら絵に描いた餅、豚に真珠、馬の耳に念仏、犬に論語等々なのだと思ってしまう。
    いやいや、餅、豚、馬、犬に失礼な例えだったかな⋯、ごめんね。

    0
    2026年08月13日
  • 真夜中の喝采(かっさい)~きんぴか3 完本~

    Posted by ブクログ

    シリーズ最終巻らしく、笑いと勢いの中に、どこか別れの寂しさが漂う一冊でした。
    三人の行く末が気になって読み進めてきたシリーズでしたが、最後まで期待を裏切らない面白さで、派手な展開の連続なのに、不思議と根底には人情が流れています。
    それぞれ欠点だらけの男たちですが、自分なりの信念だけは最後まで曲げない姿には惹かれました。
    特に、損得ではなく義理や情を優先する生き方は、今の時代だからこそ余計に格好よく映ります。
    軽妙な会話に何度も笑わされながらも、人としてどう生きるべきかを考えさせられる場面が多くありました。
    読み終えた今は「この三人にはもう会えないのか」と思うほど愛着が湧いてしまい、笑いと痛快さの中に、人情や男の矜持がしっかり描かれた、シリーズを締めくくるのにふさわしい一冊でした。

    0
    2026年07月30日
  • 血まみれのマリア~きんぴか2 完本~

    Posted by ブクログ

    きんぴかシリーズ第2弾です。
    ピスケン、軍曹、ヒデさんの三人が相変わらず無茶苦茶な騒動に巻き込まれていく中で、今回は“血まみれのマリア”と呼ばれる看護師の存在感がストーリーの中心になります。
    荒っぽくてどうしようもない連中なのに、ふとした瞬間に見える優しさや人情が妙に効いてきて、笑いながらもどこか引っかかる感覚があります。
    この軽さと重さのバランスはやはり上手いです。
    このバカバカしさと哀愁が同居する空気はクセになって、読み終えたあとには結局“こういう連中、嫌いじゃないな”と思ってしまいました。

    0
    2026年07月30日
  • 三人の悪党~きんぴか1 完本~

    Posted by ブクログ

    著者らしさが最初の数ページから全開で、読み始めてすぐ「これは理屈で読む話じゃないな」と肩の力が抜きながら物語に没頭しました。
    時代に置いていかれた男たちの荒っぽさと、どこか抜けきらない人情が同居していて、笑いながらも胸の奥が少しざらつきます。
    軽口や啖呵のテンポが抜群で、ページをめくる手が止まりませんでした。
    展開は勢い任せなところも多く、細かい辻褄や深みを求めると物足りなさはありますが、それでも、筋を外れてもなお残る矜持や美学があって、「悪党」と呼ばれる男たちのほうがよほど人間らしく見えてきます。
    読後、昭和の裏道を一緒に歩いたような余韻が残る一冊でした。

    0
    2026年07月28日
  • プリズンホテル 4 春

    Posted by ブクログ

    任侠が経営する温泉ホテルという、どう考えてもフィクション全開の設定なのに、読み進めるうちに「こういう場所がどこかにあってほしい」と思わされました。
    ヤクザも従業員も客も、全員クセだらけなのに根っこは不器用な善人ばかりで、笑いながらも目頭が熱くなります。
    暴力まじりの振る舞いや湿った過去は、人によってはかなりしんどい部分もありますが、、昭和の匂いがふっと立ち上がって、妙に胸がざわつきました。
    夏・秋・冬・春と読み終えるころには、彼の成長も含めて、人生の情けなさと愛おしさをまとめて抱きしめたくなるシリーズでした。

    0
    2026年07月28日
  • プリズンホテル 3 冬

    Posted by ブクログ

    任侠が経営する温泉ホテルという、どう考えてもフィクション全開の設定なのに、読み進めるうちに「こういう場所がどこかにあってほしい」と思わされました。
    ヤクザも従業員も客も、全員クセだらけなのに根っこは不器用な善人ばかりで、笑いながらも目頭が熱くなります。
    暴力まじりの振る舞いや湿った過去は、人によってはかなりしんどい部分もありますが、、昭和の匂いがふっと立ち上がって、妙に胸がざわつきました。
    夏・秋・冬・春と読み終えるころには、彼の成長も含めて、人生の情けなさと愛おしさをまとめて抱きしめたくなるシリーズでした。

    0
    2026年07月28日
  • プリズンホテル 2 秋

    Posted by ブクログ

    任侠が経営する温泉ホテルという、どう考えてもフィクション全開の設定なのに、読み進めるうちに「こういう場所がどこかにあってほしい」と思わされました。
    ヤクザも従業員も客も、全員クセだらけなのに根っこは不器用な善人ばかりで、笑いながらも目頭が熱くなります。
    暴力まじりの振る舞いや湿った過去は、人によってはかなりしんどい部分もありますが、、昭和の匂いがふっと立ち上がって、妙に胸がざわつきました。
    夏・秋・冬・春と読み終えるころには、彼の成長も含めて、人生の情けなさと愛おしさをまとめて抱きしめたくなるシリーズでした。

    0
    2026年07月28日
  • プリズンホテル 1 夏

    Posted by ブクログ

    任侠が経営する温泉ホテルという、どう考えてもフィクション全開の設定なのに、読み進めるうちに「こういう場所がどこかにあってほしい」と思わされました。
    ヤクザも従業員も客も、全員クセだらけなのに根っこは不器用な善人ばかりで、笑いながらも目頭が熱くなります。
    暴力まじりの振る舞いや湿った過去は、人によってはかなりしんどい部分もありますが、、昭和の匂いがふっと立ち上がって、妙に胸がざわつきました。
    夏・秋・冬・春と読み終えるころには、彼の成長も含めて、人生の情けなさと愛おしさをまとめて抱きしめたくなるシリーズでした。

    0
    2026年07月28日
  • 蒼穹の昴(1)

    Posted by ブクログ

    実家に置いてあり以前から気になっていた本。
    中国史の話であまり気が進まず積読していたが、読み始めると一気に引き込まれた。

    物語は田舎に生まれた2人の少年が、それぞれ異なる道から運命を切り開いていく話。宮廷内部の権力争いや科挙、浄身などが丁寧に描かれており、中国・清朝末期の歴史をほとんど知らない私でも十分楽しめた。

    特に科挙試験の描写は圧巻だった。9日間にも及ぶ過酷な試験を、極限状態の中で耐え抜く受験生たちの姿は鬼気迫るものがあった。大学受験や資格試験でひぃひぃ言ってた自分とは比べものにならない、まさに命懸けの戦いだったのだと感じた。

    文秀も春児も歩む道は違うが、目指す場所は同じ。2人の覚悟と、それぞれの人生を懸けて前へ進もうとする姿に胸が熱くなる。政治の世界は想像していた以上に腐敗し、権力者はやりたい放題。そんな時代に2人がどう切り込み、どんな未来を切り開いていくのか。次巻以降も楽しみだ。

    0
    2026年07月27日
  • プリズンホテル 2 秋

    Posted by ブクログ

    20話は、プリズンホテルオーナの仲倉親分の格好良さと、花沢支配人の一生懸命さが際立つところだ‼️
    仲倉親分が舞台の下から手まねいた。
    「離れで、いっぺえどうだい。ロートルはロートル同士、しんみりとよ」

    0
    2026年07月24日
  • 帰郷

    Posted by ブクログ

    読むたびに感じるものが変わる。短編であるのにひとつひとつ重みがあって、考えさせられる。「鉄の沈黙」という題名の真意が掴めなかった

    0
    2026年07月21日
  • おもかげ

    Posted by ブクログ

    やはり言葉が綺麗。メトロに乗って的な浅田ワールド。が、メトロや日輪のような劇的な展開は少なめ。刺激は少なめだがじっくりと味わう系の本

    0
    2026年07月21日
  • 歩兵の本領

    Posted by ブクログ

    旧日本軍の話かと思ったら、自衛官の話だった。これと言った事件は起きないけど、なんかリアル。面白かったです。

    0
    2026年07月21日
  • 帰郷

    Posted by ブクログ

    反戦の小説として、素晴らしいと思います。戦争が人の人生に特に兵隊になった人にとってどのような不幸をもたらしたのかが描かれていました。

    0
    2026年07月20日
  • アジフライの正しい食べ方

    Posted by ブクログ

    自称ノスタルジジイの旅にまつわるエッセイ。
    国内外と旅の機会が多い。
    戦後復興とそれに続く高度経済成長の申し子であった自分たちの世代を、ハッピー・ジェネレーションであるといい、坂本龍一さんと同学年だって。
    あと、以前読んだ蒼穹の昴がまだ完結していなかったことを知った。

    0
    2026年07月19日
  • 月島慕情

    Posted by ブクログ

    どの作品も良い
    構成もキャラも、クライマックスの盛り上げ方、終わり方も素晴らしい
    黒帯の型を見ているようだ

    0
    2026年07月15日
  • おもかげ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公の竹脇はエリートサラリーマンだが
    地下鉄で倒れ、意識を失ってしまう。
    なかなか意識が戻らない中で、竹脇の意識の中でさまざまな空想が広がる。
    夢なのか現実なのか、色々な人が登場する。

    生まれが不幸な竹脇だが、サラリーマン生活を65年無事に過ごす。
    昭和の風情ある景色を感じながら
    家族や人生の素晴らしさを感じられる小説。

    0
    2026年07月14日
  • プリズンホテル 2 秋

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    4.0
    警察団体の慰安旅行と、真野みすずをホテルに匿ってる、売れないアイドルとそのマネージャー、集金強盗が宿泊客の話
    基本的にはシリーズが後ろに行けば行くほど面白いけどもうこのあたりから神がかった面白さをしている
    ナベ長がかっこ良すぎるから
    本当はもっと検挙できたのに、そうしてこなかった、捕まる人の幸せについても考えたっていうのがかっこよすぎる(被害者のこともあるから一概にどうとは言えないけども)集金強盗の手柄も後輩に分けようとするのが男すぎる、そりゃ松倉も泣くわ
    あと支配人の「ホテルマンという男の道を極めようとしている1人の極道」っていうセリフがカッコ良すぎる
    こいつカタギちゃうやろ
    あと集金強盗に対して仲おじの「今日は手を洗ってやろう、そんで晴れて出所した暁には足を洗ってやろう」ってのがオシャレすぎる、ガチでいい

    0
    2026年07月11日
  • プリズンホテル 1 夏

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    3.7
    やっぱおもろすぎる
    設定が神がかってる、ヤクザのシノギのホテルと、甥っ子の極道小説家
    夏はそんなにやけど基本的にシリーズを通して泣けるし、普通にギャグシーン?も面白すぎる
    そんなに本をたくさん読んできたわけちゃうけど、1番好きなシリーズかも
    忘れたけど、夏は離婚前の夫妻と心中一家とお清の元旦那が宿泊客やっけ?
    正直シリーズの中では夏が1番そんなに好きじゃないと思う(人物紹介の側面もあるし、宿泊客もそんなに感情移入できるキャラじゃなかった)
    それでも流石に面白いから3.7
    結局めちゃくちゃなホテルやけど泊まった人たちはみんな幸せになって帰っていくっていうコンセプトが好き

    0
    2026年07月11日