浅田次郎のレビュー一覧

  • プリズンホテル 4 春

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    あー読み終わってしまった泣
    楽しかったプリズンホテルの日々。

    もう…
    支配人や孝之介やお清やミカや黒田にも、板長、服部、仲蔵親分、大曽根 アニタ ゴンちゃん…
    もう皆んなに会えないんだなぁ

    寂しい…。

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    2020年12月22日
  • おもかげ

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    65歳定年退職の当日、帰宅途上の地下鉄車内で倒れた男の臨死体験。浅田次郎の語りの名人ぶりに涙無しでは読めない。

    「地下鉄に乗って」と似た地下鉄をうまくツールとして活用した作品。闇の向こうにあるだろう異世界。戦前からの銀座線、戦後復興の象徴だった丸ノ内線。

    意識はなくとも声は聞こえるという話。主人公に語りかけ外に連れ出す謎の女性。最後に回収される見事な伏線。ベタといえばベタな作品だが泣きながら読み終えた。クリスマスに読みたい一冊。

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    2024年06月02日
  • 一路 (下)

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    とにかく(下)は面白かったです。笑ったし、涙も出ましたし、本当に良かったです。加賀百万石のお姫様の恋の話がありますが、ここの部分は本当に好きでした。お姫様の可愛さと、侍従の女性の強さの対比に心が温かくなるような感じがしました。また、主人公の許婚の女性の優しさと強さもステキでした。参勤交代と聞くと武士のイメージが強いですが、それを支える人たち、無事に勤めを終えることを願う人たちがいるからということを考えさせられました。いつの時代もかげながら応援する人たちは強いなぁっと思いました。

    最後まで読むと、うつけ者と言われているお殿様のすばらしさが分かります。非常に頭の回転の良いお殿様だと思いました。お

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    2020年12月20日
  • 一路 (上)

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    この作品、漢文や長ったらしい武士の役職名が結構出てくるので、読みにくいかなぁっと思っていました。でもやはり浅田次郎作品は、読み始めると、面白くて読むのをとめるのが惜しいくらいでした。参勤交代が話の中心で、当時の時代とはこのようなものなのかなと勉強になることも多かったです。

    なんといっても、人物の表現が本当に興味深く、どの登場人物をとっても、それぞれの場面で笑いあり涙ありです。
    この(上)ではお店の店主のお婆さんは面白かったです。また、一直線に頑張る主人公と、それを周りの人々が応援する姿がこの本で一番感じる部分でした。

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    2020年12月20日
  • 壬生義士伝 10

    購入済み

    名作中の名作となる事でしょう

    小説を号泣しながら読み進めた者です。
    ながやす先生の絵の素晴らしさが、物語を一層際立たせ、毎巻涙無しには読み終われません。

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    2020年12月18日
  • プリズンホテル 3 冬

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    すごく面白いのに読み終えると、はぁ〜っとため息が出て切ないような安堵のような気持ちになった。

    天才登山家、血まみれのマリア、平岡医師。生と死が隣り合わせた状況に何度も置かれた人たちは、やっぱりこんな考え方になるんだろうな。
    私なんて甘っちょろい。太郎と変わらない。
    もしかしたら偏屈な小説家の方に近いのかもしれない…

    パート4春では お清と結婚した孝之介がどうなってるんだろうか?
    楽しみッ!

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    2020年12月18日
  • パリわずらい 江戸わずらい

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    浅田次郎さんの本は今まで読んだことがなかったのですが、旅行エッセイが好きなので手を出しました。読んで大正解、大御所らしいおおっぴらさ、あっけらかんとした語り口に何度も笑ってしまいました。

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    2020年12月15日
  • プリズンホテル 2 秋

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    あー面白かった!

    任侠モノを読んでると言い回しから、生き様から、なんだか普通の人より人間らしいんじゃないかと思ってしまう単純なワタシ。

    ラスト、いわくありの各々が朝日を浴びて旅立って行く所がうるッときた。


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    2020年12月14日
  • 椿山課長の七日間

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    ネタバレ

    一番良かったのは、元市役所職員の祖父があの世の役人たちに説教しているところ。役所の仕事は人々を管理することではないんだ。そんなものだけならコンピュータがすれば良い。大切なのはよりよい生活ができる手伝いをすることなんだ、と。
    その次はバーゲンセールの結果を聞くところかな。女の姿で嶋田係長を問い詰め、やったと喜ぶ。そんなこと、もう気にしなくて良いのに。嶋田の勘違いぶりと部下のみんなの頑張りがわかり楽しく嬉しい。
    すごく心の清い人、平凡な人、平凡な人を愛する人、浮気をする母親に日米安保を持ち出して反論する賢い子供、自分の子ではなかったとわかっても愛する父親、、、面白いだけに見えた人物像の中に深みがあ

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    2020年11月17日
  • プリズンホテル 4 春

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    プリズンホテルシリーズ最終巻です。

    私の願い通り最後はみ~んなが幸せに終わったので本当に良かった!
    春を最終巻にしたところに著者の狙いがあらわれていましたね。
    私が許せないと思っている木戸の暴力癖もまあまだ健在だとは思うけど、夏の頃の彼とは違うし、何よりプリズンホテルはずっとそこにあるから安心できます。

    舞台も一緒だし、毎回同じパターンを描きながら全く飽きさせない展開・・・さすが浅田次郎!!
    この小説のことを皆さん、笑いあり涙ありと言うけれど、本当に声に出して笑い、彼らの人生哲学に涙しながら感動する究極の任侠エンタメ小説でした。

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    2020年09月25日
  • 勇気凛凛ルリの色 満天の星

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    17年前に古本屋で題名のインスピレーションで手に取り読みました。この本がきっかけで浅田次朗さんの本にドップリはまりました。人生経験豊富な方なのでエッセイは非常に面白いです。

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    2020年09月22日
  • 新装版 お腹召しませ

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    刻々と変容する社会のなかで、楔を打たれたかのように建前が服を着て歩くような様の武士が抱える本懐という風呂敷に包まれた本音の妙

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    2020年09月11日
  • 終わらざる夏 下

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    ネタバレ

    1945年8月15日、終戦。しかし、夏は終わっていなかった。日本はポツダム宣言を受諾した。日本軍の武装解除後、ソ連が占守島へ侵攻。アイヌ民族を占守島から追放した戒めであろうか。この理不尽な戦闘が起きてしまった。日本軍、ソ連軍ともに多くの死者を出した。鬼熊然り、片岡然り、正義感にあふれ、勇敢な方々が散ってしまった。日本は絶対に日米開戦はしてはいけなかったということに尽きる。戦後75年、占守島の史実を目の当たりにして、日本を守ろうとした先人への敬意と、武力で解決できることはあまりにも小さいことを認識した。

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    2020年09月03日
  • 終わらざる夏 中

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    ネタバレ

    終戦の直前で終了。複数の場面が設定され「不条理」を描ききった。昭和20年夏の敗戦に向かう日本、国民は何も知らされず耐えるのみである。①占守島に向った翻訳要因の片岡、菊池医師、富永軍曹が敗戦濃厚を知らされる場面/②片岡の息子・譲が疎開先で静代と出会い東京に向け歩き出す/③片岡の妻・久子が息子・譲、夫、義弟を思い奔走する/④占守島から追い出されたアイヌ族。戦争に巻き込まれた彼らの悲哀が身につまされる。広島・長崎の全滅とポツダム宣言受諾の報、ラストの下巻で昭和20年の夏はどのように過ぎていくのかを追っていく。

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    2020年08月29日
  • プリズンホテル 3 冬

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    プリズンホテルシリーズは冬が一番すき。
    血まみれのマリアがかっこいい。
    天海祐希あたりにやらせたい。
    もうお清さんが健気で泣けてくるの(最後のシーン)
    生きることの奇跡とか、すごく考えさせられる。
    やっぱり浅田次郎、すげー、そして好き。

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    2020年08月23日
  • 終わらざる夏 上

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    ネタバレ

    戦後75年、絶対にしてはいけなかった日米開戦、浅田さんの「終わらざる夏」でそれを実感したかった。終戦間近、岩手県に3枚の赤紙が届く。菊池(東大医学部学生)、片岡(英語翻訳家)、富永熊男(軍曹で戦争の達人)。この3人が根室港から北の孤島・占守島に向う。この3人にはそれぞれの人生があり、家族がいる。赤紙を届ける役人、受け取る家族。「おめでとうございます」「ありがとうございます」。この何とも言えない絶念の挨拶。無数に届く赤紙の数だけ、家族が絶念してしまう。絶対にしてはいけなかった戦争、鎮魂とともに読んでいく。

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    2020年08月22日
  • プリズンホテル 3 冬

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    ネタバレ

    『お清。僕は君を愛している。軽蔑しないでくれよ。お願いします。結婚して下さい』本当に始末に負えない木戸孝之介。下品で暴力を振るい、薄情だが優しい。このアンビバレンツな性格に興味が引かれる。冬のテーマは「命への慈しみ」。客として訪れる登場人物もバラエティーに富む。救命救急で20年働く阿部看護婦長、緩和ケア医の平岡、天才登山家武藤、自殺志願者の太郎、リストラ寸前の編集者の萩原みどり。それぞれが一生懸命に、でもギリギリで生きている。プリズンホテルが彼らを癒し、それぞれの活力となる。もうすぐ春で終了。

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    2020年08月11日
  • プリズンホテル 4 春

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    ネタバレ

    富江はすでに亡くなっているのだろうか?血は繋がらない孝之介の全細胞には富江の愛情が沁み渡っているに違いない。富江との人生の和解の日、プリズンホテルには暖かな南風が吹いていた。和解のきっかけは孝之介の日本文芸大賞受賞の報告とともに懺悔することで、富江に残された短い時間で孝之介は幸運にも間に合った。このやんちゃな孝之介が富江からそうされたように清子・美加には今後最大の愛情を注いで歩むべきだ、富江との和解に誓って。4巻通して、人生にけじめをつける者はプリズンホテルに集い、南風とともに去っていく。⑤

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    2020年08月11日
  • シェエラザード(上)

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    ネタバレ

    終戦間近に客船の弥勒丸に白羽の矢が立った。その命令は緑十字を旗印として捕虜に救援物資を運ぶこと。日米間の協定で安全航行を保障されているが、米軍から4発の魚雷により2000人以上の乗船者の殆どが死亡し、救助されたのはたった1名だった。物資運搬以外にも金塊の運搬をするという第二の命令を受けていた可能性がある弥勒丸。現代に弥勒丸の引き揚げに、国、ヤクザ、元軍人の思惑が交差する超大作。魅力的な登場人物の久光律子。その美しい外観を呈する弥勒丸と雰囲気が重なる。彼女達の運命と戦時中の悲哀を大いに堪能しよう。

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    2020年08月11日
  • シェエラザード(下)

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    ネタバレ

    ネタバレ何度聴き返したか、重厚感溢れるシェエラザード。この悲哀、幻想、希望を胸に読み進める。連合国軍の弥勒丸に対する撃沈カウントダウンには、大本営参謀達の悪企みが見え隠れする。この参謀達の判断ミスで、台湾沖合で4発の魚雷を受け2300人と美しい彼女も当然の如く沈んだ。これを悲劇と言わずして何を悲劇と言うべきか!間近に迫る終戦、もう少しで彼女も助かったと思うが、残念ながらこの戦局が運命を変えてしまった。また律子のクールな決断は弥勒丸への尊敬と愛情を含んだものだったと理解した。ヨォーソロォー(宜しく、候)。

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    2020年08月11日