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Posted by ブクログ 2024年03月02日
「蒼穹の昴」の続編。
清朝末期、光緒帝の妃•珍妃の死の真相がミステリー風に描かれています。続きだけれど前作と雰囲気が違ってまたおもしろいです。
それぞれの人の思い、それぞれの国の思惑。相手の本当のことなんてわからないのに思い込みで自分が正義だと思っている人たち。
それぞれの立場の正義。
自分の、自...続きを読む国の損得しか考えていない人たち。
相手を見下す人たち。
それでは誰も幸せになれないようで悲しいなと思いました。
Posted by ブクログ 2023年05月27日
それそれの立場からの珍妃の最期。短編集のようで読みやすかった。
相手を守ろうとしているようで、自分のことしか考えていない。
人間の狡さ、醜さが見え隠れしている。愛の深さがわかる。
Posted by ブクログ 2023年05月03日
蒼穹の昴では、中国名が難しくて誰が誰なのかこんがらがってたけれど、ここまで読んだら分かるようになってきた!
珍妃を殺したのは誰だというミステリー小説なのかと思いきや、とても素敵なラブストーリーでした。みんなが証言することが全然違かったり、実際に会ってみた人物が噂と違ったりでどういうことだってなって...続きを読むたところでのラスト!全く想像出来なかった。皇帝と珍妃の深く揺るぎない愛に泣けた。歴史上の事実は別として、この物語の珍妃が大好きになりました。
そして実際に珍妃が殺されたとされる井戸が中国にあるらしい…見てみたくなった!今まで全く興味のなかった中国史が面白いと感じるようになってきたぞ。
Posted by ブクログ 2021年03月29日
いろんな人のいろんな思惑が描かれていておもしろかった。蒼穹の昴の後に読んだほうが様々な発見があって良いと思う。最後がぼやっとしているのは仕方ない。
Posted by ブクログ 2023年09月05日
何気なく蒼穹の昴を読み始めて、いやーハマりました、蒼穹シリーズ‼︎
で、第二弾です。蒼穹の昴の最後の方がちょっと呆気なく終わってしまった感があったので、後日談的なこちら第二弾で埋め合わせできました。中国史の残酷さと神秘性にどっぷりです。
Posted by ブクログ 2023年06月16日
一冊とは思えない密度の濃さだった。それぞれの登場人物の立場や強いキャラクター性もあり、読むのが止まらなかった。ミステリーの体裁ながらも、当時の情勢や、清国の悲しさも絡んで胸を打つ展開だった。文章なのに情景が浮かぶような、素晴らしい表現と思う。
Posted by ブクログ 2023年05月18日
読み終わりました。
読み終わった後、ぼーっとしています。
珍妃、幸せだったのかしら?
光緒帝は?
そして西太后!
みんな、滅びゆく清をなんとかしようとして、大国と戦った。
寂しいですね。
Posted by ブクログ 2022年08月26日
ほぼ一気読み。珍妃の死の謎やいかに?と、、、
二転三転される証言に、登場人物たちと同じように気を揉まれつつ読み進めた。
清代末期の激動を描いたシリーズの第二期という位置付けらしい本作を読み、続編への期待が高まった。
★4つ、8ポイント。
2022.08.26.新
※中国史の知識はほぼ皆無(中...続きを読む学校の社会科レベル)だが、逆に予備知識が無いからこそ新鮮に物語の世界観を味わえている気がする。
※「蒼穹の昴」の続編だというから“春児”の活躍に期待したけれども、ほとんど出てこなかった(苦笑)
※(読解力が無いのかな…?)
結局のところ、珍妃を殺したのは誰?
連合国軍の兵士たち?
・・・・(恥)
↑
ここが、いまいちスッキリしなかったのだけれど・・・他の読者達はちゃんと読み取れているのかしら?読解力不足の哀れな読書好きに、もしよかったらそれぞれの解釈をコメント欄ででも教えてくれる方がいたら嬉しいです。
※巻末解説者は今作を読んで芥川龍之介の「藪の中」を思い浮かべたらしいが、自分が頭に浮かんできたのは・・・
20年以上前の洋画。メグ・ライアンとデンゼル・ワシントンの「戦火の勇気」だった。
(そんなに有名な映画ではないのだけど…知ってる人はいるかな?)
Posted by ブクログ 2022年05月22日
浅田次郎『珍妃の井戸』は1900年の北清事変(義和団事件)で起きた珍妃殺害事件の真相に迫る歴史小説。珍妃は光緒帝の妃である。珍妃は聡明で光緒帝の改革「戊戌の変法」を支持していた。戊戌の政変で光緒帝の改革が失敗すると、珍妃は光緒帝から引き離され、冷宮に軟禁された。北清事変で八か国連合軍が北京に迫ると清...続きを読む朝の宮廷は西安に逃げる。その際に珍妃は井戸に投げ込まれて殺害された。
一般には西太后の命令で殺害されたとされるが、『珍妃の井戸』では誰が殺したか分からないまま有耶無耶にされている。そこで英国・ドイツ・ロシア・日本の貴族が真相を明らかにしようとする。当時は日露戦争直前であり、ロシアと日本は一触即発の状態である。英国とロシアはグレートゲームの最中であり、日英同盟によって日本とともにロシアをけん制している。ドイツも英国と対立している。
国際政治では対立しているが、四か国は君主国という共通点があった。四か国の貴族達は君主を守護する貴族の立場から皇帝の妃が殺害されながら有耶無耶にされている状態を由々しき事態と考えて調査する。ここには公務員根性とは異なる貴族の精神がある。卑しい公務員根性では目の前の問題が起きてなければ、それで良しとなりがちである。
Posted by ブクログ 2022年03月31日
蒼穹の昴の続編。
出演者も一部引き継いでいる。
義和団の乱に際して西太后たちが西安に逃亡する際、紫禁城内の井戸に投げ込まれて殺された珍妃事件を、諸外国から派遣された人たちが聞き込みをするというのが主題。
他の人も書いているが、関係者それぞれの見方が異なり、何が真実がわからないということで、芥川龍之介...続きを読むの「藪の中(映画「羅生門」の原作)」を彷彿とさせる。
ただ伏線等がないに等しいので、解決編はかなり唐突感がある。
浅田次郎はミステリーを書きたかったのではないから、しょうがないのかもしれない。
Posted by ブクログ 2022年03月01日
『蒼穹の昴』に続くシリーズ。
わたしにとっては、つまらないわけがないな。
浅田次郎さんの歴史小説はついつい夢中になって読んでしまう。
いろいろな人の視点から話が進んでいき、何が本当か惑わされるけど、それで、より引き込まれたりする。
まだこのシリーズは続くようなので、今後も楽しみ。
Posted by ブクログ 2022年01月15日
愛の物語だった。
人はわざわざ教えられなくても愛し合うものだ、という。
愛し合うということが当たり前すぎて、孔子も教えない、という。
日本にも、もともと愛という言葉はない。
浅田次郎さんには、こういう考え方もあるのか、と、いつも目を開かさせる。
Posted by ブクログ 2021年06月13日
「蒼穹の昴」の続編。光緒帝の側室である珍妃の死の真相をめぐるミステリー仕立ての小説。
「蒼穹の昴」の登場人物を引き継ぎながら主要人物へのインタビューや独白など、全くガラッと違った手法で浅田次郎の技巧を感じつつも犯人捜しの果てには不明な輩との大立ち回りなど、安っぽい小説みたいになり残念な内容かなと思っ...続きを読むたが、全くそうではなかった。
単なる犯人探しではない。海外列強の侵攻に圧され滅亡寸前の清朝末期における大清帝国・満州族そして中国の運命を描いた「蒼穹の昴」から続く一大歴史小説である。
Posted by ブクログ 2021年02月27日
浅田次郎の著作を読むのはこれで2度目。
豊かな表現と7人に語らせるこの小説は非常に面白い。
ただ、最後の結論をぼやかしたのが残念。
読後のモヤモヤ感といったら…
この浅田次郎の中国近代シリーズは最後まで読みたい。
また、続きを買おうと思う。
Posted by ブクログ 2021年02月19日
史実はどうあれ、久々に衝撃を受けた小説
浅田次郎すげぇな…と読み終えた後ふと思ったくらい。
清国最後の皇帝の時の時代背景。
義和団の乱の時に井戸に投げ込まれて殺された(と言われている)けど
実際どうなのかという、まぁあくまでも小説とはいえ
読み進めて行くうちに謎がどんどん深まるし
戦争に勝った勝者と...続きを読む敗者の解釈の違いだとか
珍妃の美しさを改めて最後に知る感覚。
ところで最後、後は読者に解釈宜しく的な感じだけど
最後の最後まで非常に、本当に衝撃的だった。
こんなのアリ?みたいな
西太后はだいたいヒール役として描かれることが多いよねって思う
Posted by ブクログ 2019年08月27日
『蒼穹の昴』シリーズ第2作目。光緒帝の側室・珍妃の死の真相を4人の外国人たちが探っていくミステリー仕立ての歴史小説。文章に吸引力と読み応えがあるが、前作同様、物語は重く物悲しい。
Posted by ブクログ 2019年06月05日
義和団事件の最中、皇帝の寵愛を受けていた珍妃は紫禁城の中にある井戸に落とされ殺された。
殺害したのは誰か?
解明するために事件に関与していたと疑われる怪しい人から話を聞くが、それぞれの人の証言内容が矛盾する。
犯人は誰なのか?
蒼穹の昴シリーズだけど、蒼穹の昴とはまったく異なるストーリー展開が...続きを読む面白い。
Posted by ブクログ 2023年11月02日
蒼穹の昴シリーズ第二部。義和団事件の中起きた珍妃殺害事件をめぐるミステリー仕立て。蒼穹の昴のスピンオフのような印象を受けた。義和団事件が過去の事として描かれているが、そこも蒼穹の昴として春児や西太后の話を読んでみたいと思った。
Posted by ブクログ 2023年03月04日
蒼穹の昴がすごく面白かったので、かなりの期待を寄せて読み始めた。
期待値が高すぎたためか、思ったより、、という感じだった。
あと、蒼穹の昴を読んでから時間が経っていたので、記憶があやふやな部分も多くあり、蒼穹の昴を読んでからすぐに読めば良かったな〜と思った。
Posted by ブクログ 2023年01月01日
光緒帝に寵愛されていた側室は誰に殺されたのか…?イギリス、ドイツ、日本、ロシアの貴族がそれぞれの人に聞き取りをして調査を進めていく。
脱出前の混乱下だったからなのか、意図があってなのかそれぞれの言うことが異なるなかで何が事実なのか…
Posted by ブクログ 2022年12月15日
蒼穹の昴の続編。
光緒帝の寵愛を一身に受けていた側室の珍妃が井戸に突き落とされて殺された事件を、日英独露の高官たちが関係者の証言を元に追求していく、というストーリー。
それぞれの証言が矛盾していて、誰の証言が本当なのか、誰が嘘をついているのか…史実はで西太后の命令で殺されたという説が有力らしいけど、...続きを読むこの物語では別の見解が示唆してあって、ラストは切ない気持ちになった。蘭琴と春児のエピソードには胸が熱くなったな…。
蒼穹のラストから少し時が経っていて、義和団って何…ってところからのスタートだったんですが、Wikipediaで調べたりしながら読みました。このシリーズはとても面白いけど時々歴史の話についていけなくなるから、大まかに中国の歴史を予習してから読んだ方が100倍楽しめると思います。
蒼穹の昴を読んでから、宝塚の舞台を見て、ドラマも見ました。次は「中原の虹」を読みたい。
Posted by ブクログ 2022年10月31日
蒼穹の昴の続編。光緒帝の寵愛を受けた珍妃が誰に殺されたか。7人の登場人物によってそれぞれ語られる。
光緒帝が言うのが真実であれば、列強に清(珍妃)が殺されたという示唆になるのかな。歴史的には西太后のようですが、この本でもそれは読者にお任せというスタイルでした。
Posted by ブクログ 2022年06月18日
蒼穹の昴の外伝!
蒼穹の昴で登場した人々が義和団事件の最中に殺されたとされる珍妃の井戸事件の真相を語る!
しかし、証言者達の証言は、ことごとく食い違う!?
果たして珍妃を殺めた犯人は誰なのか?
関連して、読む前に『蒼穹の昴』はさることながら、松岡圭祐さんの『黄砂の籠城』と『黄砂の進撃』を読...続きを読むむと登場人物達の相関図が立体的になります!
【義和団事件について考えて思う事】
あくまでも個人的な意見ではありますが、清国にアヘンを持ち込んだイギリスという国家、アジア諸国を植民地支配していた欧米諸国、世界に混乱と争いを巻き起こす耶蘇教の人々、そんな西洋文明に憧れる私達の国を思うと辟易とします・・・
Posted by ブクログ 2021年11月05日
続編と言うよりは番外編と言った感じ。
サラッと読める文量だが、珍妃の最期を通じて描写される義和団事件渦中の北京には振り払えない重苦しさあり。
印象に残った台詞
人間は獣の一種だから、元来はみな臆病。(中略)その本能を凌駕する精神(中略)侠気という鎧ですね。そういう人間が現れなければ歴史は作られな...続きを読むいから。
隣人を愛し、敵をも愛せよと悟した耶蘇の教えは、貧しい彼らの良心であったに違いありません。人間としてはそうせねばならぬと分かってはいても、日々の暮らしのために裏切り続けねばならない彼らの良心。(中略)孔子様も、改まって愛なとどとは仰せられなかった。なぜなら、当たり前にすぎるから。
Posted by ブクログ 2021年09月28日
ずっと以前に「蒼穹の昴」を読んで、だいぶ間が空いてしまったが、続編?外伝?とされる今作をやっと読んだ。相変わらず宮内の人の地位の把握が難しく混乱してた笑 最後の皇帝の妃、珍妃は誰に殺されたのか?清朝末期の混乱の最中、日独英露の高官が真相を究明していく。
Posted by ブクログ 2021年03月28日
蒼穹の昴シリーズ。
光緒帝の愛する珍姫の最期を解き明かすお話。
あまり気持ちの良いお話ではない。
ただ、様々な国が、それぞれの思惑で清を蹂躙していった歴史の醜さが表現されている(と思っている。)
Posted by ブクログ 2020年04月16日
~感想~~~~~~~~~~~~~~~
蒼穹の昴の続編。
光緒帝の寵姫、珍妃を殺したのは誰だったのか。
語り口調で進む、嘘だらけの犯人捜し。
細かいツッコミどころが無くもない。
けど、しっとりまとまっています。
~登場人物~~~~~~~~~~~~~~~~
・載沢(ヅオ、沈国公、乾隆帝の玄孫)
・...続きを読むソールズベリー提督(英国海軍中将、貴族)
・シュミット大佐(ドイツ陸軍将校、男爵)
・松平教授(大学教授、子爵)
・ペドロヴィチ総裁(露清銀行総裁、ロシア公爵)
・チンフェイ(珍妃チェンフェイの姉、ぶた似)
・劉四(↑チンフェイ付きの宦官)
・隆裕皇后(光緒帝の正室、ラクダ似)
・ツァイイー(端群王、光緒帝のいとこ)
・プージュン(↑の息子、大アーゴ)
~ネタバレ覚え書きあらすじ~~~~~~~~~~~
4人の外国人貴族が、政変のどさくさに紛れて殺された皇帝の寵姫、珍妃殺害の犯人を捜す。
トムは西太后ではないと言い、
蘭琴は袁世凱が怪しいと言い、
袁世凱は姉のチェンフェイがやったと言い、
チェンフェイは隆裕皇后がやったと言い、
隆四はプージュンがやったと言い、
プージュンは珍妃が自殺したと言い、
心を病んだ光緒帝はお前らが殺した、と…