浅田次郎のレビュー一覧

  • 母の待つ里(新潮文庫)

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    ネタバレ

    単純なハートフルコメディかと思ったら、とんでもない。
    その要素もあるけども、どちらかというと哀しさとが残り、最後には怖さも感じる。

    一生懸命、経済成長して、便利さを追求して、一人暮らしをすすめ、一極集中の社会デザインで、結果として故郷を枯らせた。

    故郷をまもるために命を散らせた先人たちとの対比、そしてそこまで取られた故郷を、その故郷を枯らした側にいたものが失った故郷を、経済論理で疑似体験するというおぞましさもある。

    ヒューマンドラマだが、これはホラーかも。

    個人の視点で見た現代的課題での葛藤、交流による救いと贖罪の階層と、その上の社会レベルでの個人の現代的課題を生み出す構造とそれに邁進している個人。
    読後すぐには理解して腹落ちしなかったが、時間をおいて少し理解できたかも。

    『風の谷という希望』だったか、安宅さんの本にも通ずるものかも。

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    2026年09月22日
  • 兵諫

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    張学良をとりまく歴史を見る視点が増える一冊。

    ノンフィクションを面白く小説にしておられる浅田次郎さん。
    日本人が自国の近現代史を考えるきっかけにするには、本当にオススメの「蒼穹の昴」シリーズ。これも本当に目が離せない作品だとおもいます。

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    2026年08月31日
  • 神坐す山の物語

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    再読。夏はこの作品。女たちが喪服の褄(つま)を取り、脛(はぎ)をこぼして霧の御坂を登ってきた…この一節でもうゾクゾクしませんか。いまの季節、御嶽山は赤トンボがたくさん飛んでいることでしょう。異界の山へ再び訪れたくなります。

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    2026年08月29日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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    地下鉄の駅から地上に出るとそこは30年前の世界だった…。過去にタイムスリップして、自殺した兄や反発し疎遠になった父の過去をたどることで主人公も知らなかった真実が明らかになっていく。ラストのみち子の選択は衝撃的で切なかった。

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    2026年08月20日
  • 壬生義士伝 13

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    芸術作品。一気読みしました、自分は漫画家とも言えないような端くれですが今までたくさんの漫画を読んできたなかでこの作品ほど胸を打たれ感動して涙を流した作品はないです。登場人物が全員生きているようで実話かのように感じられるしまさに今ここにその人物がいて、会話をしているような臨場感でした。アシスタントをつけずに1人で描き切られたとのこと、本当に魂を削って壬生義士伝を漫画にして世に送り出していただいた、ながやす巧先生は神です。感謝でいっぱいです。人生でこのような作品に出会えたことが本当に宝物です。生きていてよかったです。電子で全巻買いましたが、紙でも全巻買って、何十年も大切に家に置いておきたいと思います。読む前は、古いのかな?と思ってしまっていましたが、そんな事はなく、コマ割りや絵、全てにおいて全く古さは感じない超ハイクオリティな大作神漫画です。歴史に残すべき名作だと思います。綺麗!!とにかく綺麗!!南部盛岡の情景なんかは、ページを捲るごとに感動して涙が流れるほど。読み終わってロスがすごいのでまた1巻から読み返します。それくらい大切で大好きな作品です。1コマ1コマ見逃せません。個人的には、吉村先生、次郎右衛門、嘉一郎、沖田先生が特に好きでした。特に8巻と9巻は個人的に面白くて好きす。いや、全部大好きです。とにかく全ての巻で号泣してるので、好きがカンストしてます。本当に、この漫画をアニメ化などなどメディア化して欲しいです。(映画の方はかなり前に視聴してました)これからの人生毎日繰り返し読み、私の人生漫画となることは大確定しています。本当にありがとうございました。(そもそも…こんな神の大作漫画をこんなお値段で買えるなんて…破格すぎます…1冊10万円でも安すぎるくらい、本当に魂がこもった芸術作品です。迷ったら即買うべきです。

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    2026年08月10日
  • 中原の虹(2)

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    ネタバレ

    ついに西太后と光緒帝が亡くなってしまった。ここに至るまでの西太后他の苦労を思うと本当に感慨深い。そして辛い。蘭琴も再登場して胸が熱くなり、後半は一気読みした。ひとつの歴史が終わってしまった寂寥感。

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    2026年08月07日
  • 日輪の遺産

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    敗戦間近の日本で秘密のミッションを
    任せられた3人
    将来の日本経済の為にマッカーサーから奪った金塊やダイアなどを
    山間の弾薬庫に隠す

    金塊を運ぶ為に35人の中学生女子が動員された
    ミッションが終わったのは日本の敗戦の日
    天皇のお言葉を聴くように準備していたが34人と教員1名が薬を飲んで自害
    たった1人を残して

    3人の内実戦で足を痛めた曹長は残された学生を故郷に送り
    男手のなくなった家を支え彼女と結婚
    米軍基地周辺の土地を買い
    秘密を守り通そうとする

    大蔵省のエリート小泉は日本経済の
    立て直しをマッカーサーに進言し
    彼と対峙し6階から投身自殺した

    リーダーの真柴は愚直な軍人で
    指示を出した参謀の最後の1人に面会してミッションの終わりの命を確認する
    それを曹長に伝え彼の建てた家を借り
    死ぬまでその地に留まる
    一切の国からの補助は辞退したままで

    戦時下の日本人の組織や上司の指示に対する忠誠心など伝わってくる作品

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    2026年08月06日
  • おもかげ

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    涙なくして読めないと書かれてましたが、以前に現れた女性達が母だたったのだと納得し、涙無くして読めませんでした。

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    2026年08月04日
  • 中原の虹(1)

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    前作とはガラッと主人公も変わってどうなるかと思ったけど、どんどん引き込まれて読んだ。前作と繋がっているところが出てくると嬉しい。新しい実在の人物が出てくるたび、その人について調べながら読むのも楽しい。

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    2026年07月28日
  • わが心のジェニファー

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    とても楽しく読めました。ラリー何やってるんだ!と怒りたくなる場面が多々ありましたが、ハッピーエンドで良かったです。

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    2026年07月23日
  • 完本 神坐す山の物語

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    ただ怖いだけじゃない。
    死んで終わりじゃないなあと思う話。
    こういう話好きです。
    身内の不思議と言っていいのか現実離れしているような話。
    私からしたら縁がない話だから現実離れしてると思うだけなのだろうけども。

    寝物語には内容が濃そう。

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    2026年07月21日
  • 壬生義士伝(下)

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    「けっぱれ。どんたなことがあろうと、お前を死なすわけには行かねのじゃ。泣げ。声上げて泣げ。」この言葉は、本当は、父の貫一郎にこそかけてあげたかったのではないか。

    明日食べるものに困り果てる中で、愛する家族を守るため、家を捨て、人を斬り、命乞いをした。
    生と死の狭間にあってなお、家族を想い、同志に愛された男。

    「武士道とは、死ぬることではなく生きること。」
    それは、鬱屈する現代社会の中で、家族を想い、家族のために右往左往する現代人も共鳴できるメッセージではないだろうか。

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    2026年07月19日
  • 母の待つ里(新潮文庫)

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    NHKのドラマがとても良くて、こちらを読んだ。一度、ドラマを見ているから、仕掛けは分かっているけれども、ドラマでは描かれなかったり、改変されていた部分も改めて味わえてよかった。
    「蒼穹の昴」や「鉄道員」を映像作品では観たことがあったが、浅田次郎の小説は初めて。
    難しい語句があっても、今はすぐに調べられる。
    便利な世の中〜と感動しながら読む(笑)

    一年ほど前に読み終わった作品のため、新鮮な感想ではないが、とても味わい深く他の作品も読んでみたいと思った。

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    2026年07月13日
  • マンチュリアン・リポート

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    蒼穹の昴の続編。
    中国の近代が舞台の壮大な物語だが、登場人物に没入してしまうかのような筆力と言いますか…。
    日本と中国の関係性、日本人の性質など、現代の状況もふまえて、考えてしまう…

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    2026年07月11日
  • シェエラザード(下)

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    弥勒丸。船は女性名詞、本当にそうなんだ•••と思った。この船を愛した人達、魚雷で沈められた時にすら、この船に抱きしめられていた。素晴らしい物語。一気に読みました。

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    2026年07月11日
  • 珍妃の井戸

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    ネタバレ

    蒼穹の昴の続編というか、スピンオフというか。
    もちろん独立した作品としても読めるけど、「蒼穹の昴」で描ききれなかった部分が補完されるので、読んでいると楽しめると思う。

    珍妃を殺したのは誰か?
    をメインに据えたフーダニット仕立てのミステリー。
    事情を知る7人は、みんな違う犯人を名指しする。
    歴史上、西大后が殺したことにされている珍妃殺しを浅田次郎が描くとこうなる。

    いろんなレビューを読んだけど、「結局犯人は誰なの?」って言っている人が多くて驚き。
    登場人物たちは嘘をつくけど、共通する事実や読者しか知らない部分を合わせると、信頼のできる証言はあれしかない。
    愛された姫と悲劇の皇帝、ふたりの愛だけが真実だった。

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    2026年07月04日
  • 日輪の遺産

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    10年くらい積読になっていた本。もっと早く読めば良かった。映画も見てみたかった。舞台が現在の多摩にある米軍レクリエーション施設。読み始めたら、自分が生まれ育った場所だったので、街道の名前や町名がリアルで、もしかして三谷って、いまの町内会名か?あそこは弾薬庫だったと聞いていたが、そこなの?と、とても興味深く読みました。多摩に住んでいる方は、ぜひおすすめしたい本です。終戦時の話なので、目をつぶりたくなる場面も多々あり、こんな悲惨なことは二度と起こしてはいけないと考えさせられました。

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    2026年07月02日
  • 蒼穹の昴(4)

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    ネタバレ

    泣いてしまった。
    世紀の悪姫であるはずの西大后は、美しくて賢くて、賢すぎるが故に、いろんな権力に呑まれて生きている人だった。まさか西大后が政権に返り咲いて終わるとは思わなかったな……

    白太太がついた嘘、あの嘘のおかげで運命を切り開き、必死に生きてきた春雲。
    白太太の占い通りに立身したけれども亡命することになった文秀。
    2人とも、玲玲も、どうか幸せになってほしいよ。

    うさんくさかったミセス・チャンの存在も良かったし、ジャーナリスト連中も役に立ってくれてまじでよかった!!感動!!
    さて、どうやって清王朝が終わっていくのか、見届けます。次は珍妃の井戸。

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    2026年06月25日
  • 母の待つ里(新潮文庫)

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    先日、母を亡くしました。104歳でした。故郷を出て、東京で50年。なんとも親不孝な息子をいつも暖かく包んでくれました。
    千代さんは、ビジネスとして母を演じながら、それぞれの息子(娘)に取ってかけがえのない本物の母となっていた。ニセモノの子供たちの幸せを本気で祈り、子供たちは本物の幸せを夢見ることができた。色々思い、泣きました。

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    2026年06月25日
  • 蒼穹の昴(1)

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    浅田次郎先生の作品は2作目です。
    読み始めは登場人物等が中国読みでしたので戸惑いはありましたが慣れました(笑)
    キャラクターが際立っていました。
    優等生の長男を差し置き、破天荒な次男が難関を突破していく流れは爽快でした。
    占師から受けた天啓を信じて健気に突き進む純粋な春児。そしてその二人の強い絆がこの作品の1番の魅力なんだろうなと思いました。
    当時の中国ってこんな感じだったのかと思わせる部分があったり、科挙の場面では文秀の身に起こった不思議なことだったりという描き方も素敵だでした。この後どうなって行くのかとても気になります。

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    2026年06月21日