浅田次郎のレビュー一覧

  • わが心のジェニファー
    ストーリーテラー・浅田次郎作品の圧倒的な読み応えに感動。東京、京都、大阪、大分、釧路を訪ね、人生の迷子になったアメリカ青年の遭遇する文化の壁と驚嘆の日々。
  • 椿山課長の七日間
    ふと気づくと、あなたは見知らぬ場所を歩いている。なぜ、ここにいるのだろう、まったく思い出せない。そのまま歩き続けると、おびただしい数の老人であふれかえるビルにたどり着く。そこで、あなたはあなたの人生が終わったことを知らされ、遣り残したことを清算するため、7日間の現世滞在が許される(現世滞在中は生きて...続きを読む
  • シェエラザード(下)
    シンガポールに寄航する弥勒丸には二千人の帰国者を乗せると言う。安導券を持つ弥勒丸は安全な航海が保障されている。シンガポールで積み込まれる積荷は軍機だという。それに二千人にも上る帰国者。軍はシンガポールが攻撃されると宣伝してるが、軍事的に見て、それはありえない。これらのことは何を意味するのか。小笠原機...続きを読む
  • 黒書院の六兵衛 (下)
    虎の間に座り続ける六兵衛は松の廊下の帝鑑之間に移り、誰が来ても何も言わず、立ち退こうとはしなかった。八番組組頭は当然、勝海舟、西郷隆盛が説いても返事をしない。端然と正座をしているだけである。この結末はどうなるのかとページが進んだ。浅田次郎はストーリーテラーだなあ。
  • 降霊会の夜
    元会社の保養所であった別荘に一人暮らす主人公は道に迷ったような女性を一晩泊めてやった。その彼女がミセス・ジョーンズの降霊会に招いてくれた。その降霊会で主人公は自分の過去を見た。
  • 天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道
    天切りシリーズ、浅田次郎最高傑作、「槍の小輔」が特におすすめ、幕末明治大正と浅田次郎の人情もの、とにかく読むべき
  • 椿山課長の七日間
    内容は所々曖昧。小学生の時にこれを読んで、どんな経緯か覚えてないけど校長先生に勧めた。朝登校する時に「あの本すごい面白いね」って言ってもらえたのがとっても嬉しかったのはよく覚えてる。
  • 椿山課長の七日間
    それぞれまだやることが残っているのに何も言わないまま亡くなり、何とか取り戻そうと天国に行く前に7日間だけ別人になってUターン。
    言えなかったことを伝えたり、生きてるときは知らなかった恐ろしいことを知ったりと7日を一所懸命に生きます。
    最後の主人公のお父さんが取った行動は勇気あるとは思いますが、上がっ...続きを読む
  • プリズンホテル 4 春
    とても良い本でした。この本は4巻まで読まなければ意味がない。この本の言葉をかりると、感想を口に出すと安っぽくなっちまう。縁ある人には説明なく薦めてみようと思う。この本は読む温泉だ。
  • 終わらざる夏 下
     上・中・下巻を通して悲しい小説でした。戦争、そして国家に翻弄され続けた人々の姿は、戦争によって真に失われるものは何なのか、ということを示しているように思います。

     下巻に入り、日本はポツダム宣言を受け入れ、戦争は終わります。しかし、それにも関わらず占守島にソ連軍は攻めてきます。それは、戦後の領土...続きを読む
  • 蒼穹の昴 全4冊合本版

    中国が好きになる

    まず中国の壮大さを感じます。これまでの歴史認識も変わるほど圧倒されました。細やかな感情表現でありながら生々しくならないので、読了し爽快感があります。
  • 夕映え天使
    「夕映えの天使」「切符」「特別な一日」「琥珀」「丘の上の白い家」「樹海の人」の6編の短編が収録。どこか切ない昭和の陰影が漂う作品集。
  • 霞町物語
    戦後の昭和、高度経済成長で東京も都市開発が活況を見せ始める時期、学生運動華々しい時期に、東京の霞町で高校時代を過ごした主人公と家族、そして仲間たちの物語。連作短編という形式を採りながら、少しずつ家族の歴史が紐解かれていく。
  • 椿山課長の七日間
    こういう話が大好物です。
    笑い8、涙2くらいの割合。
    主人公の父親の言葉が、心に響きます。
    映像化されたモノも観たくなりました。
  • 一刀斎夢録 下
    浅田次郎の新選組3部作のラスト。最後まで生き残った斎藤一の回顧録形式の小説。新選組での活躍の後、戊辰戦争、西南戦争と語り継いでいく。必ずしも時代順に語る訳ではないので、新選組のあらましをざっと知っておかないとピンと来ない話がある。「燃えよ剣」、「壬生義士伝」などを先に読んでおいたほうがさらに本書を楽...続きを読む
  • ハッピー・リタイアメント
    やっぱり浅田次郎さんのお話は楽しい。
    ユーモアたっぷりにどこか世の中を天下りを皮肉る手法たまらない。
    真面目に生きてきた登場人物たちの疎さがたまらなく、敵方の堕落さとの対比がしびれる展開。

    ヒナさんの行き方も素敵。
    ラストまで胸のすく物語。やっぱりこの作家さんは最高!
  • プリズンホテル 3 冬
    また一気に読んでしまいました。マリアさんカッコいいです。もう一回『きんぴか』を読んでみたくなりました。木戸孝之介、今回もなんとも始末に負えない男でまいったね。でも少しずつ変わりつつある感じに目が離せない。武藤さんは男の中の男ですね。あと一冊(春)すぐに読んでしまいたい気持ちを抑えつつ、もったいないの...続きを読む
  • プリズンホテル 2 秋
    今回は一泊二日なのに前作より盛りだくさんで読み疲れた感じ(^。^)だけど一気に読んでしまいました。私には二匹目のドジョウの方が一匹目よりうまかったです。前作では大っ嫌いだった作家先生の事も段々と理解できるようになってきました。安藤優子さんの解説がとても良かった(o^^o)
  • プリズンホテル 2 秋
    2018.03.06

    シリーズ2作目

    警察御一行と任侠団体御一行
    落ちぶれたアイドルとその付き人
    むすこが不祥事起こした大御所歌手
    大学教授風情の謎の旅人
    小説家と愛人の娘
    名幹事のロートル警官
    映画のモデルになるほどのバーテンダー
    前作から引き続きも多数


    登場人物がみんな魅力的。ユーモアと...続きを読む
  • 神坐す山の物語
    久しぶりに読んでてワクワクする本に出会いました。
    山での不思議な出来事を、浅田少年と共に体感しました。昔から脈々と伝わっている山での信仰は、私たちが忘れてしまった感性を呼び起こすと共に、どこか懐かしい気持ちにもなりました。
    驚くべきは全て本当に伝わってきたお話だといこと。
    そして神官たちの墓地が山の...続きを読む