浅田次郎のレビュー一覧
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イギリスに留まるかそれとも故郷に帰るか考え続ける張学良。そして生きていた王逸。春雷はいよいよ、その弟子に龍玉を渡そうとする。王逸が家庭教師として育てた弟子の名前は毛沢東。
ああ……ああそうなるのか……そうなるんだけどいよいよここまで来たんだなという感慨に溢れる第3巻。
"恐怖心は武士道に悖る。だから誰も本音を口にできない。美辞麗句の建前に糊塗されて、実はその存在理由がよくわからない国家が、満州なのです。"
その満州でいよいよプロパガンダのための映画制作が始まる。そもそも何のためのプロパガンダなのか、本当はみんなわかっているけれどわからないふりをしているんだな。
いや〜 -
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ぼろぼろに泣きながら読んだ。誰も死なないで、生きてと唱えながら読んでいる。
本当に孤独な者は、自分が孤独であると理解できない。溥儀のモノローグから始まる第二巻。満洲国がいよいよできてしまった後の話。
吉永中佐は陸軍大学校の教官として予備役から現役復帰する。
"軍人が国民から敬せられる悪い時代になったと、吉永はつくづく思った"
"「いかに有能であれ、一人の人間に権力が集中するのは、国家にとっていいことではありません」"
"もしやわが国では、国会という機能そのものが、さほど重要視されていないのではあるまいか。「世界の一等国」としての体面を保つた -
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一気に読み切ってしまいました。何故あんまり評価が高くないのかわからないくらい、とにかくひたすら面白かったです。
蒼穹の昴シリーズも11巻目に来ました。この、一人の女性が語る話の運び方が本当にわかりやすくて面白くて、今のところシリーズ内で一番好きです。
「女性の本性は政治ではなく、真実の愛を求めること。老仏爺が教えてくれました」という台詞があって、それは傷ついた文繍には癒しだったかもしれない。でも、どうしても生きることは政治に繋がってしまう。貧しくとも読み書きができなくともという話なのかもなと思いました。自分の運命は絶対に変えられるのだと。
"でも、これだけは言える。神と悪魔はけっ -
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行こう、雨亭。鉄路はどこまでも続いている。皇帝でも総欖把でも大元帥でもない永遠の少年を乗せて、私は走りたい。それこそ鋼鉄の公爵の名にふさわしい、栄光の旅だと信ずるから。
張作霖が爆殺されてから一年後、昭和天皇の密命を受けてなぜ彼は殺されたのかを探る軍人の報告書と、彼を乗せた豪華機関車のモノローグが交互に挟まる蒼穹の昴シリーズの10巻目。巻を増やすごとに面白くなっていきます。
吉永中佐が大好きです……当時からこうやって引き裂かれた人はたくさんいたはずなんだ……雨亭が中佐に最後にかけた言葉も好きです……
どうか最終章まで読んでいただきたい……あの「ああ……」としか言えない感覚を多くの方に味わ -
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4冊のうちこのお話が1番面白かった!シリーズ読んでみて、今まで全く知らなかった中国の歴史に興味を持ちました。架空の人物も多いけど、実際にいた人たちもいて調べてみると面白い。
特にタンストンと玲玲のとこは泣けた。でも玲玲って文秀のこと好きなのかと思う描写もあって、タンストンなんだか可哀想だった。だけどそれでも最後まで愛し抜いたタンストンはかっこよかった。男の中の男だ!
あと文秀達の脱出劇も面白かった。作戦が素晴らしいけど、バレるんじゃないかとどきどきした!
毛沢東が出てきたり、ついに春児が偉くなったり、歴史が大きく動いたりとこれからまた面白くなりそうな予感。義母からシリーズたくさんお借りし