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「この数年間の平均をとれば、海外が1年に6回から7回で延べ日数が60日間、国内が約30回で、やはり60日間程度である。かくて私は1年の3分の1を、羈旅(きりょ)の空に過ごしていることになる」当代随一のベストセラー作家は厳しい締めきりの間隙を縫って砂漠の極上ホテルへ、緑したたる亜細亜の街へ、非日常の体験を追い求めて旅の空に……。エジプト人が連呼するヤマモトヤーマとは?(「ピラミッドの思いこみ」)、貸切同然だったスパに突然金髪女性が!(「混浴の思想」)ほか「旅」を綴った珠玉のエッセイ40編。JAL機内誌『SKYWARD』の人気連載待望の電子化。
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Posted by ブクログ
今私が読んでいる本の一節を紹介します。
「私はフランス語訳の『蒼穹の昴』"LE ROMAN DE LA CITÉ INTERDITE" を彼に手渡した。少し考えてから、筆ペンで「無邪君へ」とサインを入れた。 「漢字、読めません」 「君の名前だよ。ウドン屋の看板にしてもらえると嬉しいんだが」 思いに邪なし。神様はきっと、星を狩る少年に無邪という名前を与えたのだろう。 「オ・ルヴォワール・ムッシュ」 ほどいた握手で鬼瓦のような顔を被うと、ナジャは男泣きに泣いてくれた。」(『つばさよつばさ 浅田次郎エッセイ集 (小学館文庫)』(浅田次郎 著)より)
Posted by ブクログ
流行作家、浅田次郎がJAL機内誌に連載したエッセイの単行本。
旅行の折に読んだ記憶もあるのですが、心当たりのある文章にはめぐり合えませんでした。次巻収録かもしれません。
いやあ、面白い作家さんは何書いても面白いですね。旅先でのエピソードを中心に、それぞれの挿話が短いなりに起承転結しっかりとまとめられていて、巧みな文章にぐいぐいと引き寄せられます。ユーモアと、教養と、時に厳しいまなざし、そして異邦の地の風の息吹き。色んな要素がさりげなく散りばめられた、オモチャ箱のような1冊。だけど締めでホロリと泣かせてくる辺り、やっぱり浅田さんらしいなあ。
ただ先生、自分の有名人っぷりにちょっと自信を持ち過ぎかと思います。浅田次郎がハゲである事を、僕はこの作品で初めて知りました(笑)。
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