浅田次郎のレビュー一覧
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浅田次郎の小説はコミカルなものしか読んだことがないので、これは驚いた。
けっこうコワい。
「赤い絆」
人間の情念みたいなものを書いた短編で、男女の心中事件を、昔語りに子どもに話してきかせる老婆の話がある。
勉学一筋、親の期待を一身に受けたおぼっちゃん大学生の恋愛事件(お相手は遊女)を扱って、大時...続きを読むPosted by ブクログ -
いよいよ刊行開始になったシリーズ最新作「天子蒙塵」。その前の本作は、さていつ頃読んだのだったかな、と思って本棚を検索してみてビックリ。なんと登録してませんでした。ちょっと細かい内容までは忘れてしまったのですが、満鉄を擬人化しつつ、張作霖爆破事件に至る各人の動向を、それぞれの視点から描ききった力作だっ...続きを読むPosted by ブクログ
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この長編を読み始めた時は、少々面白味に欠けるなと後悔しましたが、中盤からは早く先を読まないとおれない気分で続けて読んでしまい目が疲れました。子供達の親として、男として、日本人として、今家族と離れて海外にいる自分が何が出来るか少し考えてみようと思います。
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はあ、なんか思いがけずよかった…
どたばた群像劇なんだけど皆がほんのり前を向ける話。
宙組さんたのしみ!
世の中ってね、幸せのかたちはみな似たりよったりだけれど、不幸のかたちはどれも別々なの。
もしあなたが特別の苦労をしているとしたらそれは、そう思いこんでいるあなた自身の姿が、不幸なのよPosted by ブクログ -
待ってました~の5。本はほぼ文庫でしか買わないので、5が出たことを忘れており、新聞広告見てテンション上がる。4までの全部も文庫発売と同時に読んでいたので何年ぶりになるんだろう。人物像とか背景をもう一度復習して、細かい部分までも自分の中に甦らせてから5を読みたい。本棚から1~4と読本まで引っ張り出して...続きを読むPosted by ブクログ
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待ってましたの文庫化。いつも通りの粋な作品集で、安心して楽しませて頂きました。今回は、どちらかというと各人の”弱さ”的部分がクローズアップされてる感があって、圧倒的存在感でひたすらカッコいい一味、っていうイメージからは、少し距離を置いた印象が残りました。主人公の松もだんだん歳を取ってる設定だから、相...続きを読むPosted by ブクログ
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初浅田次郎。美しい文章であり読みやすい。
こういうゾクッとするような本は今の季節にぴったりじゃないかな。お盆の時期でも良かったかな。
お気に入りは「赤い絆」と「昔の男」。
添い遂げられなかった男女の悲恋というものがとても好きなので出だしから最高だった。心中ってこういう可能性があるから怖い。布団に入...続きを読むPosted by ブクログ -
女性誌に連載されていた浅田次郎さんのとてもためになるエッセイ。
親しみやすい文章と人生を経て得た浅田さんの面白い視点が、とってもためになりました。
定期的に再読したい本の1つ。
やはり「読書をしない人には面白みがなく、長く友情が続かない。」って視点が共通しているからかな(笑)Posted by ブクログ -
解説中村勘三郎氏!!ドラマもう一度見たい。。
6章からなる今作
常兄の存在が只々恐ろしい。。
化け物と呼ばれるにふさわしいエピソード。
人の死についての物語が多かったが
生き方、人生について考えさせられる。。。
寅兄の過去、セリフが染みる。。。
4夜、5夜、格好良い死に際だと思った。Posted by ブクログ -
解説降旗康男氏。
昔中村勘三郎さんの演じるドラマを観たことがあるのだが。
年をとったせいか
5つの短編のうち、前述の『白縫華魁』『衣紋坂から』も勿論惹きこまれるが
『百万石の甍』が妙に心に残った。
子が親を選べないって、、、と悲しくなるが
シリーズ化しているようなので松の今後を楽しみたい。Posted by ブクログ